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前年度の財政力指数と比較して大きな増減はなかったものの、過疎化・少子高齢化等の影響により、税収は年々減少傾向にある。27年度の基準財政収入額は建設業等の収益増で法人税は伸びたものの、固定資産税は新たな設備投資等もなく大規模償却資産の影響により減収となっている。また、基準財政需要額は交付税措置のある公債費が若干増加傾向にあることから、今後も同水準で推移していくことが見込まれる。引き続き、徴収業務の強化で収入の安定確保に努める。
分子となる経常経費充当一般財源は、前年より人件費等で減となったが、物件費や公債費の伸びにより総額で14,157千円の増となった。一方、分母となる経常一般財源等では、普通交付税の伸びなどにより88,681千円の増となったことで、経常収支比率は2.0%改善された。今後は、普通交付税等の増減に影響されないよう、物件費などの経常的経費の抑制、縮減に努めていく。
人件費については、職員数の減などの要因により決算額で39,492千円の減となった。また物件費については、地籍調査事業の拡大により委託料等が大幅に増えたことから、33,990千円の増となった。同事業は早期完了を目指しているため、今後も同規模の事業費が予定されているので、同じような状況で推移していく見込みである。今後は、大幅な増とならないよう、行革大綱による見直し等を行いながら、経費削減に努める。
前年度比で1.87人の増となり、類似団体との比較においても依然として平均を上回っている。人口減少が進む中、本村は広大な面積のため、小学校や保育所などの公共施設が点在しており、統廃合等も困難な状況である。今後は、行革大綱による職員配置の見直しや指定管理者制度の導入などで、長期的な視点から定員管理等の改善を図っていく。
実質公債費比率は、前年度より0.4ポイントの増となり、依然として類似団体より上回っている。大きな要因として、道路や水道施設等のインフラ整備や災害復旧事業、臨時財政対策債に多くの地方債を発行しているためである。今後は、これらの事業に係る元利償還金の増加に加え、平成32年度から特別養護老人ホーム建設事業に係る過疎債の償還が本格的に始まることから、平成34年度が実質公債費比率のピークとなる見込みである。今後も、各数値には常に注意しながら地方債発行抑制に努めていく。
将来負担比率は、前年度比で7.7ポイントの増となった。大きな要因として、地方債現在高が増となったこと、さらに充当可能財源となる財政調整基金などの取り崩しによるものである。これは、平成26~28年にかけて継続事業で整備する特別養護老人ホーム建設事業が大きく影響している。今後は基金の取り崩しや地方債発行を抑制していく方針である。
前年度比で2.3ポイントの減となった。職員数の削減による給与や手当等の減額と共済組合負担金の引き下げ等が主な要因である。しかしながら、依然として類似団体や全国平均を上回っている状況であることから、定員管理の適正化を図りながら抑制に努めたい。
前年度比で0.1ポイントの増となったが、類似団体等の平均値よりも下回っている。地籍調査事業の拡大等で委託料等の物件費は増加しているが、その他の物件費は抑制に努めていることから、過去数年間は、大きな増減もなく推移している。今後も引き続き、抑制と縮減に努めていく。
前年度と比較して大きな増減はなく、過去数年間においても類似団体等を下回っている。しかし、年々進んでいる高齢化等の影響で経費削減は困難な状況にあるので、単独事業等の見直しや制度内容の適正化に努めていく。
その他の経費については、前年度比で0.2ポイントの減となり、類似団体等の平均値よりも下回っている。今後は、耐用年数が近づきつつある公共施設等の維持補修費や簡易水道事業特別会計への繰出金の増が見込まれているため、現在の水準が維持できるよう計画的な執行管理に努めていきたい。
前年度比で大きな増減はなく、類似団体等の平均値よりも下回っている。国民健康保険病院の運営補助等が増加傾向にあり懸念されているが、行革大綱等の見直しにより補助費等は抑制に努めている。今後は、単独補助事業について成果等を検証しながら重点的に見直しを行う。
前年度比で0.4ポイントの増となり、類似団体等との比較でも上回っている。過去に借り入れた過疎債や臨時財政対策債等の元金償還が始まったことが主な要因であり、今後も増加していく見込みである。将来にわたって健全な財政運営が持続できるよう、その他の地方債発行額の抑制に努めていきたい。
公債費以外の経常収支比率は2.4ポイントの減となり、類似団体等の平均値も下回っている。収入等の変動に大きく左右されないよう、全体的な経費の見直しによる縮減に努め、健全な財政運営を保持していきたい。
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