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佐賀県佐賀市:自動車運送事業の経営状況(2018年度)

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経営比較分析表(2018年度)

経常収支比率

営業収支比率

流動比率

累積欠損金比率

利用者1回当たり他会計負担額

利用者1回当たり運行経費

他会計負担比率

企業債残高対料金収入比率

有形固定資産減価償却率

経営の健全性について

平成21年度から平成25年度までを期間とする「佐賀市自動車運送事業経営健全化計画」を策定し、資金不足比率を20%未満とすることを目標に経営改善に取り組み、平成25年度には資金不足の解消を達成し、累積欠損金も解消した。その後、平成26年度から平成30年度までを期間とする「佐賀市営バス経営計画」、令和元年度から令和4年度までを期間とする「佐賀市営バス新経営計画」を策定し、資金不足を生じさせない安定経営に努めている。経営状況としては、平成28年度の交通系ICカードの導入及び平成30年4月に導入した中高生を対象としたICカードフリー定期券の販売が好調であること等の影響で、近年輸送人員及び運賃収入が増加傾向にある。しかしながら、慢性的な運転士不足や運転士の高齢化、退職者の発生等による人件費の増加、平成26年度からの会計制度の見直しによる退職給付引当金の計上義務化、減価償却費の計上方法の変更等により営業費用が増加したため、営業収支の改善には至っていない。平成30年度は、約1,300万円の黒字を計上し、経常収支比率は改善したが、営業収支比率はほぼ横ばいの状況である。今後は、国の路線補助制度の見直しによる補助金の減少や定年退職者の増加等による人件費の増加も見込まれるため、営業収支の改善が中長期的経営課題である。なお、ノンステップバスの購入等については、国県及び佐賀市(一般会計)からの補助金を充当しているため企業債残高はない。

走行キロ当たりの収入

走行キロ当たりの運送原価

走行キロ当たりの人件費

経営の効率性について

走行キロ当たりの収入は、近年運賃収入が順調に推移していたが、平成30年度は前年を下回っている。一方、平成30年度の走行キロ当たりの運送原価は、人件費の抑制や減価償却費の減少などにより、減少した。また、平成30年度に導入したICフリー定期券の販売が好調であることにより年間輸送人員が増加し、乗車効率は改善している。令和2年4月にダイヤ改正を予定しており、利用状況や利用者ニーズに対応したダイヤに改善し、運行の効率化に努める。

全体総括

今後も佐賀市営バス新経営計画に基づき、経営の効率化を進めていく。また、令和元年度に策定を予定している経営戦略のなかでも、交通系ICカードの特性を生かした新商品の企画開発等により、バス利用者を増やす取組みを施策に掲げるとともに、運行面では、国県からの補助対象となっている地域間幹線系統等の不採算路線について、県や市長部局と連携を図りながら生産性向上に取り組み、健全経営をめざしていきたい。やはり、安定的な経営を継続するうえで運転士の確保と育成は不可欠であるため、平成29年度に導入した大型二種免許取得支援制度等を活用しながら、若い世代を中心とした人材確保及び育成に努めていく。

出典: 経営比較分析表,

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