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過疎化、少子高齢化の要因による人口減少は年々進んでおり、それに伴い村民税などの税収についても緩やかではあるが、減少し続けている。また、村内事業所数等においてもほとんど増減がなく、法人税とともに償却資産の影響による固定資産税も減収となり、基準財政収入額は平成23年以降、連続して減額となっている。一方、基準財政需要額は、人口減少等の影響はあるものの、福祉行政費や公債費などその他経費の増の要因により、大きな増減がないため、財政力指数については、前年度より、0.01下回ることとなった。
分子となる経常経費充当一般財源については、人件費や公債費に関する経費が、前年度比で増となっているが、補助費の減が大きかったため、総額ではあまり増減がなかった。一方、分母となる経常一般財源については、地方税や地方譲与税が前年度比で減となったが、普通交付税がこれらの減額以上に増額となったことから、総額では増となったため、経常収支比率は、0.1%改善された。本村の経常一般財源は普通交付税の増減により大きく左右されるため、今後は人件費や公債費、補助費、物件費の抑制に努めていくことで、財政構造の弾力性の確保と安定化に努めていきたい。
人件費については、雇用対策関係の取り組みにより、臨時職員から嘱託職員への移行が進んだことが主な要因となり、決算額前年比で1.2%の増額となった。また、物件費については委託料や需用費などが減となり、決算額前年比で0.7%の減額となった。今後の人件費、物件費の見通しについては、本村が人口数の割には面積は広大ということもあり、行政区や学校等の公共施設が点在して複数あるため、経費を大幅に削減していくことは困難であるが、行政改革大綱等を基に見直しを図っているところである。
本村の面積は広大で、行政区や集落が点在しているため、学校などの公共施設を多数抱えている事情により、類似団体と比較しても、人口数に対する職員数が多い状況である。しかし、近年は学校等の統廃合や公共施設の指定管理者制度導入による民間委託への移行なども進んでおり、改善される見込みである。さらに、平成26より行政改革大綱の見直しにも取り組んでいることから、今後は定員管理の適正化が図られる予定である。
前年度より-0.5%となった。これは、単年度実質公債費比率で見ると平成25年度は前年度より0.8%増加しているが、平成22年度より-1.3%であったため3カ年平均の実質公債費率では減となったためである。単年度実質公債費比率が増加した要因は、元利償還金の増加によるものである。今後も道路や公共施設の長寿命化に伴う事業、大型事業が予定されているため元利償還金は増加していくため実質公債費比率は増加していく見込みである。起債許可団体となる18.0%を超えないよう各数値には常に注意しながら地方債発行に努めていく。
前年度より-0.1%となり、ほぼ横ばいとなった。これは、平成24年度国の補正に係る地方債の発行による地方債現在高の増加による将来負担額の増加、一方では充当可能基金と基準財政需要額算入見込額の増加による充当可能財源の増加が要因である。今後は特別養護老人ホーム建設事業、消防無線デジタル化事業等の大型事業が予定されており、地方債発行額は増加し基金は減少していくため、将来負担比率は悪化していく見込である。今後は将来負担額に注意していきながら、地方債の抑制、交付税措置の有利な地方債の発行に努めていく。
人件費にかかる経常収支比率については、前年度比で0.3%高くなり、依然として県平均も全国平均も上回っている。主な要因は、職員数の増によるものと、雇用対策関係の見直しのための、臨時職員から嘱託職員採用への移行により、人件費の増につながっている。今後は、行政改革大綱の見直し等による定員管理の適正化、公共施設の民間委託などに積極的に取り組んでいき、改善を図りたい。
物件費にかかる経常収支比率については、12.2%と前年度比で0.3%改善された。予算執行上においての経費節約の指針等により削減を図っており、昨年度に引き続いての減となった。今後は、地籍調査事業が拡充される予定で、委託費等が増となる見込みであるが、行革大綱を踏まえて事務事業の見直しを積極的に行い、物件費の抑制に努めていきたい。
扶助費にかかる経常収支比率は、前年度より0.1%増の1.8%となった。過去数年間においても、あまり変動がなく推移している。今後、少子高齢化対策等の福祉行政経費は増加していくことが予想されるので、公平化、適正化を考慮しながら予算措置を行いたい。
その他の経常収支比率については、7.1%と前年度より0.3%改善され、全国平均と県平均をともに下回った。過去5年間はほぼ横ばいの状況であり、特別会計等への繰出金や維持補修費については、年度によって増減があるので、現在の水準を上回らないよう努めていく。
補助費等にかかる経常収支比率については、9.6%と前年度より0.5%改善された。主な要因としては、病院事業会計への補助金が減となったことと、森林整備等の事業終了に伴うものである。今後は行革大綱においても、団体等への補助金の見直しを行う予定であり、事業効果や適正性を十分に検討し引き続き抑制していく。
公有林整備事業債の償還が終了していく一方で、平成21年度の臨時財政対策債や平成22年度の過疎債等の償還が開始されたため、前年度より0.6%増と若干悪化した。今後も道路や公共施設の長寿命化に伴う事業、大型事業が予定されているため元利償還金は増加していく見込みである。地方債発行抑制や借入利率の設定等に留意しながら公債費の減少に努める。
公債費以外の経常収支比率については、55.2%と前年度から0.7%改善された。全国平均と県平均を大きく下回っているが、費目によっては今後の増が懸念されているので、今後も安定した財政運営を維持していくためにも、充当財源の確保と経常経費の抑制に努めていく。
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