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地方財政ダッシュボード

滋賀県草津市の財政状況(2012年度)

🏠草津市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、単年度では0.902から0.915と0.013ポイント増加したものの、5年連続で交付税交付団体となった。不交付であった平成19年度と比較すると、法人市民税の減などにより基準財政収入額が約16億円減少する一方で、社会保障関係経費を中心に基準財政需要額が約15億円増加しており、基準財政収入額の伸びが鈍化する中で、基準財政需要額が増加する傾向が近年続いている状況である。また、3ケ年平均においては0.904と前年度から0.025ポイント減少し、同様に下落傾向にある。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は89.5%と、平成23年度から1.2ポイント増加し、若干悪化した。これは、繰出金が大幅に増となったことが大きな要因であるが、今後、少子高齢化の進展に伴い、社会保障関係経費である扶助費は逓増していくことが確実であることから、経費の節減や事業の見直しを図り、適切な水準を維持するよう努めたい。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費・物件費等決算額については、類似団体の平均より若干低くなっている。コンパクトシティの利点を生かしながら、職員数を少なく抑えているほか、指定管理者制度の導入等、アウトソーシングの積極的な推進を図っており、人件費、物件費両面において効率的な運営が図れているものと思われる。

ラスパイレス指数の分析欄

平成23年度からの国家公務員の給与削減により、ラスパイレス指数は全国的にも大きく上昇している。平成24年度は109.5%となっているが、本市においても7月より給与削減しておりこれを加味すると100.6%となり、100%を僅かに超過することとなる。引き続き人事院や県人事委員会勧告をもとに適正な水準の維持に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

指定管理者制度の積極的な導入や事務のアウトソーシングなど、執行体制の見直しを進めているほか、市民との協働による市政運営を進め、職員数の適正管理に取り組んでいることから、類似団体と比較すると職員数は少なくなっている。

実質公債費比率の分析欄

比率は、準元利償還金(下水道事業への繰出金)の増等により、単年度では2.9ポイント上昇し4.1%となったが、標準財政規模の増や元利償還金(公債費)の減少などにより3年平均では前年度から1.6ポイント改善(低下)し、4.3%となった。県内や全国の類似団体と比して良好な値となっている。

将来負担比率の分析欄

比率は、2年連続で算定されず良好な状態をキープしているが、これは本市が、これまで市債残高の削減に努めてきたことや、行財政改革を進めた結果、類似団体と比べて職員数が少なく、退職金などの将来負担経費が抑えられていること、加えて第3セクターと呼ばれる外部団体に対して損失補償契約をしていないことなどによるものと考えられる。これは将来負担すべき負担額に対し、基金など負担額に充当できる財源が上回たためであるが、あくまでも現時点での負担を示す指標であるため、今後、本市で予定している大規模プロジェクトを見据えた持続可能な財政運営を行うことが必要である。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

当市では、過去から職員数の削減に努めてきたこともあり、類似団体との比較で人口当たりの正規職員数が少ないことに加え、消防業務や衛生業務等を広域で行っているため職員費が抑制され、経常経費に占める割合も低くなっている。しかしながら、当市は現在の50歳代の職員が全体の約3割を占めるという齢構成となっており、平成26年度に定年退職のピークとなることから、退職手当については今後の増加が見込まれる。また、大量退職時代においても、より良い行政サービスを維持していくため、職員の経験年数の平準化を図る必要があり、職員の採用を一時的に増加させていることから、今後しばらくは人件費比率は上昇するものと見込んでいる。

物件費の分析欄

委託料などの消費的経費である物件費については、これまで経費の節減、合理化に努めてきているが、平成24年度においては、0.1ポイントの減少となったものの類似団体平均よりも若干上回る結果となった。今後については、新たな行政需要への対応や施設の老朽化による修繕費の増大、原材料コストの上昇等により、物件費の比率は上昇する傾向にあると考えられる。

扶助費の分析欄

類似団体の中で扶助費はやや平均を上回る比率となっている。平成24年度においては、児童福祉費を中心に生活保護費、社会福祉費等の増加があったことから比率は1.0ポイント増加した。当市は平成22年国勢調査の結果においても人口増加が続いており、今後についても高齢者や児童数の増加に伴い、社会保障関係経費である扶助費は逓増していくと予想されることから、経常経費に占める割合は今後も上昇していくと見込まれる。

その他の分析欄

その他の経費の中で大部分を占めるのが繰出金である。繰出金において平成24年度は3.3ポイント上昇し、類似団体と比して平均を少し上回る水準となった。これは下水道事業特別会計への繰出金が大幅に増加したことによるものが要因である。その他にも高齢化の進展による医療費の増大に伴い、国民健康保険事業特別会計や介護保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金が逓増し、経常経費に占める割合も上昇している。このことから、国民健康保険特別会計等については、税による一般会計の負担額を減らしていくよう、保険料について定期的に見直しを行い、適正化を図っていく考えである。

補助費等の分析欄

補助費等については、概ね類似団体平均と同じ水準であり、過去5年間を比べてもほぼ横ばいで推移している。これからも、一部事務組合の負担金や各種団体への補助金については、事業内容や執行体制を精査の上、適正な交付となるよう努めていく。

公債費の分析欄

市ではこれまでJR南草津駅の開業や立命館大学の誘致など急速な環境の変化に対応するため、道路整備等の社会資本整備を積極的に行い、その財源として多くの市債を発行してきたことから、経常経費中に占める公債費の割合は類似団体内においても高くなっている。近年は、市債の新規借入を元利償還額以内に抑制し、長期債務残高の縮減に努めており、比率は緩やかに低下している。しかし、当市では今後大規模プロジェクトを計画していることもあり、ある程度比率が上昇すると予想しているが、後年度の財政運営への影響を見極めながら、適正な公債管理に努めていく。

公債費以外の分析欄

公債費以外の比率についてはほぼ類似団体平均で比率で推移している。引き続き人件費の抑制や物件費等一般行政経費における経費節減に努めていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

将来への備えとなる財政調整基金残高については、法定積立による増加に加え、取り崩しを抑制しており、標準財政規模に対する比率は毎年上昇している。実質収支比率および実質単年度収支は継続して黒字を確保しており、健全な財政運営を維持している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

平成21年度の国民健康保険事業特別会計を除き、いずれの会計でも黒字を確保しており、健全な財政運営に取り組んでいる。特に水道事業会計では、将来の老朽施設の更新に備え、過去から利益を積立てており、安定的な経営を維持している。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

平成23年度は、公共下水道事業特別会計への公債費繰入が大きく減少したが、平成24年度には例年の水準に戻ったことにより、公営企業債の元利償還金に対する繰入金が660百万円増加となり、分子は844百万円となった。償還額は平成24年度に一旦ピークアウトを迎えており、また交付税措置のある市債の活用を図ることなどにより分子は年々減少傾向にある。しかし、本市では今後大規模プロジェクトを計画しており、市債の借入が増加することが予想され、市債の新規借入に際しては、借入額を元利償還額以内に抑制し、プライマリーバランスを確保するよう努めているところであり、今後も将来世代に過度な負担を強いることのないよう、適正な負担水準を維持していきたいと考えている。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

地方債の現在高については、建設事業債等の償還が進んでいること、新規発行の抑制に努めていることから、緩やかに減少していたが、平成24年度は臨時財政対策債の増加などにより3億円程度の増加となった。今後大規模プロジェクトを計画しており、地方債残高は今後増加していくものと考えられる。また、職員の新陳代謝が進んでいることから退職手当見込額も減少しており、将来負担額は概ね逓減傾向にあると言える。平成24年度の将来負担額は前年同様算定されない(負担額ゼロ)という結果になった。現時点において既に発生している負債のみを対象とする将来負担比率で見ると安定した財政状況といえるが、今後の大規模プロジェクトや老朽化した公共施設への対応などを考慮すると、比率は一定程度の上昇が見込まれ、これまで同様に安定した財政運営が必要である。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,