広島県安芸太田町の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
指数は0.23で、人口の減少と高齢化比率の上昇に伴い、安芸太田町の財政基盤は脆弱で、類似団体内の平均値よりも0.23ポイント下回っている。また平成22年度は前年度に引き続き、国の経済対策による臨時交付金の歳入が増加しており、交付税額も増加したため、全歳入における税収等の比率が減少している面も指数に影響している。近年は税収入が不況や廃業の影響を受けて減少傾向にあり、指数的に大幅な改善は見込みにくい状況である。
財政構造の弾力性
自主財源比率が乏しい安芸太田町にとって経常経費の抑制は毎年度の課題であり、縮減を図っているが、過疎高齢化の進む当町の福祉医療扶助費や補助費等の縮減には限界があり、一般行政経費の縮減に更に努めている。類似団体内の平均値より0.4ポイント下回り、前年度より8.3ポイントと大きく改善している。近年の税収減に比例して更なる経常経費の削減を図らなければならないため、地理的条件による維持管理経費を経済対策の改修工事に取り組んで抑制しつつ、省エネ改修による行政コストの縮減により、扶助費・補助費等の増加傾向などの一般財源確保に努めている。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たりの人件費・物件費・維持補修費の金額については、前年度よりも6.7%の増加となっている。人件費は議員年金経費が増加したものの職員退職者不補充による相殺で0.7%の減額に対し、経済対策交付金や緊急雇用事業を充当した物件費が4.2%の増、維持補修費が39.5%の増額となっている。また住基人口も減っており、単位あたりの比率が上がっている。物件費の修繕費や維持補修費については、臨時交付金を充当して前述のとおり効果的な経費削減を目指したために、施設改修や緊急補修費などが増加したが、今後は適切な維持管理に努めて、突発かつ高額な修繕費の発生に至らない対策が必要である。
給与水準(国との比較)
国家公務員給与を100とした比率で前年度より0.4ポイント減少している。平成18年度~平成20年度の3箇年は特例減額を実施し、平成21年度からは元通りに復活したため指数が増加したが、町村合併後は退職者不補充を継続的に行い、人員削減を図っているために若年低所得職員が少なくて、指数は類似団体内平均値よりも1.0ポイント高く、国家公務員よりは4.8ポイント低位である。今後団塊の世代の大量退職による職員減で指数の減少も見込まれるが、不採用期間も長かったために年代構成が中堅職員に偏りつつあるため、定員管理と並行した計画的な新規採用による後継者育成が必要である。
定員管理の状況
平成16年度の合併時職員数(179人)と平成22年度の職員数(151人)では約15.6%減少しているものの、人口も約11.4%ほど減少しているため、人口千人当たりの職員数で換算すると20.66人から19.67人とわずか0.99人しか減少していない結果となっている。定員管理適正化計画における合併時の基準では3人退職につき1人の採用としていたが、更なる削減が必要なために5人退職につき1人採用と下方修正している。安芸太田町の職員総数には病院事業の職員を含んでいる特殊性もあるが、行政サービスの低下に影響しない様な配慮と共に、中堅・管理職年代に偏りつつある年代構成にも留意して、適正な定員管理を継続していく必要がある。
公債費負担の状況
前年度より1.9ポイント減少しているが、類似団体内平均値よりは3.5ポイント高い状態である。なお起債許可制限の判断となる18%よりも減少したため、今後数年間は下限傾向にある。新規発行額を近年抑制しており、急激な公債費の増加は見込まれないものの、町村合併前後の大きな普通建設事業に充当した特別会計の起債元金償還がピークを迎えつつあり、その後は緩やかな減少傾向となる。公債費負担適正化計画においては平成28年度までに18%未満となるように改善計画を定めていたが、平成22年度にこの目標を大きく下回ることができた。今後も、財政推計や普通建設事業の計画年次の平準化と抑制に努めていくが、病院改築計画に沿って、指数が上がらない様に他事業の抑制も図る。
将来負担の状況
財政健全化判断比率のひとつで、類似団体内平均値よりは93.4ポイント高く、将来世代が後年度以降に負担する起債等の支払い比率が高いことを示している。対前年度では11.4ポイント減少しているので、指数的には改善しつつある。後年度以降の予算総額に占める公債費のウエイトにも繋がるので、公債費負担適正化計画の堅守により、多額の負債を積み重ねることなく、今後も計画的に償還額を抑制していく必要がある。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
平成22年度4月の退職者10名に対して、新規採用補充は5名(病院含む)である。また特例減額を平成18~20年度において実施していたが、現在は行っていない。共済費の増加傾向があるものの、職員給与費は減少している。この結果、指数では前年度よりは1.6ポイント、また類似団体よりも0.8ポイント改善されている。しかしながら退職不補充が続いた影響もあり、年代別職員構成のうち20代の若年層が極端に減少し、年代構成が中堅・管理職年代に偏っているため、団塊の世代の退職後を視野に入れた採用計画が必要となっている。
物件費
維持管理経費のうち、老朽化に伴う通年慢性的な修繕費や、財源不足により先送りしてきた中規模な修繕工事については、平成20~22年度の各種経済対策交付金の活用に努めて、効果的かつ後年度修繕経費負担の軽減にも繋がる改修工事や機器の更新に振り替えたり、省エネ改修に努めて経費削減を図っている。前年度比では1.4ポイント減少しており、類似団体より1.2ポイント低くなっている。
扶助費
扶助費については、21年度までの指数は変動なく横ばいで推移してきたが、22年度は1.1ポイント下回り、金額的には19.0%の急増となっている。類似団体とは2.4ポイント下回っており、対象者数の大幅な増加傾向にはないものの、高額医療費(がん治療や白血病疾患等)などの特異な症例による増加要因があり、ウエイトも高額である。対象者の急増は見込まれないものの、金額面では今後の推計が難しい一面をもっている。
その他
その他については、対前年度で0.7ポイント改善され、類似団体よりも1.7ポイント低い。
補助費等
補助費等については、対前年度で1.0ポイント改善されたが、類似団体よりも0.8ポイント高く、金額では1億8千万円の減となっている。大きく影響したのは定額給付金で、1億3千万円の減となっている。それ以外は経済対策による補助費等への充当分の増であり、その他の団体への補助については例年並みでほぼ増減はない。今後は病院事業会計への補助費の増が懸念されるが、経営改善計画の策定を見据えて、計画的な財政支援に努めることとする。
公債費
公債費については、対前年度で2.5ポイント改善されており、類似団体よりも4.9ポイント高く、歳出全体の1/6に減少している。公債費負担適正化計画により、新たな起債は7億円未満に抑制しているが、22年度は臨時財政対策債が伸びたため8億円に近い数値となった。歳出では一部事務組合処理場建設費の償還完了が影響し、将来負担比率も軽減化となっている。今後は病院改築等の大きな普通建設事業費の諸計画も見込まれてはいるが、年度間の分散化や有利な特定財源の確保と併せて、今までどおり起債総額の抑制に努めていく必要がある。
公債費以外
公債費以外の経費については、対前年度で5.8ポイント低減し、類似団体よりも5.3ポイント下回る結果となった。これは前記している各性質別経費の増減要因もさることながら、各種経済対策交付金を充当した普通建設事業費のウエイト増により、歳出全体での比率が下がっているのも主な原因であり、平成23年度においては、比率が上昇する(戻る)ことが見込まれるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
平成20~22年度の各種経済対策交付金と普通交付税や臨時財政対策債の増額の影響もあり、前年度繰越金も増加し、基金積立額も前年度比で約5億7千万円急増した。このため、財政調整基金残高比率で9.42%、実質収支額で2.27%、実質単年度収支で7.67%と大きく増加した。23年度への繰越金も3億円台で推移しており増加傾向であるために、将来に向けた基金残高の増加は、安定した財政運営にとっても望ましい状況となっている。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
病院事業会計については、重篤な疾患は町外受診の傾向にあり、慢性疾患については引き続き入退院があるものの収益的には減少傾向であり、黒字比率は対前年度で1.92%減っているが、分母の標準財政規模が3.36%増額となっている影響もある。一般会計は繰越金の増額もあり、2.27%の増。その他の特別会計は横這いから微増傾向にある。介護保険特別会計は、介護保険料と介護従事者処遇改善臨時特例基金調整の最終精算年度の影響もあり、0精算となっている。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成21年度にピークであった元利償還金は下降年度に入り、今後も右肩下がりとなっている。公営企業債分も下がっているが、上下水道会計分は償還ピークがまだ数年続く。一部事務組合の償還金に掛かる負担金は平成22年度が最終年度であり、翌年度より急減する。算入公債費も減少してくるが、単年度公債比率が減少してくるので、実質公債費比率も今後16~14%台に落ち着く予定である。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
一般会計地方債の現在高は104億余りとなっているが、発行額を抑制しており今後も減少する。公営企業債見込分は償還ピークが後年度に控えているので若干増加する見込み。一部事務組合は償還完了により残高はなくなり、退職手当負担見込額も職員減員により年々減少していく。充当財源としては、充当可能基金残高が増加傾向にあり、基準財政需要額算入見込額は減少しているものの指数的にカバーしている。将来負担比率の分子額としては、年々減少していく傾向にあり、普通交付税の合併算定替分の減額に向けても計画的に指数を下げておく必要がある。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
広島県安芸太田町の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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