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地方財政ダッシュボード

高知県高知市の財政状況(2012年度)

🏠高知市

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

産業基盤が確立されていない本市にとって,都市部のような景気回復基調は見受けられず,依然市税収入は伸び悩んでいることなどから,財政力指数は0.56と,類似団体や四国の他県庁所在市と比べ低く推移している。平成19年3月に策定した財政再建推進プランに基づき,①市税収入の確保,②受益者負担の適正化,③新たな自主財源の確保に取り組んできたが,平成21年度を含めた25年度までに244億円前後の財源不足が見込まれたことから,新高知市財政再建推進プランを平成22年3月に策定し,今後の収支不足に対応するとともに,自主財源を中心とした歳入構造の転換を図っている。

経常収支比率の分析欄

平成22年3月に策定した新高知市財政再建プランの方針に基づき,人件費・物件費等の歳出削減及び定時償還元金減等による公債費減等に取り組んでいるが,景気低迷により,市税の大幅減や生活保護費を中心とする扶助費が高い水準で推移していること,そして後期高齢者医療事務特別会計や介護保険事業特別会計への繰出増などにより,経常収支比率は前年度費+2.4ポイントとなり,財政構造は硬直化したままとなっている。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

平成19年3月に策定した財政再建推進プランに基づき,徹底的な事務事業の見直しを行った結果,人口一人あたりの決算額は,類似団体と比べ極めて低く推移している。また,平成21年度を含めた25年度までに見込まれる244億円前後の財源不足に対応するため新たに策定した新高知市財政再建推進プランに基づき,歳出抑制に引き続き取り組んでいる。

ラスパイレス指数の分析欄

平成19年4月から行ってきた任命権者が市長と協議して定める者の給料の独自カットについて,平成23年4月からカット率の緩和を行い,平成25年4月には一般職の独自カットを終了したことにより,前年度比+0.6ポイント増となった。なお,平成23年の国家公務員の給与削減前までは,類似団体と比べて極めて低い水準となっていたが,現在は類似団体の平均水準となっている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

平成17年度から平成21年度までに,定数を6.3%・187人を削減目標とした定員適正化計画に基づく取組を行ってきたが,類似団体との比較においては平均を超えた状況であった。そのような中,平成20年3月に策定した合併後の新しい目標となる新・定員適正化計画に基づき,平成20年度から5か年で,アウトソーシングや事務事業の見直しと併せて6.3%を大幅に上回る14%・440人を削減目標とした取組を進めており,平成20年度との比較では135人の削減となった。

実質公債費比率の分析欄

基幹産業に乏しい脆弱な税財政基盤の中,遅れていた都市基盤整備を行うための財源議論を経て,平成6年度頃から土地区画整理事業,街路事業などの公共事業への重点的な取組に加え,平成10年度の集中豪雨に伴う浸水対策,ダイオキシン規制に対応するための新清掃工場建設,国民体育大会のための体育施設整備,市民要望の高かった文化施設の建設等に取り組んできた結果,事業実施による起債発行が進み,人口一人あたりの地方債残高は極めて高い状態で推移している。現在は新高知市財政再建推進プランに基づき,投資的経費の節減による市債発行及び残高の抑制に努めるとともに,将来負担比率・実質公債費比率の低減に取り組んでいる。

将来負担比率の分析欄

基幹産業に乏しい脆弱な税財政基盤の中,遅れていた都市基盤整備を行うための財源議論を経て,平成6年度頃から土地区画整理事業,街路事業などの公共事業への重点的な取組に加え,平成10年度の集中豪雨に伴う浸水対策,ダイオキシン規制に対応するための新清掃工場建設,国民体育大会のための体育施設整備,市民要望の高かった文化施設の建設等に取り組んできた結果,事業実施による起債発行が進み,人口一人あたりの地方債残高は極めて高い状態で推移している。現在は新高知市財政再建推進プランに基づき,投資的経費の節減による市債発行及び残高の抑制に努めるとともに,将来負担比率・実質公債費比率の低減に取り組んでいる。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

従来より給与水準の適正化を図っていることに加え,定員適正化計画に基づく定数の削減や,給与の市独自カットを実施してきたことにより,類似団体と比べ低くなっている。平成23年4月に減額率の緩和を実施したことにより,22年度より高い水準となったが,定員数の適正化等による人件費縮減に努めることで24年度は前年度比0.3ポイント減となった。今後も引き続き人件費関係経費全体について縮減に努める。

物件費の分析欄

平成19年3月に策定した財政再建推進プラン及び平成22年3月に策定した新高知市財政再建推進プランに基づき,徹底した事務事業見直しを実施していることから,類似団体と比べ低い水準で推移している。今後ともプランに基づく歳出削減に取り組む。

扶助費の分析欄

長引く景気低迷から生活保護を中心とする扶助費は類似団体との比較において,非常に高い水準で推移している。前年度比+1.7ポイントの大幅増は障害者自立支援給付費及び生活保護費の増などにより扶助費全体で約10.3億円増となったものであり,財政硬直化の大きな要因となっている。

その他の分析欄

その他の経費については,給付増による後期高齢者医療事業特別会計及び介護保険事業特別会計への繰出増,公債増による下水道事業会計への繰出増により,繰出金全体で+6.0億円となったことにより,前年度比+1.0ポイントとなり,類似団体と比較しても高い水準となっているため,今後とも市税や交付税等の財源確保に努めるとともに,繰出基準に基づく適正な処理を行っていく。

補助費等の分析欄

平成16年度に建設を行った医療センターの元利償還本格化に伴う建設改良負担金等の増要素もあるが,事務事業見直しにより各種団体に対する補助金等を見直した結果,類似団体と比べ低い水準で推移している。

公債費の分析欄

プロジェクト事業の実施や国の経済対策との協調,地域経済への配慮等に伴う投資的事業実施による起債発行額の増加に比例して元利償還が本格化し,類似団体との比較においても極めて高い状態となっており,財政硬直化の最大の要因となっている。公債費負担適正化計画及び新高知市財政再建推進プランに基づく市債の計画的抑制を着実に行うことで,公債費の低減を図っていく。

公債費以外の分析欄

扶助費等の増加が大きな負担要素とはなり,前年度比+2.8ポイントの大幅増となったものの,定員適正化等による人件費抑制,事務事業見直しによる物件費・補助費等の抑制により類似団体と比べても低い水準で推移しており,今後も歳出削減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

標準財政規模に対する財政調整基金残高の割合は低い水準で推移しており,今後新高知市財政再建推進プランに基づく歳入確保及び歳出削減で生み出した剰余金を積極的に積み立てていく。実質単年度収支については,地方債残高の縮減に向けた取組の中で繰上償還等を行っているため,実質収支よりも高い水準での黒字を確保している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

過去の施設建設経費等による多額の公債費負担が要因となり,収益事業,駐車場事業,国民宿舎運営事業の3特別会計が赤字となっている。一方,その他の会計は黒字を保っており,特に水道事業会計は多額の黒字である。収益事業については平成22年度から指定管理者制度を導入し,経費削減を行った。今後も単年度黒字の確保による赤字額の圧縮を目指し,売上の増加や経費の更なる削減を図っていく。駐車場事業については,平成22年度決算から単年度黒字となり,本年度で起債償還も完了したことから,累積赤字額は平成32年度に解消される見込みである。国民宿舎運営事業については,平成22年3月に経営健全化計画を策定し,指定管理者制度の充実などによる経営改善やスポーツ合宿の誘致などによる収入確保に努めている。平成24年4月からの利用料金制導入により,資金不足比率は大幅に高まったが,平成22年度から10年間にわたり,改築資金の起債元金約18.8億円を一般会計から繰り入れることで,平成31年度には資金不足比率が財政健全化基準を下回る見通しとなっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

平成14年の国体開催に伴う施設整備や都市基盤整備,清掃工場の建替えなどの大規模プロジェクト事業で発行した起債償還が本格化したことで元利償還金の高い水準が続き,実質公債費比率も高い水準で推移している。今後も平成22年9月に策定した公債費負担適正化計画に基づき,起債発行額の計画的な抑制や高利率の地方債の繰上償還の実施など,可能な限り公債費負担を軽減する取組を進めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

平成14年の国体開催に伴う施設整備や都市基盤整備,清掃工場の建替えなどの大規模プロジェクト事業に伴う起債を発行したことにより,地方債残高は高水準で推移し,起債将来負担比率を押し上げる要因となっている。平成24年度の地方債残高は,繰上償還や起債発行額の抑制により対前年比-8,106百万円,平成20年度との比較で-43,599百万円となった。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,