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財政力指数が類似団体平均以下に留まっている主な原因は、長引く景気低迷による個人所得の減少や、土地価格の下落等による市税収入の減収である。27年度は法人住民税、固定資産税の減少により市税収入が減少するも、消費税率8%への引き上げに伴う地方消費税交付金の増加により基準財政収入額が増加したため、0.01ポイント改善した。今後も市税を中心とした歳入確保に努めるとともに、歳出の徹底的な見直しを行い財政基盤の強化を図る。
経常収支比率が類似団体の平均よりも高く推移してきたのは、病院改築事業に伴う病院事業への繰出金が多額であることが主な原因である。新規事業の見直しによる借入額抑制及び25年度以降の公債費繰上償還実施による後年度元利償還金減額のため比率は改善傾向にあり、27年度も類似団体平均を若干下回ったが、依然高い水準にある。このため、今後も病院事業の経営改善及び、人件費、公債費削減等の実施により比率の改善を図る。
人口1人当たりの人件費・物件費等が類似団体の平均より高いのは、人口千人当たり職員数が類似団体平均より多いことによる人件費の高止まりが主な要因である。また、除排雪経費のため維持補修費がかかり増しになることも要因の一つである。今後も人件費の削減と経常経費の見直しによる物件費の削減を図ることにより、数値の改善を図る。
給与制度の総合的見直しの実施が国よりも1年遅れたことからラスパイレス指数が上昇した。現給保障期間の終了する3年後には以前の水準に戻ると予想される。今後も地域の民間企業の給与水準との均衡を基本とし、給与の適正化を図る。
平成17年7月の合併以降、職員定員適正化計画に基づく職員削減に取り組み、人口千人当たりの職員数を合併前の大館市の水準以下にする目標を達成している。新しい定員適正化計画では人口減少後の規模に見合った職員数にすることを基本としつつも、職員の年齢構成の平準化及び喫緊の行政課題等に対応するための職員の確保のため、削減幅を減少させた計画とした。そのため、人口千人当たりの職員数は微増傾向となっている。今後も人員配置や事務事業の徹底的な見直しを行い、定員管理の適正化を図る。
本市の実質公債費比率が類似団体の平均より高いのは、平成5年度以降に進めた老人福祉総合エリア整備事業、樹海ドーム整備事業等の社会資本整備と、平成19年度に実施した総合病院改築事業による地方債借入が主な原因であるが、近年の新規事業抑制による借入額の減少や、繰上償還の実施による借入残高の減少により、数値は改善している。今後も新規事業の実施等について総点検を図り、財政の健全化を図る。
本市の将来負担比率が類似団体の平均より高いのは、平成5年度以降に進めた老人福祉総合エリア整備事業、樹海ドーム整備事業等の社会資本整備と、平成19年度に実施した総合病院改築事業による地方債借入が主な原因であるが、近年の新規事業抑制による借入額の減少や、繰上償還の実施による借入残高の減少、庁舎建設基金やふるさと応援寄附基金等の充当可能基金残高の増加により、数値は改善している。今後も新規事業の実施等について総点検を図り、財政の健全化を図る。
人件費は類似団体の平均よりやや低い水準で推移してきたが、27年度は時間外手当や期末勤勉手当に係る改定のため増加し、類似団体平均を0.8ポイント上回った。今後も人員配置や事務事業の見直しを行い、数値の改善を図る。
物件費の比率が類似団体の平均を上回っているのは、指定管理者制度を推進したことにより歳出に占める委託料の割合が多いことが主な要因である。今後も指定管理者制度の活用を図りつつ、併せて物件費の適正化を図る。
扶助費は類似団体の平均を下回る水準で推移してきたが、27年度は生活保護費が減少する一方、保育施設整備に伴う対象園児増加により認可保育所運営費負担金が増加したため1.4ポイント上昇し、類似団体の平均と同水準となった。今後も各扶助費の資格認定や扶助費算定の適正化を実施することにより、数値の改善を図る。
その他については、国民健康保険や介護保険の保険料適正化等により特別会計繰出金の抑制を図っているため、類似団体平均とほぼ同じ水準で推移してきたが、27年度は保険料軽減額の増加に伴う国保特別会計への繰出金が増加したため、類似団体の平均を0.9ポイント上回った。今後も保険料の適正化等により、数値の改善を図る。
22年度以降、本市の補助費等の比率が類似団体の平均を上回っていたのは、公営企業に対する補助金・負担金の額が上昇したことが主な原因である。27年度は農業関係補助金の増加がみられたが、病院事業に対する補助金・負担金の額が大きく減少した26年度と同水準であったことから、類似団体の平均を1.9ポイント下回った。今後も病院事業の経営改善や下水道事業の事業量抑制等により、数値の改善を図る。
公債費は類似団体の平均よりやや低い水準で推移してきたが、新規事業の総点検による起債抑制や、繰上償還を引き続き実施したため、27年度の比率も類似団体の平均を1.6ポイント下回った。今後も新規事業の実施等について総点検を図り、数値の改善を図る。
公債費以外については、これまでほぼ類似団体の平均値近辺で推移してきたが、27年度は扶助費の比率が増加したことにより、類似団体平均を0.8ポイント上回った。今後も経常経費の見直しによる経常収支比率の改善を進めることで、数値の改善を図る。
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