山口県長門市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
3ヵ年平均は概ね横ばいで推移しているものの、「雇用対策・地域資源活用臨時特例費」の創設や市民税の法人税割に係る推計基準税額が大幅に減少したことにより、前年度と比較して基準財政収入額が-162,780千円(-4.5%)、臨時財政対策債振替後の基準財政需要額が974,641千円(+8.7%)と単年度では0.023ポイントの低下となった。また、類似団体内平均値を0.05ポイント下回っており、今後も長引く景気低迷による個人・法人関係の減収が予想されることから、退職者不補充等による職員数の削減や徹底した事務事業の見直しによる行財政改革を実行している。
財政構造の弾力性
長引く景気の低迷により、市税や地方譲与税等の減収があったものの、普通交付税において雇用対策・地域資源活用臨時特例費の創設や臨時財政対策債発行可能額の見直し等により、経常一般財源収入額は増加したものの、職員数の減少等に伴う職員給や退職者数の減少による退職手当の減少等で、経常経費充当一般財源が対前年度と同程度となったことにより、経常収支比率は2.5%の改善となっている。なお、類似団体内平均値を3.0%と大きく下回っているが、これについては、今後も景気の低迷等による市税等経常一般財源の確保が困難な状況が続くと見られることから、臨時財政対策債の発行抑制を抑制したことによるものであり、人件費や公債費などの削減など、行財政改革への取り組みを通じて義務的経費の削減に努め、現在の水準を維持する。
人件費・物件費等の状況
集中改革プランに沿った退職者不補充による職員数の削減や、事務事業の見直し等によるコスト削減の効果が表れているものの、人口規模に比べ事務員数等が多いことや、緊急雇用創出特例事業や経済危機対策交付金事業等の補助事業により物件費が増加したため、依然として類似団体よりも高い状態にある。また、近年では、公共施設の老朽化等により維持補修費が増加する傾向にあり、行財政改革の取り組みと合わせて、計画的な年次更新を図っていく必要がある。
給与水準(国との比較)
対前年度から0.2ポイント改善したものの、類似団体内平均値と比べても依然として高い状況にあることから、人件費総額を下げるため、手当ての減額等市独自の削減措置を講じ、地域の給与水準と均衡するよう職員給与の適正化に努める。
定員管理の状況
集中改革プランに沿った退職者不補充による職員数の削減効果が表れているものの、旧1市3町の合併市であるため、職員数は依然として高い数値となっており、住民基本台帳人口の減少と合わせて、類似団体内平均値を上回っている。なお、定員適正化計画において、平成17年度から平成21年度末までで55人としていた削減目標は121人と大幅に達成しており、今後も計画前倒しによる削減により、適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
普通建設事業費に係る起債の償還等に伴い上昇し、類似団体内平均値を上回っているものの、市債の発行抑制と継続的に実施している繰上償還や普通交付税及び臨時財政対策債発行可能額の増による標準財政規模が拡大したことにより、単年度では1.25372%の改善となっている。なお、今後も合併特例債等を活用した大型事業を控えているため、引き続き、市債の発行抑制に努め、公債費負担の平準化を図るなど、プライマリーバランスを維持し、市債残高の削減に努める。
将来負担の状況
集中改革プランに沿った退職者不補充による職員数の削減や、将来負担軽減のための繰上償還の実施により比率は減少したものの、類似団体内平均値を大きく上回っているが、これについては、財政調整基金の繰替運用の実施により、将来負担額への充当可能財源として、一時的に充当できなかったことによる影響が大きい。なお、今年度は、繰上償還の実施や財政調整基金への積立を実施しているが、合併特例債を活用した大型建設事業が平成26年度まで続く見込みであり、今後も公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、将来負担の軽減に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
定員適正化計画の削減目標を前倒しで達成するなど、人件費の大幅な削減を実施しているものの、旧1市3町の合併市であり、人口規模に比べ職員数が大いこと等から、依然として類似団体内平均値を上回る状況にあり、引き続き、定員適正化計画による職員数の削減や、人件費総額を下げるための手当て等の減額等、市独自の削減措置を講じ、地域の給与水準と均衡するよう適正化に努める。
物件費
物件費に係る経常収支比率は、類似団体内平均値とほぼ同水準ではあるが、市の区域面積が比較的広く、行政効率が低いことや、合併時に抱えていた旧団体ごとの公共施設等の整理統合が進んでいないことから、依然として高止まりしている状況にある。今後は、アウトソーシングや指定管理制度の推進などと合わせて、公共施設等の整理統合や有効活用を図る必要がある。
扶助費
扶助費に係る経常収支比率は類似団体を下回るものの、生活保護費や介護給付費は増加していることから、資格審査等の適正化や各種手当てへの特別加算等の見直しを進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他に係る経常収支比率が類似団体内平均値を上回っているのは、市町村合併後の生活基盤平準化のための下水道施設の整備等による公営企業会計への繰出や、国民健康保険事業会計等の財政状況の悪化に伴い、赤字補てん的な繰出が要因となっている。また、今後予定している大型建設事業を見据えて、平成22年度においても財政調整基金への積立を実施し、さらには、合併特例債を活用した基金造成を行ったことも要因の一つとなっている。
補助費等
平成17年度以降、補助費等に係る経常収支比率が類似団体を大きく上回っているのは、市町村合併時に一部事務組合を構成していた、消防及び清掃部門を直営としたことによる。また、集中改革プランに基づき、平成18年度に補助金の交付に関する基準を策定し、毎年度見直しを図ることで類似団体に比べて高い削減効果が表れている。
公債費
市町村合併後の生活基盤平準化のため、集中的に建設事業の起債を行っており、公債費の増加が財政を非常に硬直化させているが、平成19年度~21年度には公的資金補償金免除繰上償還を実施し、公債費負担の平準化を図るなど、その効果が表れている。また、平成22年度については、市債の発行抑制と大幅な繰上償還を実施しており、将来負担の軽減に努めている。なお、合併特例債等を活用した大型の建設事業を予定しており、今後とも公債費負担の水準を勘案しながら、普通建設事業費を精査していく。
公債費以外
公債費を除く経常収支比率は、類似団体内平均値とほぼ同水準で推移しているが、今年度については、公債費以外の経常経費の増に対して、普通交付税等の経常一般財源収入の増が上回ったことにより、1.7%の改善となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
平成16年度の市町村合併以後、実質収支については黒字を維持しているものの、平成18年度までの単年度収支は赤字となっており、実質単年度収支については平成18年度及び平成20年度に赤字となっている。これについては、平成16年度から平成18年度に合併以後の生活基盤平準化等、集中的に建設事業を行ったことや、団塊の世代の大量退職等により、平成20年度をピークに収支が悪化したためである。平成21年度以降は、集中改革プランや事務事業等の見直しによる効果が表れ、財政調整基金への積立や市債の繰上償還等を積極的に実施したこともあり、実質収支及び実質単年度収支は改善している。なお、平成22年度においては、普通交付税や臨時財政対策債発行可能額の算定方法の見直し等により、標準財政規模が増大しており、平成21年度に引き続き、財政調整基金への積立や繰上償還を実施したことと合わせて比率が大幅に上昇した。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析については、平成20年度において、老人保健事業特別会計において赤字を生じたのみとなっており、国民健康保険事業及び介護保険事業については、各年度ごとの制度改正や対象者数等により増減はあるものの、一般会計からの繰出し等により、黒字を維持している。公営企業については、法適用企業の水道事業と法非適用企業として公共下水道事業、漁業集落排水事業、農業集落排水事業、湯本温泉事業があり、これらについても一般会計からの繰出しにより収支を調整している。また、電気通信事業特別会計については収益事業会計であり、一般会計と合わせて普通会計を構成している。平成22年度については、標準財政規模が対前年度比580,899千円(4.4%)の増加となり、これに対して、一般会計及び水道事業、国民健康保険事業特別会計では実質収支の増加率が上回っていたため、比率が上昇している。また、その他の事業については、実質収支がほぼ同水準であったことから、分母である標準財政規模の増加に対して比率が減少している。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
市町村合併後の生活基盤平準化のため、集中的に建設事業の起債を行っており、元利償還金の増加傾向にあるが、平成19年度~21年度には公的資金補償金免除繰上償還を実施し、公債費負担の平準化を図るなど、その効果が表れている。また、平成22年度については、市債の発行抑制と大幅な繰上償還を実施しており、実施公債費比率の分子は概ね横ばいの水準を維持している。なお、今後も合併特例債等を活用した大型事業を控えていることから、引き続き、現在の水準を勘案しながら、普通建設事業を精査していく必要がある。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
市町村合併後の生活基盤平準化のため、集中的に建設事業の起債を行っており、一般会計等に係る地方債の現在高や公営企業債等繰入見込額が増加する傾向にあったが、平成19年度~21年度には公的資金補償金免除繰上償還を実施し、公債費負担の平準化を図るなど、その効果が表れている。また、集中改革プランに沿った退職者不補充による職員数の削減や、事務事業の見直しによるコストの削減の効果により、平成20年度では一旦財政調整基金を取り崩すこととなったものの、平成21年度・平成22年度では財政調整基金積立の実施や市債発行を抑制するなど、将来負担の軽減に努めている。なお、平成22年度については、充当可能財源として財政調整基金への積立を実施したものの、年度末・始の繰替運用を実施したことにより、一時的に充当できなかったことにより、将来負担比率の分子は昨年度と同水準となっている。しかしながら、今後も合併特例債等を活用した大型事業を控えていることから、今後も公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、将来負担の軽減を図る必要がある。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
山口県長門市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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