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分子である基準財政収入額は、平成27年度において経済活動が好転したことに伴う地方消費税交付金や株式等譲渡所得割交付金の増により、前年度に比べ約7.8億円の増となった。分母である基準財政需要額は、地域経済・雇用対策費は減となったものの、公債費や地域の元気創造事業費等が増となったことにより、前年度に比べ約3.8億円の増となった。その結果、財政力指数は0.883で対前年度比0.01ポイントの好転となったが、今後も引き続き財源不足の解消を図り、健全で持続可能な収支均衡の財政運営を目指す。
分子である経常経費充当一般財源(歳出)は前年度に比べ約7.4億円の減となったが、分母である経常一般財源(歳入)も前年度より約5.4億円の減、同じく分母の臨時財政対策債も約4.6億円の減となったため、経常収支比率が悪化した。その要因として歳出においては、物件費が約3.2億円の増となったものの企業会計補助金等の補助費等が約8億円の減となったため、歳出全体で約7.4億円の減となった。また歳入では、地方税が約5億円の増となったものの地方消費税交付金が約3.6億円、地方交付税が約3.1億円の減となったため、歳入全体で昨年度より約10億円の減となった。今後とも、行財政改革の取組を通じて経常経費の削減努力を継続し、財政構造の弾力性の回復に努める。
人件費については、人事院勧告のプラス改定や業務増による時間外勤務手当の増などのプラス要因もあったが、平成28年度から開始した給与減額措置の影響により前年度と比べて若干低下した。一方、物件費については、給食事業の公会計化などにより、11.9億円の増となった。今後も社会情勢や財政状況を鑑みながら、職員数と給与の適正化に取り組み、人件費・物件費の抑制に努める。
平成28年4月1日より1.2~4.5%の給料月額のカット等の給与減額措置を開始した影響もあり、昨年度に引き続き100を下回っている。給与総合見直しで国の引き下げ率を上回る引下げを行ったため、3年間の給与減額措置の終了後に一時的に上がるものの、その後の指数は低下していく見込みである。
これまでに策定した定員適正化計画の取組により、着実に職員数を減らしてきたことで、類似団体平均よりも少ない数値となっている。他方、住民へのきめ細やかなサービスを提供するため、定員管理方針を策定し、体制整備に取り組んでいることから、昨年度に比べて類似団体職員数との差が縮小している。
前年度より0.9ポイントの改善となった。改善の要因としては、分子では災害復旧費等に係る基準財政需要額関連が約1.3億円の増となったが、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費関連が約1.8億円、元利償還金の額が約1.6億円、公営企業に要する経費の財源とする地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金が約1.3億円の減となり、合計で約2.6億円の減となったことに加え、分母では普通交付税額が約3.1億円、臨時財政対策債発行可能額が約4.6億円の減となったものの、標準税収入額等が約10.9億円の増となったことにより、合計で約3.8億円の増となったことによる。
前年度より12.2ポイントの改善となった。改善の要因として、分母については、標準財政規模が約3.2億円増の約434億円となる一方、控除される算入公債費等の額は約0.6億円の減となったため、約3.8億円の増となり、分子となる将来負担額において、債務負担行為に基づく支出予定額が約18.8億円、地方債の現在高が約16.3億円、公営企業債等繰入見込額が約13.5億円減となり、将来負担額が約61.4億円の減となったことによる。
人事院勧告のプラス改定や業務増による時間外勤務手当の増などのプラス要因もあったが、平成28年度から開始した給与減額措置の影響により前年度と比べて若干低下した。今後も社会情勢や財政状況を鑑みながら職員数、給与の適正化を図り、総人件費の抑制に努める。
各種委託、工事費等の契約確定に伴う入札差金の執行留保の徹底を行ったものの、決算規模が約11.9億円増となったため、物件費に係る経常収支比率は前年度に比べ1.0ポイント高くなった。今後も行財政改革の取組を通じて経常経費の削減努力を継続し、経費削減に努める。
扶助費にかかる経常収支比率は前年度より0.2ポイント高くなっており、上昇傾向にある。主な要因としては、障害福祉サービス費給付費が約2.3億円、障害児通所給付費が約1.7億円、生活保護費が約1.6億円増となったことによる。
施設修繕等の維持補修費は前年度同水準であるが、国民健康保険事業費等への繰出金が増加した結果、1.0ポイント高くなった。なお、類似団体平均よりは0.2ポイント下回っている。
補助費等にかかる経常収支比率は、昨年度と比較すると1.6ポイント減少したが、類似団体平均よりも0.3ポイント高くなっている。要因としては、地域活動支援センター及び障害者小規模通所援護事業補助金、花火大会検討事業補助金、観光宣伝事業補助金の減などが挙げられる。
公債費については、市債の抑制により地方債残高が減少していることや新規発行債や利率見直しのある地方債においては昨今の借入利率の低さから改善傾向にある。類似団体平均より0.6ポイント低いが、今後も引き続き新規発行債の抑制に取り組み、公債費の減に努める。
公債費以外の経常収支比率は全体で0.5ポイント高くなっている。要因として、補助費で1.6ポイント減となったものの、物件費で1.0ポイント、その他で1.0ポイント、扶助費で0.2ポイントの増となったことによる。
将来負担額は右肩下がりの状況となっている。主な要因は、退職手当負担見込額、地方債の現在高、公営企業等繰入見込額がそれぞれ減となっていることによる。実質公債費比率についても右肩下がりの状況となっている。主な要因として近年の地方債抑制による元利償還金の減などによる。
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