経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、維持管理と地方債償還を使用料と一般会計繰入金で賄っており、維持管理に要する経費のうち半分以上を一般会計からの繰入金に頼っている状況であるため、経営改善を図っていく必要がある。経費回収率及び汚水処理原価については、汚水処理原価が高くなったため経費回収率が低くなっている。また、施設の老朽化に伴う修繕費や人件費の増加によりこれからも維持管理費が増加すると考えられる。施設利用率については、類似団体平均値と比較し高い数値となっており、適切な施設規模となっている状況といえる。今後人口減少により、施設が遊休状態となる場合には適切な維持管理を行う必要がある。水洗化率については、類似団体平均値と比較した場合下回っており、平成27年度末で肘折処理区98%、清水処理区77%と開きがあるため下水道への加入を促進していく必要がある。
老朽化の状況について
下水道供用開始から肘折処理区は32年が経過し、管渠の内部調査及び下水処理場の再構築・耐震化工事を実施している。また、清水処理区は12年が経過し、経年劣化が原因の修繕件数が増加している。管渠の更新時期には至らないものの、下水道の維持管理を適切なものとするため平成29年度に事業計画を変更し計画的な更新を検討していく。
全体総括
人口減少による料金収入の減少や老朽化による事業費増加により今後も経営が悪化する可能性があるため維持管理費の削減と料金収入の確保に努め健全な経営をしていく必要がある。広報誌やチラシ等で下水道事業を理解していただき、下水道加入率増加の推進を行っていく。