滋賀県草津市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
財政力指数は、単年度では0.991から0.894と0.097低下し、3年連続で交付税交付団体となった。これは、人口増加や社会保障関係の基準財政需要額が増加している一方、企業業績を反映した法人市民税を中心に、基準財政収入額が大きく減少したことが影響している。また、3年平均においても0.961と前年度から0.07低下しており、下落傾向にある。
財政構造の弾力性
経常収支比率は87.7%と、近年の下落傾向から一転し、類似団体平均と比較しても良好な数値となった。これは、地方交付税等の経常一般財源が増加したこと、市税がある程度回復したことが大きい。しかしながら、経済危機以前のような市税収入の確保が難しい現状の中で、少子高齢化対策をはじめとする社会保障関係費は今後逓増していくことが確実であることから、行政改革を推し進め、経費の節減や事業の見直しを図り、適切な水準を維持するよう努めたい。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額については、類似団体35団体中15位とほぼ平均の水準である。当市のコンパクトシティの利点を生かしながら、職員の年齢構成の平準化や職員数の削減を図っていること、消防業務や衛生(ゴミ・し尿処理)業務等を他団体で行っているため、人件費、物件費両面において効率的な運営が図れているものと思われる。
給与水準(国との比較)
100%を僅かに超過しているが、引き続き人事院や県人事委員会勧告をもとに適正な水準の維持に努めていく。
定員管理の状況
指定管理者制度の導入や事務のアウトソーシングなど民間委託を進めるほか、市民との協働による市政運営を進め、職員数の見直しに取り組んでいることから、類似団体平均よりも効率の良い組織となっている。
公債費負担の状況
小中学校建設や道路整備等、基盤整備を重点的に行ってきたため、公債費の占める割合は高くなっている。しかしながら、平成20年度を境とした起債償還のピークアウトを迎え、公債費負担は減少していることから、今後改善していく見込みである。
将来負担の状況
比率は、類似団体内でも上位に位置しているが、これまで市債残高の削減に努めてきたことや、行財政改革を進めた結果、類似団体と比べて職員数が少なく、退職金などの将来負担経費が抑えられていること、加えて第3セクターと呼ばれる外部団体に対して損失補償契約をしていないことなどによるものと考えられる。特に平成22年度については、前年度から13.4ポイント改善し、算定が始まった平成19年度以降最も低く0.6%となった。これは普通交付税の増額や市税の回復があり、将来負担額の充当財源となる基金へ積み増しをすることができたためである。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
当市では、職員の年齢構成の平準化や職員数の削減に努めてきたこともあり、他の類似団体との比較で人口当たりの正規職員数が少なくなっていることに加え、消防業務や衛生(ゴミ・し尿処理)業務等を他団体で行っているため職員費が抑制され、経常経費に占める割合も低くなっている。しかし、職員の定年退職のピークを平成26年度に控えているため、注意が必要であるが、平成22年度については、退職手当や人事院勧告に伴う給与・手当の減等により、人件費は減少している。
物件費
消耗品費や光熱水費、委託料などの消費的経費である物件費は、これまで経費の節減、合理化に努めており、経常経費に占める割合は類似団体内でも低く、平均より上位に位置している。今後については、新たな行政需要への対応や施設の老朽化による維持管理経費の増大など、物件費の比率は増加する傾向にあると考えられる。
扶助費
平成22年度の扶助費については、生活保護費が膨らんだことや子ども手当を給付したことにより約20億円増加し、比率は0.3ポイント下落した。また扶助費は、今後高齢者数の増加や少子化対策のため高齢者福祉費、児童福祉費等を中心に逓増していくと予想されることから、経常経費に占める割合が高くなる傾向は、継続すると見込まれる。
その他
高齢化の進展や医療制度の変更等に伴い、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金が逓増し、経常経費に占める割合も上昇している。このことから、国民健康保険特別会計等については、普通会計の負担額を減らしていくよう、保険料について定期的に見直しをし、適正化を図っていく考えである。
補助費等
補助費等については、概ね類似団体平均を維持している。平成22年度は定額給付金が皆減となったこと、法人市民税等の還付金が減少したことにより、1.2ポイント低下し類似団体の平均的な水準に戻った。これからも、一部事務組合の負担金や各種団体への補助金については、事業内容を精査の上、適切な交付となるよう努めていきたい。
公債費
市ではこれまでJR南草津駅の開業や立命館大学の誘致など急速な環境の変化に対応するため、道路整備等のインフラ整備を積極的に行い、その財源として多くの市債を発行しており、経常経費中に占める公債費の割合は類似団体内においても高く(下位)なっている。近年は、市債の新規借入を元金償還額以内に抑制するよう努めており、比率は緩やかに改善している。
公債費以外
公債費以外の比率については類似団体平均よりも低い比率で推移している。引き続き人件費の抑制や物件費等一般行政経費で経費節減に努め、適切な執行を行いたい。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金残高については、平成21年度、22年度と例年以上の積立てを行ったことにより、標準財政規模比が2.76ポイント上昇している。実質収支額は、対前年度0.14ポイント増の1.70%となり、単年度収支は37百万円の黒字となった。財政調整基金へ686百万円の積立てを行ったことにより、実質単年度収支は723百万円の黒字となり、直近5年では最も比率が高くなった。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
平成21年度の国民健康保険事業特別会計を除き、いずれの会計でも黒字を確保しており、健全な財政運営に取り組んでいる。特に水道事業会計では、将来の老朽管の更新に備え、過去から利益を積立てており、安定的な経営を行っていると言える。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成21年度に国において経済危機対策に伴う補正予算が編成され、当市においても後年度に予定していた小中学校耐震化や学校ICT化工事を前倒しして実施するなど、平成21年度、22年度は積極的に起債を発行したが、基本的には起債償還額はピークアウトを迎えていること、交付税措置のある起債発行に努めていることなどにより分子は年々減少傾向にある。かねてより市債の新規借入については、元金償還額以内に抑制するようにしており、将来世代に負担を先送りすることがないよう、適正な水準を確保しつつ、計画的に進めていきたいと考えている。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
地方債の現在高については、国の経済危機対策事業として小中学校の耐震化等を進めた結果、278百万円増加したものの、基本的には緩やかに減少傾向にある。また、職員の新陳代謝が進んだことによる退職手当見込額も減少しており、将来負担額は概ね逓減傾向にあると言える。また、充当可能財源については基準財政収入額の算出よりも予想以上に企業業績が回復し、法人市民税で一定の歳入を確保できた結果、財政調整基金や減債基金への積立てが可能となった。そのため、分子の減額要素が拡大し、将来負担比率は0.6%と大幅に改善された結果となった。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
滋賀県草津市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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