経営の健全性・効率性について
料金収入の減少により経常収益は減となったものの、経常収支比率は100%を超え、累積欠損金も無い状況です。一方で、新浄水場建設に伴う建設費や建設改良費の増に伴う借入額の増額等により、流動比率の減少や企業債残高対給水収益比率が上昇するなど、経営状況は一段と厳しさを増しています。給水原価については、過去の設備投資が多額だったため、企業債残高や減価償却費等が高額となっており、類似団体平均値よりも高くなっている状況です。契約率や料金回収率の上昇については、契約企業の業容拡大の影響やユーザー企業に対する訪問活動の強化等に取り組んだ結果となっています。
老朽化の状況について
管路は法定耐用年数に到達していない状況ですが、施設の劣化状況やアセットマネジメント計画を的確に反映しながら、計画的な修繕・改良に取り組んでいます。
全体総括
料金収入の減少により経常利益は減となったものの、修繕費や人件費等の減により、経常収支比率の経営目標を達成するなど、引き続き安定経営に努めているところです。一方で、既存施設について施設利用率が低い状況で推移していることから、令和2年3月に策定した長期経営方針(2020~2029)及び第1期中期経営計画に基づき、水需要に応じた施設規模の検討や民間ノウハウの活用など、効率的な経営のあり方の検討とともに、安定的な事業運営に取り組んでいきます。