経営の健全性・効率性について
本町は大和川上流・宇陀川流域第二処理区の末端で、事業開始が平成3年度供用開始が平成11年度と遅く、町の大部分が建設中であり、普及率についてもH29末で33%とまだ本格的な経営もできていない状況である。支出の大半は企業債の償還であることから、近年は起債の償還と借入のバランスを考え、事業費を減少させながら事業を実施していたが、平成27年度にアクションプランを策定し10年概成に向けて事業費を増額し整備を進めている。しかし財源は一般会計の繰入金により賄っている状況である。収益的収支比率は、平成26年度から地方債償還金の増により比率が減少しているが、平成28年度に地方債利息の減、及び建設改良費が増加したことにより一時的に消費税還付金が増加し比率がアップしている。平成29年度には分流式下水道に要する経費の算定式が変更となり、それにより基準内繰入金が増加したため比率がアップしている。企業債残高対事業規模比率は、平成29年度に分流式下水道に要する経費の算定式が変更となり、それにより基準内繰入金が増加したことにより一般会計負担額が増加したため減少した。経費回収率は、地方債の償還額の増減に左右される比率となっていたが、平成29年度に分流式下水道に要する経費の算定式が変更となり、それにより基準内繰入金が増加したことにより比率が上昇している。汚水処理原価は、普及率が低く、また、地形的要因により建設コストが高くつくため、地方債償還額も大きいことから汚水処理原価が大きくなっていたが、平成29年度に分流式下水道に要する経費の算定式が変更となり、公費負担分を除く汚水処理原価が減少したため下がっている。水洗化率は少しづつ増えているものの、平均値を下回っている。
老朽化の状況について
平成4年度から管渠の敷設を開始しており、今後ストックマネジメント計画を策定した上で検討していかなければならない。
全体総括
現在集中浄化槽で汚水処理されている開発地等を接続するなど、効率的に料金収入の増加が見込めるよう、事業を進めていく。