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地方財政ダッシュボード

福井県勝山市の財政状況(2012年度)

🏠勝山市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

近年の財政力指数は減少の一途をたどっている。平成24年度の前年度比0.01ポイントの減少は、平成21年度に比べて平成24年度の基準財政収入額が大きく減少していることが影響している。今後も大幅な税収増が見込まれないことから、更なる経費削減等の歳出の見直しを図っていく必要がある。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率算定の分母となる経常一般財源等総額については、評価替えに伴う固定資産税の減額や、児童手当・子ども手当特例交付金及び減収補てん特例交付金(自動車取得税交付金分)の廃止による地方特例交付金の減額などにより、全体で前年度比-1.1%の減額となった。一方、経常収支比率算定の分子となる経常経費充当一般財源等については、主に人件費及び繰出金の減額が大きく影響し、前年度比-1.6%の減額となったため、前年度から0.5ポイント改善された。しかしながら、依然として全国的にも非常に高い水準にあることから、経常的に必要となる施設維持費等の徹底したコスト削減や、公共施設の再編・統廃合を含めた抜本的な見直しを検討する必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

近年の決算額は、維持補修費及び物件費の伸びにより増額傾向となっていたが、平成24年度は除排雪経費の減に伴い維持補修費が大きく減額となったことが影響し、人口1人当たり決算額が大きく減額となった。しかしながら、経常経費において改善されたわけではなく、人口減少に伴い今後も増額が見込まれることから、平成25年5月に策定された第2次勝山市行財政改革実施計画に基づき人件費も含めた経常経費の見直しを進め、改善を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

ここ2ヵ年は100を大きく上回る指数となっているが、これは国の給与減額支給措置(平成24.4~平成26.3)により相対的に高くなったためである。この特殊要因が存在しなかった場合の指数(参考値)は、平成23年度が95.5、平成24年度が95.2となっており、適正な給与水準が維持できている。今後も適正な水準が維持できるよう努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

現在、第2次勝山市行財政改革実施計画にて職員数の削減を実施項目に掲げ、平成32年度までに、平成24年4月現在の職員数(315名)から21名削減することを目標に進めている。人口千人当たり職員数は、県内他市と比較しても突出して高い数値となっており、計画の達成が必要不可欠な状況である。なお、勝山市では消防の広域化が図られておらず、市単独にて消防業務にあたっていることから、消防職員にかかる人件費を普通会計にて執行していることも要因の一つとなっている。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、標準財政規模が減額となった一方で、普通会計の元利償還金は、23年度償還が終了した図書館建設債等の影響から減額したこと及び下水道事業特別会計において、資本費平準化債の借入額増額により準元利償還金が減額となったことなどにより大幅に減少している。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、平成24年度の国の大型補正予算債増額による基準財政需要額算入見込額が増額となった一方、下水道特別会計への繰入見込額の減額等により、公営企業債等繰入見込額が減額となったこと及び組合等にかかる地方債残高が年々減額となっていくことによる組合等負担等見込額が減額となったことにより大幅に改善している。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

勝山市では消防の広域化が図られておらず、市単独にて消防業務にあたっていることから、消防職員にかかる人件費を普通会計にて執行していることが要因となり類似団体と比較して非常に高い水準となっている。現在は、第2次勝山市行財政改革実施計画に基づき適正な人員管理、職員数の削減を進めており、市民サービスの低下を招かない範囲において、引き続き人員削減による人件費の圧縮を図る。

物件費の分析欄

物件費のうち経常経費に充当された一般財源等総額は年々増額傾向にあり、予防接種委託料や施設運営費の増額といったものが要因として挙げられる。また、正規職員数の減に伴う人件費から物件費への移行も進んでおり、この傾向は今後も続くと見込まれることから、委託事業の見直しなど、経常経費の効果的な削減に努め、健全な財政運営を図る必要がある。

扶助費の分析欄

少子高齢化の進行により、扶助費の過半を占める児童福祉費では減額となったものの、社会福祉費における障害者福祉サービス給付費の負担増が影響し、経常経費に占める扶助費の割合を押し上げる要因となっている。今後も高齢化の進行がより一層進むものとみられ、市民の健康増進を図るために、特定健診やがん検診等の受診率を向上させ、扶助費の軽減を図ることが必要となっている。

その他の分析欄

平成20年度に極めて高い水準となったのは、繰出金が要因であったが、主に下水道事業特別会計における使用料単価の改定(値上げ)や、事業当初における膨大な資本費の平準化の推進など、特別会計独自の財政健全化の推進等により、年々減額となってきている。しかしながら、平成25年度以降は増加に転じる見込みであることや、高齢化を要因とした介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療特別会計への給付費負担金の増額も見込まれていることから、独立採算の原則に沿った使用料・保険料等の適正化を図る。

補助費等の分析欄

平成17年度以降、大野・勝山地区広域行政事務組合において借り入れた廃棄物処理施設建設事業債の償還等に係る負担金が大きく増加し、類似団体と比較して高い水準にある。類似事業の整理・統合による経費削減のほか、第2次勝山市行財政改革実施計画に基づき、補助費の性質を有する委託料も含めた補助金の在り方を再検討し、さらなる経費の低減に努める。

公債費の分析欄

前年度に償還が終了した勝山市立図書館建設事業債や長尾山総合公園整備事業債の一部償還終了により、わずかではあるが決算額が減額となり経常収支比率が改善された。しかし、現在進めている新体育館建設事業の地方債償還が今後始まることから、年度ごとの地方債発行額を極力抑えることや、後年度の償還に対する交付税措置のない地方債の発行を控えるなど、中期財政見通しを踏まえた方針により財政運営を行うよう努める。

公債費以外の分析欄

前年度と比較し若干改善されたものの、依然として非常に高い水準にあり、特に人件費・扶助費といった義務的経費の水準が高い。市税や地方交付税といった貴重な一般財源を市民のニーズに見合った政策経費の財源に有効活用し、勝山市が目指す市民力・地域力の向上に主眼を置いた施策の実現を図るためにも、恒常的に高い水準にある経常経費の抜本的な見直しを図り、健全な財政運営に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

実質収支額は、市税において滞納整理を強化したことや法人税収納額が見込を大きく上回ったことなどにより300百万円となった。前年度の実質収支額を除いた実質単年度収支は、財政調整基金繰入金242百万円に対し積立額160百万円であったため、2年連続の赤字決算となったが、前年度の実質単年度収支-318百万円から大きく改善し、-18百万円の決算となった。今後も高齢化の進行による扶助費の更なる増額や人口減少に伴う市税収入の減額が見込まれ、実質単年度収支の悪化が想定される。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

連結実質赤字比率については、国民健康保険特別会計で実質収支額が約65百万円減額となったものの、水道事業会計の資金剰余金が前年度比約31百万円の増額、介護保険特別会計で約4百万円の増額となった。一般会計においては、前年度に比較して実質収支が約83百万円増額となった。これらの要因により、連結ベースでは前年度に比べ黒字額が約50百万円増額になったことにより、標準財政規模に占める割合は1.02%減の-16.71%となった。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

実質公債費比率については、算入公債費等が微減したものの、起債の償還終了等に伴う元利償還金の減額が13百万円となったことなどから、実質公債費比率の分子は減額となった。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担額については、水道事業会計への繰入見込額が32百万円、簡易水道事業特別会計が58百万円、農業集落排水事業特別会計が54百万円とそれぞれ増額したものの、下水道事業特別会計への繰入見込額が前年度比655百万円の減額などにより、公営企業債等繰入見込額全体では前年度比約511百万円の大幅な減額となった。また、組合等のかかる地方債残高が年々減少しているため、組合等への負担等見込額が約154百万円の減額となった。さらに地方債残高にかかる基準財政需要額算入見込額が前年度比約465百万円増額となったことなどにより、将来負担比率の分子は前年度比661百万円減額の大幅な改善となった。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,