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前年度より0.01ポイント改善し、類似団体や全国、県平均を上回る値となっている。歳出では、扶助費や繰出金、施設の維持管理経費等の増加が続いているが、歳入では、市税が景気の回復等により若干の増加傾向にあったこと等により、ほぼ横ばいの値を保ってきたところである。中期的な財政見通しにおいては、扶助費や繰出金等の増加による財政状況の悪化が予測されるため、行財政健全化方針(平成28年度策定)に基づき、業務の効率化や事務事業の整理統合等に取り組み、財政基盤の強化を図っていく。
市税や地方消費税交付金の増加により経常的な一般財源収入全体が増加し、前年比0.1ポイント改善となった。歳出面では、扶助費や維持補修費、繰出金等が増加傾向にあり、さらにここ数年続いている大型の建設事業の影響で、将来的な公債費の増加も見込まれ、経常的経費の更なる増加が懸念される。今後は、行財政健全化方針や公共施設等総合管理計画に基づき、事務事業の整理統合、施設更新経費の削減や平準化に取り組み、経常経費の削減に努める。
類似団体と比較して人口1人当たりの人件費が少ないのは、行財政改革として人員削減を行ってきた結果、類似団体に比べて職員数が少ないためである。物件費については、行政評価による事業の見直しや、経常的経費の枠配分予算編成を行うなど抑制に努めてきた経過がある。今後もこうした取り組みを継続し、さらなる改善に努める。
55歳超の管理職員給料を1.5%カットするなどの対策を行っているが、依然として類似団体との比較や全国平均と比較しても高い水準にあるため、今後も給与水準の適正化について検討し、実施していく必要がある。
集中改革プラン等に基づく人員削減を実施してきたことで、人口千人当たり職員数は類似団体を大きく下回っている。行財政健全化方針(平成29-33)においても職員数や職員が担うべき業務範囲等の検討を行うこととしており、引き続き、定員の最適化に努めていく。
過年度発行債の償還が進み毎年度の公債費が減少傾向にあることから、実質公債費比率は前年度から1.4ポイント改善し、引き続き類似団体を下回る数値となっている。今後の見込みでは、一般会計における大規模事業の実施や下水道事業に対する公債費繰出など、公債費負担の増加要因があるため、市全体の財政運営の中で起債発行額の適正化を図る必要がある。
基金の積立等により充当可能財源が増加したことで、前年度よりも5.2ポイント改善している。しかし、防災拠点施設整備等の大型建設事業等により地方債残高が増加していることから、この償還に向けた基金の積立や起債発行の抑制など、計画的な財政運営によって将来負担比率の改善に努めていく。
人件費については類似団体の平均値とほぼ同水準で推移している。55歳超の管理職職員給料の1.5%カットなどの人件費抑制策を実施し、引き続き人件費の抑制に努めていく。
行政評価と連動した予算編成により、事務事業に係る物件費の削減については一定の成果をあげてきたが、平成26年度以降、学校給食調理業務など業務の民間委託を進めることによる委託料の増加があり、物件費における経常収支比率も増加している。今後も事業の委託化や臨時職員の配置などが行われれば物件費を増加させる要因となるが、人件費の減少など、それに見合う財政効果があるか比較・検証しながら実施していく。
扶助費については、類似団体の平均値を上回っている。平成27年度も前年度に引き続き保育所運営経費や障害者自立支援給付費が増加し、経常収支比率が1.2ポイント悪化した。
その他の経費では、下水道事業への繰出金が増加したこと等により、0.7ポイント上昇した。下水道事業については、供用開始して間もないため下水道の整備事業が継続しており、今後も繰出金が増加する要因となるため、市全体の財政運営の中でバランスを取りながら事業の計画、実施を行っていく必要がある。
地方独立行政法人筑後市立病院への交付金や一部事務組合負担金が多額であることも要因となり、例年類似団体より高い値で推移している。平成27年度は八女西部広域事務組合への負担金が減少したことなどにより0.7ポイント改善した。今後は行政評価等を活用し、各種補助金の見直しなどに取り組んでいく。
公債費に係る経常収支比率は類似団体と比較し8.1ポイント低い値となっている。しかし、継続事業として取り組んでいる防災拠点の整備など大型の建設事業により起債残高が増加傾向にあるため、今後の新規事業の抑制など、計画的な財政運営に努めることで公債費の増加を抑えていく。
類似団体平均を10.1ポイント上回っている。扶助費(4.7ポイント)や補助費(1.8ポイント)で類似団体平均値と乖離した値となっていることが主な要因であり、各種補助金の見直しなど経常経費の縮減に向けて取り組んでいく。
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