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財政力指数の分析欄財政力指数は、引き続き横ばいであり、類似団体より高い値となっている。今後、人口減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(40.2%令和4年4月1日現在)により、市税収入の減少が見込まれるところである。引き続き税収事務を強化し、歳入の確保に努める。 | 経常収支比率の分析欄経常収支比率は、令和2年度から5.4ポイント改善したが、これは地方交付税の追加交付や臨時財政対策債の増によるものであり、県内団体もほぼ同傾向である。歳入は、上記による増はあったものの、人口減少や少子高齢化に伴う市税等の経常的な収入減が引き続き課題である。歳出は、会計年度任用職員の昇給等に伴う人件費の増、高齢化に伴う扶助費の増等があり、今後も同項目や各会計への繰出金等は増加する見込みであるため、第四次館山市行財政改革方針及び公共施設等総合管理計画に基づく事務事業や施設運営の見直しに努める。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は、類似団体平均より低い値で推移している。今後も、民間委託や事務の効率化を推進し、効率的な財政運営を継続するとともに、人件費・物件費を総合的に抑制できるよう努める。 | ラスパイレス指数の分析欄ラスパイレス指数は類似団体平均を上回っているものの、ほぼ適正な水準にあると考えている。今後とも適正な昇給・昇格制度の運用等により、給与水準の適正化に努める。(平成29年4月1日から平成30年11月30日まで職員給与の削減を実施) | 人口1,000人当たり職員数の分析欄人口1,000人当たりの職員数は、ほぼ横ばいで、類似団体平均を下回る状況が続いている。平成30年度には、人的資源の有効活用による効率的な組織・人員体制の構築を目的とした調査を実施し、組織の課題や適正な人員規模について検討を行った。当該調査の結果等を受け策定した「第6期定員適正化計画」に基づき、一定水準まで職員を増員することとしているところだが、人的資源の確保と人件費の抑制を両立させるため、職員の資質向上、事務効率化や民間委託の推進により、さらに効率的な行政運営に努める。 | 実質公債費比率の分析欄実質公債費比率は、おおむね5.5%前後で推移しており、類似団体より低い数値となっている。今後は、近年集中的に実施してきた教育施設耐震化事業に係る起債の償還開始及び大規模改修事業の着手による数値の悪化が見込まれる。引き続き「館山市公共施設等総合管理計画」に基づき計画的に施設更新を行うことにより、普通建設事業の量をコントロールするよう努める。 | 将来負担比率の分析欄将来負担比率は、地方交付税等が増加したことにより、令和2年度から3.2ポイント改善された。今後、公共施設の大規模改修事業(中学校建替事業、清掃センター長寿命化対策事業)により地方債現在高が増加し、数値の悪化が見込まれることから、引き続き「館山市公共施設等総合管理計画」に基づき、計画的な施設更新や交付税算入率の高い起債の活用を行う。 |
人件費の分析欄経常収支比率に係る人件費の割合は、令和2年度から減少しているが、会計年度任用職員の増員や昇給等により、人件費の費用自体は増加傾向にある。今後は、「館山市第四次行財政改革方針」に基づき、民間委託の推進を進めるとともに、事務作業の効率化を図ることにより経常的な支出に係る人件費の抑制を図る。 | 物件費の分析欄経常収支比率に係る物件費の割合は、令和2年度から0.4ポイント上がったものの、類似平均団体よりも低い数値となっている。要因としては、PFI事業への移行に伴う給食センター調理業務委託費の増、地方創生推進交付金事業の終了による商工費等の増などが挙げられる。引き続き事務事業の取捨選択を行うとともに、窓口業務の集約化など、民間委託の推進による事務事業の効率化を図る。 | 扶助費の分析欄経常収支比率に係る扶助費の割合は、令和元年度までは概ね10%前後で推移していたが、令和2年度以降はやや低い値となった。これは、扶助費に係る非常勤職員賃金が人件費扱い(会計年度任用職員)となったことが挙げられる。費用の性質から大幅な削減は困難と考えるが、市単独事業の見直し、医療費抑制の啓発や各福祉制度のより適切な運用により、扶助費の抑制に努める。 | その他の分析欄経常収支比率に係るその他の割合は、前年度より0.9ポイント改善しているものの、類似平均団体、全国平均及び千葉県平均と比較して高い状況である。高齢化に伴う医療費や介護費の増により、特別会計への多額の繰出金が生じている。今後は、各会計での独立採算性を高める取り組み(医療費・介護給付費の抑制に係る施策など)を推進し、少しでも繰出金を減少させるよう努める。 | 補助費等の分析欄経常収支比率に係る補助費等の割合は、令和2年度から1.6ポイント下がったが、類似団体よりやや低い値となっている。要因としては、安房広域消防費負担金の減などが挙げられる。今後は関係市と連携し、公営企業や一部事務組合に経営改善を促すこと、水道事業の経営統合を進めること等により、経費の縮減に努める。 | 公債費の分析欄経常収支比率に係る公債費の割合は、近年、義務教育施設等の耐震改修事業や小中一貫校、幼稚園の老朽化対策など大規模事業を実施してきたものの、その他の普通建設事業を抑制してきたことにより、類似団体平均より低い数値となっている。今後、大規模改修事業の着手により、公債費の割合が高くなることが見込まれるため、引き続き計画的な普通建設事業の実施に努める。 | 公債費以外の分析欄経常収支比率に係る公債費以外の割合は、類似団体平均及び全国平均と比較して高い値で推移している。物件費や扶助費の影響が大きいと考えられる。今後は、各会計での独立採算性を高める取り組み(医療費・介護給付費の抑制に係る施策など)を推進し、少しでも繰出金を減少させるよう努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄令和3年度歳出決算総額に対する住民1人当たりのコストは、506,585円(前年度-172,523円)となっており、令和2年度と比較すると、総務費、農林水産業費、教育費等が低くなっている。これは令和2年度において、総務費では前澤友作館山応援基金積立金があったこと、農林水産業費では乳用牛舎等整備に対する畜産競争力強化対策整備事業補助金があったこと、教育費では新給食センター完成による建物購入費があったことによるものである。また、平常時における歳出の主な構成項目である民生費については、住民一人当たり188,004円となっており、引き続き増加傾向にある。これは、施設や利用者の増に伴う障害介護給付費や障害児通所等給付費の増などによるものである。今後も効率的な行財政運営を継続するとともに、市民のニーズに合う行政サービスを厳選し、各事業に必要な支出を確保するよう努める。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄令和3年度歳出決算総額に対する住民1人当たりのコストは、506,585円(前年度-172,523円)となっており、令和2年度と比較すると、補助費及び普通建設事業費で大幅な減少となっている。これは、補助費については令和2年度に特別定額給付金があったこと、普通建設事業費では令和元年度台風災害に伴う被災住家応急修理委託費の減、また令和2年度に新給食センター完成による建物購入費があったこと等による。また、平常時における歳出の主な構成項目である扶助費については、住民一人当たり108,302円となっており、令和2年度から増加した。これは、新型コロナ感染症対策として実施した給付金の影響もあるが、施設の増に伴う障害介護給付費・障害児通所等給付費の増、老人ホーム入所措置費や生活保護費の増によるものである。今後も効率的な財政運営を継続するとともに、経常収支比率の改善により、各事業に必要な支出が確保できるような財政運営に努める。 |
基金全体(増減理由)基金全体としては、過去3年間で増加傾向となっており、令和3年度は前年度から3億9,500万円の増加となった。基金増の要因として、財政調整基金では、令和2年度決算における決算剰余金の積立(6億5,100万円)を行ったことや、取崩しを行わなかったこと、また地方交付税の追加交付に伴う減債基金への積立を行ったことによる。その他特定目的基金は、前澤友作館山応援基金ややさしいまちづくり推進福祉基金、庁舎等建設基金等の取崩しにより、減少した。(今後の方針)各年度の財政需要に対応するため、財政調整基金は現状維持が精一杯の状況である。財政調整基金は、安定的な財政運営のため、目標額の残高となるように積み増すことを目指す。特定目的基金は、当市の厳しい財政状況を考慮しつつ、目的に則した積立及び取崩しを行い、安定した財政運営に資するよう活用する。 | 財政調整基金(増減理由)基金増の要因として、財政調整基金では、令和2年度決算における決算剰余金の積立(6億5,100万円)を行ったことや、取崩しを行わなかったことにより増加した。(今後の方針)財政調整基金は、県内自治体において、標準財政規模に対する財政調整基金の割合が平均16%程度(館山市の場合19億円程度)であるが、当市は依存財源の割が高いことや、災害への備え、経常収支比率の動向を踏まえると、平均以上の20億円程度を目標額として積み増すことを目指す。 | 減債基金(増減理由)減債基金は、地方交付税の追加交付があったことに伴い、増加した。(今後の方針)令和3年度臨時財政対策債の償還に充てるための追加交付であるとされているため、適切な時期に取崩すこととする。 | その他特定目的基金(基金の使途)・前澤友作館山応援基金:前澤友作氏からの寄附を原資として、未来への発展に資する事業や観光振興事業等に充当・庁舎等建設基金:基金運用利子を原資として、庁舎及び教育施設の建設に係る事業に充当・環境保全基金:し尿処理手数料を原資として、し尿・ごみ処理施設の維持管理及び建設並びに収集処理に係る事業に充当・子ども・子育て支援基金:ふるさと納税を原資として、子ども・子育て支援に関する事業(遊具購入や園建設等の施設管理)に充当・フレフレ・たてやま応援基金:ふるさと館山を応援したいとの思いを持つ個人、法人又は団体等からの寄附について、寄附者の意思を具体化し、多様な人々の参加による個性あるまちづくりに資することを目的(増減理由)その他特定目的基金は、食のまちづくり拠点施設整備への充当に伴う前澤友作館山応援基金の減、福祉事業への充当に伴うやさしいまちづくり推進福祉基金の減、館山中学校建替事業への充当に伴う庁舎等建設基金の減などにより、減少となった。(今後の方針)当市の厳しい財政状況を考慮するとともに、基金を充当する事業、積立目標額を明確化し、財政運営への適切な活用を図る。※庁舎等建設基金はm、今後実施する館山中学校建設事業への財源に充てる予定。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄・有形固定資産減価償却率は増加傾向にあり、令和2年度から0.7ポイント増加し61.9%となった。当該比率は類似団体平均値とほぼ同規模で推移しており、近年では給食センター建替工事や消防団詰所更新工事、清掃センター寿命化対策工事等の実施により、やや下回る結果となった。・当市では、平成29年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を20%以上削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。 | 債務償還比率の分析欄・債務償還比率は減少傾向にあり、令和2年度から164.6ポイント減少し501.6%となった。当該比率は類似団体平均値から高い比率で推移していたが、令和3年度では地方交付税の増加等により、やや下回る結果となった。・今後は、館山中学校整備費や清掃センター長寿命化対策費などの大規模事業実施に伴い、比率の上昇が見込まれるため、民間委託の推進や各種団体への補助金見直し等、経常経費の削減に努める。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析・将来負担比率は減少傾向にあり、令和2年度から3.2ポイント減少し26.7%となった。類似団体平均値も同様に減少しているが、当市より減少幅が大きい結果となった。これは当市において、地方交付税の増加等による比率の減要因に対し、清掃センター寿命化対策工事等の実施よる比率の増要因が加わり、類似団体平均値ほどの減少とならなかったと考えられる。・今後も引続き、交付税措置のある地方債の活用や各種補助金など財源の確保により将来負担比率の抑制に努めるとともに、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づいた施設の統廃合や老朽化対策に取り組む。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析・実質公債費比率は近年減少傾向にあり、令和2年度から0.2ポイント減少し5.5%となった。当該比率は類似団体平均値から低い比率で推移しているが、館山中学校整備費や清掃センター長寿命化対策費などの大規模事業の実施に伴い、今後は比率上昇が見込まれる。・今後も引続き、交付税措置のある地方債の活用や各種補助金など財源の確保により、将来負担比率や実質公債費率の抑制に努める。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄・類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設は、図書館、一般廃棄物処理施設、体育館・プール、福祉施設であり、反対に低い施設は、橋りょう・トンネル、消防施設である。減価償却率の高い施設のうち、一般廃棄物処理施設については、個別施設計画に基づき施設の長寿命化対策工事が始まったところである。その他の施設については、部分的な修繕等により施設維持を行っている。・学校施設は再編により統廃合の検討を進めているところであり、また、認定こども園・幼稚園・保育所についても施設の利用者数などを踏まえ、今後の在り方を検討しているところである。・引き続き公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の統廃合や老朽化対策に取り組み、人口に併せた適正規模での維持管理に努める。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄・類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設は、図書館、一般廃棄物処理施設、体育館・プール、福祉施設であり、反対に低い施設は、橋りょう・トンネル、消防施設である。減価償却率の高い施設のうち、一般廃棄物処理施設については、個別施設計画に基づき施設の長寿命化対策工事が始まったところである。その他の施設については、部分的な修繕等により施設維持を行っている。・学校施設は再編により統廃合の検討を進めているところであり、また、認定こども園・幼稚園・保育所についても施設の利用者数などを踏まえ、今後の在り方を検討しているところである。・引き続き公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の統廃合や老朽化対策に取り組み、人口に併せた適正規模での維持管理に努める。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額が令和2年度末から671百万円の減少(-1.4%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が61.1%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。負債総額では、令和2年度末から114百万円の減少(-0.5%)となった。負債総額のうち地方債(固定負債)の割合が69.4%となっており、令和元年度以降、令和元年台風災害関連事業や新給食センターの建設、ごみ焼却施設の長寿命化により、地方債の発行が増加傾向となっている。地方債を財源とする事業の実施にあたっては、将来負担や償還計画を踏まえた事業計画を立てるとともに、交付税措置のある地方債を有効活用し実質的な負担を軽減する必要がある。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、純経常行政コストは19,176百万円となり、令和2年度から5,479百万円の減少(-22.2%)となった。そのうち業務費用における物件費等が1,746百万円の減少(-24.7%)で、令和元年台風に伴う災害ごみ処理の事業完了等によるものである。また、移転費用のうち補助金等が4,112百万円の減少(-41.2%)で、主に令和2年度に実施した新型コロナウイルス感染症対策である特別定額給付金の支給によるものである。純行政コストは19,530百万円となり、令和2年度から5,594百万円の減少(-22.3%)となった。そのうち臨時損失における災害復旧事業費が148百万円の減少(一32.4%)で、令和元年台風に伴う土木施設等の災害復旧事業の完了によるものである。今後は、公共施設の老朽化のさらなる進展等、経費上昇の傾向が続くことが見込まれる中、大規模建設事業が続くため、施設の適正化や事業の見直し等を推進し、経費の抑制に努めていきたい。また、高齢化の進展などにより、社会保障給付についても同様に今後増加傾向が見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、税収等の財源(19,127百万円)が純行政コスト(19,531百万円)を下回ったことから、令和3年度の差額は△404百万円、また純資産変動額は△556百万円となり、令和2年度末の純資産残高に変動額を加えた令和3年度末純資産残高は24,663百万円となった。純資産残高が減少した主な要因は、ごみ焼却施設の長寿命化事業や令和元年台風に伴う農業者支援事業の実施などである。また、純資産変動額がマイナスとなっている状況は、当年度の行政サービスの提供に要した執行経費を財源で賄えていない状況であり、現世代によって将来世代も利用可能な資源の取崩しが行われたことを表している。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、業務活動収支は592百万円となり、令和2年度から1,333百万円の増加となった。令和2年度における収支のマイナスは、令和元年台風に伴う災害復旧事業の実施等により業務支出が上回ったことによるものである。投資活動収支については、令和2年度から投資活動支出及び収入は減少しているものの、収支差が拡大したことにより令和3年度は△1,093百万円となり、令和2年度から475百万円の減少となった。また、財務活動収支については、地方債等発行収入等の財務活動収入1,729百万円が、地方債等償還支出等の財務活動支出1,726百万円を上回り、3百万円となっている。今後は、大規模事業の実施、公共施設の老朽化対策等、経費の増加や地方債の償還額が増加することが考えられるため、財政的な負担に十分配慮し、行財政改革を更に推進する必要がある。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額は類似団体平均を大きく下回っているが、これは取得価格が不明である資産が備忘価額1円で登録されているためである。歳入額対資産比率についても類似団体平均を下回っている。有形固定資産償却率については、類似団体平均と同程度ではあるが、建物の多くにおいて老朽化の進行が著しい状況である。今後は公共施設等総合管理計画に基づき、計画的な保全による長寿命化や施設の集約化を進めるなど、公共施設等の適正管理に努める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率は類似団体平均を下回っており、令和3年度は退職手当引当金等の減少により負債が減少したことから、令和2年度より低下した。将来世代負担比率は0.7%増加し、類似団体平均を上回っている。将来負担比率への影響が大きく、負債のうち大半を占めている地方債については、今後、大規模事業の実施が続き、さらなる発行額の増加が予測されるため、将来負担や償還計画を踏まえた事業計画を立てるとともに、交付税措置のある地方債を有効活用し実質的な負担を軽減する必要がある。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たり行政コストは、令和2年度に引き続き類似団体を下回っている。近年、高齢化の進展などにより、社会保障給付が増加傾向となっている。今後は事業の見直しや介護予防の推進といった経費の抑制に繋がる対策が必要である。そのほかには、令和元年度以降における、令和元年台風災害関連事業や公共施設の大規模事業、新型コロナウイルス感染症対策費などの増加も要因である。引き続き公共施設の指定管理者制度導入やアウトソーシング、統廃合等により、施設管理コストの抑制を図っていく。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人当たり負債額は、令和2年度に引き続き類似団体を下回っている。今後は大規模事業の実施、公共施設の老朽化対策等、地方債の発行を要する事業が増加していくことから、負債額の増加が見込まれる。基礎的財政収支は黒字(44百万円)ではあるものの、類似団体平均値と比べると低い値となっている。特に、投資活動収支については、地方債を財源とする公共施設等整備費支出が令和2年度から増加したことにより収支差が拡大したためである。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は令和2年度値から増加し、類似団体平均値を上回る結果となった。当市では、平成17年度に「使用料・手数料の設定に関する基本方針」を定め、概ね5年に一度、受益者負担設定の水準の見直しを行っているところだが、令和元年度以降、台風災害や新型コロナウイルス感染症の影響により、見直しを見送っている。行政運営が平常時に戻りつつあることから、稼働率をはじめとする利用状況に注視し、受益者負担の適正化に努めつつ、行財政改革による経費の削減に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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