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宮崎県:電気事業の経営状況(2017年度)

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経営比較分析表(2017年度)

経常収支比率

営業収支比率

流動比率

供給原価

EBITDA(減価償却前営業利益)

経営の状況について

経常収支比率・経常収支比率は前年度よりやや減少しているものの、100%以上であり、健全経営を維持している。・H28は有価証券売却益の計上により比率がやや高くなっている。営業収支比率・営業収支比率は減少傾向にあるものの、100%以上であり、健全経営を維持している。・減少傾向の要因の一つは、発電機精密点検工事費が増加傾向にあり、それに伴う特別修繕引当金繰入額等の費用の増である。流動比率・流動比率は100%以上であり、健全な状態である。・貸付金返還金の計上によりH28及びH29は比率が高くなっている。・H26及びH27は比率が下がっているが、これは、改良工事に伴う多額の未払金が流動負債に計上されているためである。供給原価・供給原価は全国平均と比較しておおむね低く抑えられているが、費用が増加傾向にあり、H29は前年度より高くなっている。・H25は渇水による発電電力量の減により全国平均より供給原価が高くなっている。EBITDA・本県は全国と比較して事業規模が大きいこともあり、EBITDAは全国平均よりも高くなっている。・H28は有価証券売却益の計上により高くなっている。・H26は公営企業会計制度見直しによる特別利益を計上した年度であるため、突出した数値となっている。

設備利用率

修繕費比率

有形固定資産減価償却率

FIT・FIP収入割合

経営のリスクについて

設備利用率・設備利用率は全国平均と比較しておおむね高利用率を維持している。・H26からH28は降雨に恵まれたため、供給電力量が高くなっている一方で、H29は降雨量が少なかったため設備利用率は減少している。・H25は降雨量が少なく、渇水により供給電力量の目標達成率が86.2%となったことから、低利用率となっている。・水力発電は降雨による影響を強く受けることから、降雨予測等をうまく活用しながら、これまで同様効率的なダム貯水池水位運用を行っていく。修繕費比率・修繕費比率は全国平均と比較して低く抑えられている。・H29は発電機精密点検工事に係る特別修繕引当金繰入額の増に伴い比率が高くなっている。精密点検工事に係る費用は増加傾向にあるため、工事を実施する周期や工事内容の検討を行う必要がある。企業債残高対料金収入比率・企業債残高対料金収入比率は逓減している上に、全国平均と比較しても低く抑えられている。・更新時期が近づいている設備もあることから、今後も計画的な設備更新と企業債償還を行っていく。有形固定資産減価償却率・有形固定資産減価償却率は逓増している上に、全国平均と比較しても高くなっている。・経営ビジョンで策定した投資計画に基づいて、老朽化した設備については、計画的な更新を行っていく。FIT収入割合・FIT収入割合は低く、固定価格買取制度の調達期間終了後、収入が大幅に減少するリスクは少ない。・H28.10月より運転を開始した酒谷発電所が固定価格買取制度による売電を行っており、H29はH28以前よりFIT収入割合が増加している。・現在、大規模改良工事を行っている渡川発電所において、固定価格買取制度による料金収入を予定していることから、今後FIT収入割合が増加する予定である。

全体総括

「経営の状況」及び「経営のリスク」共に良好な状態ではあるが、現在、国において進められている電力システム改革も最終段階へと進んでおり、今後、企業局を取り巻く環境の大きな変化が予想されることから、その動向を注視しながら、必要に応じた対応を的確に行う必要がある。また、発電所やその関連設備については、建設後相当の期間を経過し、更新時期が近づいている設備もあることから、更新工事に必要な財源の確保や設備の適切な改修等を計画的に行う必要がある。H26には、これらの課題解決に向けた経営戦略である宮崎県企業局経営ビジョン(H27からH36)を策定したところであり、今後もこれに基づく企業経営を着実に実行し、引き続き健全経営を維持しながら、本県の産業経済の振興と住民福祉の増進を図っていく。

出典: 経営比較分析表,

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