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地方財政ダッシュボード

神奈川県三浦市の財政状況(2011年度)

🏠三浦市

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均は大きく上回っているが、神奈川県内では、最低水準である。景気回復の兆しが見え、基準財政収入額については、前年度をわずかながら上回った。しかし、生活保護費をはじめとする厚生費が大きく伸びていることにより、基準財政需要額が、増加傾向にある。今後は、定員管理等による歳出削減を実施するとともに、今後とも滞納額の圧縮など更なる徴収業務の強化に取り組む。

経常収支比率の分析欄

平成17年度に一度100%となったが、それ以来の100%超えとなった。類似団体平均を14.7ポイント上回り、数値はかなり悪化している状況である。要因は、土地開発公社解散に伴い借り入れた「第三セクター等改革推進債」の元金償還が始まったことによる公債費の増加や、生活保護費をはじめとする扶助費の増加、国民健康保険特別会計等への繰出金の増加が大きい。歳入においても、市税収入の減少が大きく、今後は、徴収体制強化による収入の確保を図る。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口減が進んでいる中で、ほぼ前年度数値と同等に推移していることは、人件費をはじめとした歳出削減の成果と考える。指定管理者制度の導入も、実施可能な施設においては、早期に導入しており、その効果も表れている。今後も、人口の減少が見込まれるため、民間委託できる業務について検討を進め、積極的にコスト削減を図っていくことが必要である。

ラスパイレス指数の分析欄

平成23年4月1日から、職員の給料及び職員手当について、国家公務員の給与水準を基礎とした給与改定を行い、全国市平均より1.2ポイント低い水準にある。また、削減措置前の国家公務員の平均給与月額と比較すると、当市の指数は97.7となっており、昨年度より0.3ポイント低下させている。今後も、国家公務員給与水準や本市の財政状況を踏まえ、適正な給与となるよう必要に応じ見直しを行っていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

「行政革命戦略5つの宣言」を策定し、業務の効率化の促進やアウトソーシングの実施、早期退職の勧奨等に取り組んできた。その結果、職員数全体では、平成17年4月1日現在と比して平成23年4月1日までに117人、17.2%の削減を達成し563人となった。これは削減目標の9.4%を大きく上回る成果となった。また、病院及び消防を除く職員(一般会計・特別会計・水道事業会計)でも、平成23年4月までに75人、16.7%を削減し373人となった。類似団体と比較しても、その平均を上回る削減を行った。今後は、さらに小さな市役所、つまり少ない職員数を目指した具体的手法の研究を行い、実効性のある職員数計画を策定していく。

実質公債費比率の分析欄

ここ数年、大型投資事業の適切な取捨選択の結果、類似団体平均を下回っていたが、平成22年度に借り入れた「第三セクター等改革推進債」の元金償還が始まったことにより、大幅に比率が上昇した。今後も、高い水準で推移することが見込まれるため、より一層の投資事業の抑制が必要となる。

将来負担比率の分析欄

平成22年度に借り入れた「第三セクター等改革推進債」により、地方債現在高が大幅に増加したことに伴い、将来負担比率も上昇したが、今後毎年度、約4億円弱の元金償還(上記「第三セクター・・・」部分)により、徐々に比率も下降すると思われる。また、土地開発公社から引き継いだ土地についても、平成25年度に一部売却が見込まれており、将来負担額も減少する予定である。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

職員数の削減をはじめ、地域手当について平成20年度より段階的に引下げを行い、平成22年度に行政職、消防職及び技能労務職の地域手当を10%から3%へ引下げた。また、平成23年4月1日から、職員の給料及び職員手当について、国家公務員の給与水準を基礎とした給与改定を行った。ここ数年、比率は改善傾向ではあるが、人件費に係る経常収支比率が類似団体で最も高い水準にある。人件費自体は昨年度より減少しているが、市の歳入も減少しており残念ながら数値上改善に表れていない。今後も給与改定や職員数の適正化を図り、削減に努めていく。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、平成21年度まで類似団体平均とほぼ同率で推移してきたが、積極的に指定管理者制度へ移行を行ったことにより、人件費から物件費(委託料)へのシフトが起きている。今後は、施設だけでなく、市業務で民間委託化できる部分を検討していく。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回り、かつ上昇傾向にある要因として、生活保護費と障害者自立支援事業費の経費が、急激に膨らんでいることなどが挙げられる。資格審査等の適正化は基より、市単の扶助費の見直しを進めていくことで、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率が、類似団体平均を大きく上回っているのは、繰出金の増加が主な要因である。国民健康保険事業、後期高齢者医療事業及び介護保険事業の各特別会計への繰出金が年々増加しており、今後は、医療費や給付費の高揚を抑えるための、健康予防事業に積極的に取り組んでいく。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を4.0ポイント下回っている。これは、補助団体への運営費補助を事業費補助へ移行し、その事業内容の精査や団体における決算状況、繰越金の有無等を勘案して、過剰な補助金について削減、廃止を積極的に行ってきた成果である。今後も、より適切な補助金支出に向けて取り組んでいく。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、平成22年度に借り入れた「第三セクター等改革推進債」の元金償還が始まったことにより、類似団体平均を1.9ポイント上回る結果となった。平成24年度以降も、増加する見込みであり、今後は、地方債の新規発行を抑え、地方債現在高の縮減に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率が、類似団体平均を大きく上回っているのは、人件費及び繰出金によるものである。個別の分析欄にも記入のとおり、人件費については、ここ数年の職員数の減及び手当等の見直しによって、額自体は減少している。今後も、改善に向けて、あらゆる経費削減に積極的に取り組むように努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

平成19年度から平成21年度にかけて財政調整基金を取り崩して、実質収支額の黒字を保っていたが、平成22年度は、普通交付税が増加したことなどにより、財政調整基金の取り崩しをほとんどせずに約2億6千万円の黒字となった。平成23年度は、平成22年度の黒字により、財政調整基金残額が、約1億円強増えたが、実質単年度収支は、マイナス(赤字)となっている。今後も、市税収入等、歳入全体の大幅な増加が見込めない状況であり、更なる歳出削減に向けた取り組み強化に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

平成20年度まで病院事業会計において、大きな赤字が生じており、それを解消するために、平成20年度に「三浦市立病院改革プラン」を策定し、平成22年度まで一般会計より基準外繰出(補助金)を支出していた。平成23年度においては、基準外繰出(補助金)は、ゼロとなり、病院の財政は健全化が図られた。市全体としては、水道事業の黒字額が、約5億円となっているものの、その額は年々減少傾向にあり、楽観視はできない状況である。一般会計においては、国民健康保険事業会計と公共下水道事業会計へ基準外繰出を行っており、財政を大きく圧迫している上に、今後も医療費の伸びや介護保険給付費の伸びが見込まれるため、各特別会計において保険税(料)の改訂等を見据えながらの財政運営となる。平成25年度予算において、第三セクター等改革推進債償還事業特別会計に二町谷埋立地の土地売却収入を見込んでおり、今後も、土地の売却や企業誘致に注力し、歳入増加策に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

平成19年度より借入を行っている「退職手当債」の元金償還が毎年度上乗せされることや「第三セクター等改革推進債」の元金償還が始まったことにより、実質公債費比率の分子が、平成23年度は、前年度に比べ約4億円増加している。今後は、ごみの広域化に伴う施設整備が本格化することもあり、完成予定の平成30年度までは、他の普通建設事業の抑制に努め、実質公債費比率の上昇を極力抑える必要がある。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

平成22年度に解散した土地開発公社の負債解消に伴い借り入れた「第三セクター等改革推進債(約105億円)」により、大きく増加した地方債現在高であるが、平成23年度より元金償還が始まり、一旦減少傾向となる。しかし、ごみの広域化に伴う施設整備の完成予定年度(平成30年度)に向けて、起債の借入が増加する見込みであり、今後も普通建設事業の抑制に努める。平成25年度予算において、二町谷埋立地の土地売却収入を計上しており、一部を基金に積み立てることにより、平成25年度以降は、一時的に将来負担比率は下降するものと見込まれる。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,