青森県平内町の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
平成20年度までは断続的に伸びていたが、長引く景気低迷に起因する住民税・法人税の落ち込み等から、平成21年度以降は減少傾向にあり、平成22年度も0.25と類似団体平均を下回った状態となっている。単年度の指数も0.23(0.228)と年々低下しており、依然として類似団体平均に比べ指数は低く、財政基盤が脆弱であると言わざるを得ず、今後も安定的な自主財源の確保に努めなければならない。
財政構造の弾力性
平成16年度から消耗品の集中管理を行うことで、契約単価の引き下げ・適正量の管理が可能となり物件費が圧縮されたことや、普通建設事業に係る地方債発行額を抑制し後年度の公債費が減少したこと等により、平成17年度以降は減少傾向にあり、平成22年度は74.7%と類似団体平均を大きく下回っている。今後も行財政改革への取り組みを通して義務的経費の削減に努め、現在の水準を維持するように努める。
人件費・物件費等の状況
物件費は前年度に比べ5千万円程度増加したが、人件費は職員数の減少により微減している。人口1人当たりの両経費決算額は、引き続き類似団体平均と比べ低い水準を維持しており、良好な状態である。しかしながら、団塊世代の大量退職によって中間管理職の昇格が以前より早くなっており、職員一人当たりの平均給与は高めの水準を示していることから、委託料の見直しや消耗品及び備品等についてもこれまで以上に適正に管理し、行政コストの圧縮・効率化を図るよう努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数については前年度並みの98.0を示している。独自の給与カットはしていないが給与構造の見直しについては完全実施済みであり、平成15年度からは管理職手当の定額化により人件費を抑制している。特別昇給の是正も平成17年度に実施し、特殊勤務手当や地域手当についても該当していないため支給していない。以上のように人件費抑制のために様々な取り組みをしているところであるが、団塊世代の大量退職によって中間管理職の昇格が以前より早くなったことがラスパイレス指数を押し上げる要因となっており、今後もより一層、給与の適正化に努めたい。
定員管理の状況
平成21年度から毎年度5名程度の新規採用を行っているものの、平成17~20年度までの間、定年退職者分について不補充としていた経緯もあり、集中改革プラン(平成17~21年度)の計画値を上回るペースで職員数が減少している。類似団体平均に比べ職員数が少ない状況にあるが、今後も適正な人員配置や指定管理者制度等の導入により適切な定員管理に努めたい。
公債費負担の状況
近年の起債事業抑制の効果もあり公債費が減少していることから、前年度に引き続き類似団体平均を下回っており良好な状態にある。しがしながら、各公営企業会計の起債償還に係る繰出しの増(特に下水道事業の伸びが大きい)や過疎地域指定に伴う過疎対策事業債の活用など、今後の比率引き上げにつながる要素もあることから、その動向に注視しながら財政運営を行う必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率については、類似団体平均に比べ高い水準で推移しているものの、平成21年度に比べ、30.2ポイント減少しており引き続き減少傾向を維持している。減少につながった主な要因としては地方債現在高が対前年度比約1億9千万円減少したことや財政調整基金等の充当可能基金が対前年度比約2億8千万円増加したこと等が挙げられる。今後も事業の必要性、優先順位を考慮しながら事業を取捨選択し、将来の負担を軽減できるよう努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
類似団体平均と比較すると、平成21年度と同様に人口1,000人当たりの職員数及び全体の経常収支比率は下回っているものの、人件費に係る経常収支比率は依然として高いまま推移している。人件費総額は前年度に比べ微減しているが、共済・退職手当組合に対する負担金率等の増率改正等の影響もあり、今後も人件費は大きな割合を占めるものと見込まれていることから、より適正な人員配置や再任用制度の運用、指定管理者制度の活用等を検討し、できる限りのコスト削減に努める。
物件費
物件費総額は前年度より5千万円程度増となったものの、物件費に係る経常収支比率は平成21年度と同様に類似団体の中で最も低くなっている。平成16年度から実施している消耗品の集中管理や単価見積による契約などで経費削減を図り、需用費を抑制してきたこと等が大きな効果を生んでいるところであるが、今後も事業執行に適する業者を選定することは言うまでもなく、より適正な消耗品の管理に努め、引き続き経費削減に努める。
扶助費
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均に比べ高い状態で推移している。扶助費総額は前年度に比べ約1億2千万円程度増加しているが、これは主に国策である子ども手当の増に伴うものであり、この影響分を控除すればほぼ前年度並みとなっている。高齢化が進む中、扶助費の増は避けられない状況であるが、その中にあっても必要経費と住民サービスとの費用対効果を見極めたうえで事業を実施していきたい。
その他
その他維持補修費等に係る経常収支比率は類似団体平均と比較すると平成21年度と同様に低くなっているものの、後期高齢者医療特別会計や各種下水道事業特別会計等への繰出金が増加傾向にあるため、公営企業会計にあっては独立採算の原則に基づいた収入確保や適切な会計処理を求める一方、繰出金を精査していく必要がある。
補助費等
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均と比べ高い状態で推移している。補助費等の総額でも前年度より3千万円程度伸びているが、主な理由は病院事業への補助金が増加したことによるものである(H22年度5億1千万円、H21年度は4億5千万円)。比率が高止まりしている一因もここにあるが、今後は公営企業会計の独立採算に基づく会計処理がより一層求められるところであり、公営企業と一般会計双方の財政状況を踏まえながら繰出をするよう努めたい。
公債費
公債費に係る経常収支比率は類似団体平均に比べ低い状態を維持している。普通会計においては臨時財政対策債の発行額が増えているものの、起債事業については抑制を続けており、公債費全体としては減少傾向にあることからプライマリーバランスの黒字傾向を今後も維持していきたい。一方で、平成22年度から新たに過疎地域指定を受けたことに伴い過疎対策事業債を利用可能となったことや、下水道事業において年次計画を進行中であること等、町全体としての公債費増につながる要素も抱えていることから、それらにも注視した財政運営を行う必要がある。
公債費以外
人件費や扶助費、補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均に比べ高い水準にあるものの、物件費や維持補修費の同比率が上位レベルの低い水準を示していることから、全体(公債費除き)の比率としては類似団体平均よりやや低い水準で推移している。今後は現在類似団体平均より悪い状態の経費について削減をめざし、より良好な状態を維持できるよう努めたい。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金は①平成21年度の歳計剰余処分により70,000千円積み立てできたこと②普通交付税において決定額が予算見込み額を大きく上回り、127,217千円積立てできたことから、標準財政規模比10%を超える基金を確保できた。実質収支額は既決予算の執行であっても歳出抑制を徹底し、①消耗品については在庫の集中管理を行い、購入時も単価入札を行うなど全庁的に取り組んだこと②扶助費、除排雪委託料等で不用額が生じたため、117,527千円の実質収支となった。実質単年度収支はここ3年年間、①経済危機対策による臨時交付金で一般財源ベースの事業を補てんできたこと、②普通交付税の交付額が伸びたこと等が要因で歳入額を確保できたため黒字を維持している。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
平成22年度決算に基づく連結実質収支額は310,404千円の黒字となったため、連結実質赤字比率は算定されなかった。特に、懸案事項となっていた病院事業会計における平成21年度末の資金不足額109,787千円は、病院事業会計の経営努力による経費節減と、一般会計からの不良債務解消のための特別利益繰入により解消された。これにより、全ての連結対象会計で黒字及び剰余金での決算となった。しかし、3下水道事業については、資金不足はないものの、一般会計からの繰入により収支均衡を図っている状況にある。特に公共下水道、漁業集落環境整備事業は未整備地区の建設事業を行っており、供用開始地域の加入率引き上げによる収入の確保に努めるとともに、中・長期的な事業計画の策定や使用料等の見直し(前回平成18年度改定)についても、水道事業とともに段階的に再検討する必要がある。索道事業については、平成20年度から指定管理者制度を導入し、現場から人員を引き上げたことにより、人件費をはじめとする経費を抑制している。今後は夜越山森林公園周辺施設と一体となった集客力を高める事業を取り入れ、収益拡大につなげる必要がある。国保、介護、後期高齢の3事業についても黒字となっているが、うち国保事業については保険料の滞納額が118,994千円となっていること、財政調整基金が2,789千円余りと少ないことから、安定した保険事業運営のため、徴収対策と合わせ保険料改定も含めた検討の必要がある。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成22年度決算に基づく実質公債費比率(平成20~22年度の3カ年平均)は平成21年度より1.2ポイント低い14.7%となった。これは平成21年度決算に基づく類似団体平均16.9%と比較しても良い結果となった。大きな要因として、普通会計等の起債残高の減少に伴い、単年度の元利償還金が減少したことが大きく影響している。今後は、下水道事業を中心に公営企業への繰出金が増えることで公債費に準ずる経費として実質公債費比率に算入される金額も増加する見込みであるため、地方債発行の抑制に努めるだけでなく、公営企業会計の事業見直しや料金改定なども検討しながら繰出金の抑制にも努めなければならない。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成22年度決算に基づく将来負担比率は、98.2%となり、平成21年度に比べて30.2ポイント減少した。主な要因として、将来負担額の約半分を占める一般会計等の地方債現在高が平成21年度末と比べ190,715千円減少したことと、将来負担額を解消する財源である充当可能基金が316,156千円増加したことが影響している。しかし、退職手当負担金見込額、公営企業債等繰出金見込額は依然として高い水準にあるため、定員適正化に努めることはもとより、地方債発行の抑制や公営企業会計事業費の見直しによる基準外繰出金の抑制にも努めていきたい。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
青森県平内町の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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