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社会保障関係費等の増による基準財政需要額の増があったものの、企業業績の回復や地方法人特別税の一部復元により、法人事業税が増収となったこと等による基準財政収入額の増要因の影響が大きいため、結果として、前年度より0.01ポイント増の0.37となった。今後も引き続き、大分県行財政改革アクションプラン(平成27~31)に基づき、安定した財政基盤の構築に向け取り組む。
大分県行財政改革アクションプラン(平成27~平成31)に基づき、経常経費の圧縮に努めてきた。平成28年度は、歳入側で臨時財政対策債の減等により経常的一般財源が減少し、歳出側で社会保障関係費の増等により義務的経費が増加した結果、昨年度よりも0.7ポイント上昇し94.3%となった。引き続き、事務事業の徹底した見直しを行い、経常経費の削減に努めていく。
人口1人当たり人件費は、新陳代謝等により27年度に比べ369円減の120,429円となった。また、人口1人当たり物件費等については、39円の減となり、前年度と比べ横ばいであった。このため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は408円の減となった。今後とも、事務事業の見直しや「選択と集中」による定数再配分等を行うとともに、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により、総人件費の抑制に努めるとともに、予算編成過程はもとより、予算執行段階においても、あらゆる経費について徹底的な見直しを行っていく。
これまでの給与構造改革などの見直しや、20年度における、より職務職責に応じた給与制度とするための級別構成見直しに加え、27年度において給与制度の総合的見直しを実施したところであり、ラスパイレス指数は、前年度と同水準となっている。
平成24年に策定した行財政高度化指針(平成24~27)においては具体的な数値目標は設定していないが、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により定数削減(-23人)を行った。また、平成27年に策定した大分県行財政改革アクションプラン(平成27~31)においても同様の取り組みを行うこととしており、平成28年は定数削減(-2名)を行ったところである。今後とも行財政を取り巻く環境の変化による新たな行政需要にも対応できるよう、引き続き、総人件費の抑制に努めていく。
実質公債費比率は、低金利により利払いが減少したことや県債の発行抑制に努めたことなどにより、前年度に比べ1.4ポイント改善の11.3%となった。県債発行に際し、資金調達方法の多様化により借入コストや金利変動リスクの低減に努め、将来の公債費を抑制するとともに、臨時財政対策債を除く実質的な県債残高について、発行抑制や繰上償還により、引き続き減少に努める。
一般会計等が将来負担すべき負債等の割合を示す将来負担比率は、設立法人の負債額等負担見込額の増などにより将来負担額は増加し、また、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税の減により標準財政規模が減少したことなどから、前年度に比べ2.3ポイント上昇し、159.3%となった。今後とも大分県行財政改革アクションプランに基づき、全庁を挙げて行財政改革の取組を進め、より持続可能な行財政基盤の確立に努めていく。
これまでの給与構造改革などの見直しや、20年度における、より職務職責に応じた給与制度とするための級別構成見直し、27年度における給与制度の総合的見直しによる減に加え、退職者数の減少に伴う退職手当の減があったものの、経常収支比率に占める人件費の割合は、前年度と同水準となっている。今後とも、職員定数のゼロベースからの見直しなどによる適切な定数管理により、総人件費の抑制に努めていく。
対象疾患の拡充に伴う特定疾患対策事業の増などにより増加したものの、インターフェロン治療の登場により肝炎治療件数が落ち着いたため、27年度と同様の1.9%と横ばいであった。社会保障関係費は今後とも増加が見込まれるため、その動向を注視していく。
熊本地震による道路維持修繕費の増等により維持補修費が増加したため、217百万円の増となった。類似団体と比べ低い水準であるが、その他経費の大半を占める維持管理費について、今後とも維持管理コストの平準化及び削減に努めていく。
後期高齢者医療等推進事業における被保険者の増加や、施設利用者の増に伴う障がい者自立支援給付費県負担金の増加などにより、市町村等への社会保障関係費が増加し、2,516百万円の増となった。これにより0.5ポイント上昇した。社会保障関係費は今後とも増加が見込まれるため、その動向を注視していく。
低金利により利払いが減少するとともに、発行抑制に伴う償還金の減少などにより、1,031百万円の減となったため、27年度より0.1ポイント減少した。また、臨時財政対策債を除いた県債残高は、15年連続で着実に減少している。今後とも発行抑制や調達方法の多様化などにより、公債費の抑制に努めていく。
全体としては、補助費等の割合が0.5ポイント増加したこと等により、平成27年度と比べて0.8ポイント増加した。後期高齢者医療等推進事業における被保険者の増加や、施設利用者の増に伴う障がい者自立支援給付費県負担金の増加などにより、市町村等への社会保障関係費が増加したことが主な要因である。少子高齢化の進展により社会保障関係費の増加も懸念されることから、社会情勢を踏まえ適切な財政運営を図る。
将来負担比率、実質公債費比率はいずれも経年で改善方向に向かっており、また、類似団体との比較でも低くなっている。将来負担比率は、職員数の減少や職員の新陳代謝により年齢構成が変化したこと、職員住宅等建設償還金の繰上償還を行ったこと、さらには、基金の積増しに努力したことなどにより、前年度に比べて8.7ポイント改善の157.0%となった。実質公債費比率は、低金利により利払いが減少したことや県債の発行抑制に努めたことなどにより、前年度に比べ1.7ポイント改善の12.7%となった。県債発行に際し、資金調達方法の多様化により借入コストや金利変動リスクの低減に努め、将来の公債費を抑制するとともに、臨時財政対策債を除く実質的な県債残高について、発行抑制や繰上償還により、今後も、将来負担比率、実質公債費比率ともに改善するような財政運営に努めていく。
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