大館市

目的別歳出の分析欄

総務費は住民一人当たり９１，１６３円となっており、類似団体と比較して３１，１７７円上回った。これは、あきた未来づくりプロジェクト事業費等の増加によるものである。民生費は住民一人当たり１６２，０４１円となっており、類似団体と比較して２２，６４３円上回った。これは、生活保護費負担金返還金や生活保護費の増加によるものである。衛生費は住民一人当たり５８，８２５円となり、類似団体と比較して２０，９３０円上回った。これは、市立病院の診療体制の確保等のため、病院事業会計への繰出の増加によるものである。土木費は住民一人当たり４８，３１８円となっており、類似団体と比較して４，７５９円上回ったが前年度と比べて１２，０７４円減少した。これは、市営住宅の更新や除排雪経費の減少によるものである。教育費は住民一人当たり４３，１００円となっており、類似団体と比較して４，３７３円下回ったが前年度と比べて７２２円増加した。これは、花岡スポーツ総合公園施設整備事業費及び二ツ山公園整備事業費が増加したことによるものである。公債費は住民一人当たり４４，８９８円となっており、類似団体と比較して３，９４０円上回った。これは、２８年度に借入れた過疎対策事業債等の新規発行地方債の償還開始による償還額の増加によるものである。今後も病院事業経営改革プランや下水道事業経営戦略に基づく優先度を踏まえた計画的な整備事業の実施により公営企業の経営改善、職員定員適正化計画や公共施設総合管理計画に基づく経常経費の見直しなどを行い、歳出の抑制を図る。

性質別歳出の分析欄

歳出総額は、住民一人当たり５１８，３４７円となっている。人件費は前年度と比べ１，４２８円増加し、類似団体と比較して１３，１５７円上回った。これは、早期退職者の増加による退職手当特別負担金の増加及び県人事委員会の勧告を鑑みた勤勉手当支給率の改定による手当の増加によるものである。今後も職員定員適正化計画に基づく適正な人員配置や第６次大館市行政改革大綱に基づく事務事業の見直しを行い、人件費の抑制を図る。物件費は前年度比べ４，３６３円増加し、類似団体と比較して９，４０６円上回った。これは、旧正札竹村本館棟解体工事等によるものである。施設の管理については今後も公共施設総合管理計画に基づいて適正化を図り、物件費の抑制に努める。維持補修費は前年度と比べ２，３２６円減少し、類似団体と比較して８，０４９円上回った。これは、除排雪経費の減少によるものである。施設の管理については今後も公共施設総合管理計画に基づいて適正化を図り、維持管理費の抑制に努める。扶助費は前年度と比べ１，７３２円増減少し、類似団体と比較して１０，９６６円上回った。これは、臨時福祉給付金給付事業の終了によるものである。今後も生活保護費の資格認定や医療扶助の適正化を実施することにより、扶助費の抑制を図る。補助費等は前年度と比べ３，２１４円増加し、類似団体と比較して８，７００円上回った。これは、生活保護費負担金返還金の増加及び地域連携ＤＭＯ運営負担金の増加によるものである。病院事業に対する補助金・負担金が大きいため、今後も病院事業経営改革プランに基づく病院事業の経営改善に努め補助費等の抑制を図る。普通建設事業費（うち新規整備）は前年度と比べ９，６２７円増加し、類似団体と比較して６，４３３円上回った。これは、観光交流施設「秋田犬の里」の建設によるものである。今後も事業を厳選し、普通建設事業費の抑制に努める。

施設情報の分析欄

【公営住宅】の有形固定資産減価償却率が前年度比２．４％の増、一人当たり面積が前年度比０．０１７㎡の減となっているがこれは平成３０年度に市営大森野、根井下住宅の解体工事を行ったことによるものである。今後も個別施設計画に基づき建替え、統合を含めた老朽化対策に取り組んでいく。【認定こども園・幼稚園・保育所】の有形固定資産減価償却率が８２．２％、【児童館】の有形固定資産減価償却率が９１．５％と類似団体平均よりも高くなっているが、いずれも築２０年以上経過した木造建築の施設が多いことが主な要因である。今後は個別施設計画に基づき老朽化対策に取り組んでいくこととしている。【学校施設】の有形固定資産減価償却率が７６．６％と類似団体よりも高くなっているが、これは平成２７年度に３校を統合した中学校を開設したものの、昭和４０年代～５０年代に建築された校舎が依然として多いためである。また、一人当たり面積が１，９６１㎡と類似団体よりも広くなっているのは人口が減少していることが主な要因である。全ての校舎の耐震化工事を終えているため、今後は適切な維持修繕により施設の長寿命化を図っていく。【公民館】の有形固定資産減価償却率が６７．７％と類似団体平均よりも高くなっているが、これは築２０年以上経過した木造建築の施設が多いことが主な要因である。今後は個別施設計画に基づき老朽化対策に取り組んでいく。また、一人当たり面積が０．４１６㎡と類似団体内平均よりも広くなっているのは、点在する集落に分館施設を設置しており、施設数が多いことが要因である。

施設情報の分析欄

【図書館】の有形固定資産減価償却率が６７．６％と類似団体平均よりも高くなっているのは、平成２８年度に中央図書館を一部増築したものの、全面的な改修を未だ行っていないことによる。今後は個別施設計画に基づき長寿命化に取り組んでいく。【体育館・プール】の有形固定資産減価償却率が７７．６％と類似団体平均よりも高くなっているのは、市民体育館（築５５年）、旧大館市の地区体育館（平均築３６年）の老朽化が原因である。市民体育館は令和元年度に解体したため、比率の改善が見込まれる。他の施設についても個別施設計画に基づき長寿命化に取り組んでいく。【福祉施設】の有形固定資産減価償却率が前年度比２．１％の増となっているが、福祉施設（平均築２８年）の老朽化が原因である。今後は個別施設計画に基づき長寿命化に取り組んでいく。【市民会館】の有形固定資産減価償却率が７１．７％と類似団体平均よりも高くなっているのは、平成３０年度に一部改修をしたものの、市民文化会館が築３７年経過していることによる。今後は計画的な改修工事による長寿命化に取り組んでいく。【一般廃棄物処理施設】の有形固定資産減価償却率が９４．８％と類似団体平均より突出しているのは、粗大ごみ処理施設が築４０年、し尿処理場が築３４年となっているためである。今後は広域圏単位でのし尿処理場の整備に取り組みつつ粗大ごみ処理施設の長寿命化を図っていく。【保健センター・保健所】の有形固定資産減価償却率が８７．５％と類似団体平均よりも高くなっているのは、保健センターが築３８年経過していることによる。今後は保健センターの耐震改修を行い、個別施設計画に基づき長寿命化に取り組んでいく。【消防施設】の有形固定資産減価償却率が６４．５％と類似団体平均よりも高くなっているのは、消防本部及び各分署が築４０年以上経過していることによる。今後は個別施設計画に基づき長寿命化に取り組んでいく。【庁舎】の有形固定資産減価償却率が５４．１％と類似団体平均を下回っているが、本庁舎が築６４年と老朽化が著しい状態にある。令和２年度に本庁舎の建替え事業を実施するためさらに数値は改善する見通しである。