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本市には主要な産業がなく、市税に占める法人税の割合が低いため、リーマンショック等の経済の低迷による影響が少なく、類似団体の平均を数ポイント上回って推移してきた。アベノミクスによる企業の業績回復等についても、本市の法人税収入に特段の変化は見られないが、新規の住宅開発や所得水準の上昇など、一部税収に寄与する動きも見られている。しかしながら、財政基盤が脆弱であることに変わりなく、第2次財政健全化計画(平成22~平成27)による収入確保のための徴税強化や、人件費の削減等を行っており、今後も財政基盤の強化に努める。
第2次財政健全化計画に基づき、人件費等の削減を進めることにより、年々経常収支比率は改善傾向にあったが、障がい者自立支援給付費など扶助費の大幅な伸びや、国民健康保険特別会計等への繰出金の増加により、ここ2年は比率が悪化してきている。全国的な傾向でもある扶助費の伸びなどから類似団体の動きも似たような結果となっているが、今後もアベノミクスによる民間賃金の増加による職員給与への影響、人事院勧告による地域手当区分の変更など、人件費の増加が見込まれること、また、施設の新設・更新による公債費の増加が見込まれることから、事務事業の精査を行い、経常経費の削減に努める。
第2次健全化計画による給料の2%カットなどの人件費抑制、指定管理者制度の活用による委託料の適正な支出、入札による物品の一括調達などにより物件費の抑制などを計り、類似団体、全国、大阪府のそれぞれの平均を下回る結果となっている。今後、人事院勧告による人件費の増加などによる数値の上昇が見込まれるため、適正な財政運営に取り組む。
第2次財政健全化計画に基づく給料の2%カットを実施していることなどから、全国市平均は下回っているものの、類似団体の中では若干上回る結果となっている。今後も人事院勧告などによる人件費の増が見込まれるため、適切な給与制度を定め、全国的な水準を上回らない数値を維持できるよう取り組む。
第2次財政健全化計画に基づき、職員数の適正化を図っており、類似団体、全国、大阪府の平均をそれぞれ下回っている。ただし、権限移譲や新たな行政ニーズの発生など、近年は職員数が増加傾向にあるため、業務の委託や効率化、施設の民営化などの検討を踏まえ、最小限の職員数増となるように努める。
過去に都市基盤を整備するために発行した市債の公債費が多額になっており、類似団体、全国、大阪府の平均をそれぞれ上回る数値となっている。ここ数年は過去の大きな起債分についての償還終了時期にあたり、数値が改善傾向にあるが、今後、施設の新設・更新による新たな起債により数値の上昇が見込まれるところである。また、土地開発公社保有地の買戻しについても公債費を上昇させる要因となるため、できる限り新規の市債発行を抑制し、また、有利な条件で発行できるように検討を行いながら、実質公債費率の低減に努める。
過去に、土地開発公社による用地の先行取得が、市の財政規模に見合わない規模で行われた結果、非常に多額の負債を抱えることになり、将来負担比率は全国的に見ても非常に高い数値となっている。土地開発公社健全化計画に基づき、公社保有地の計画的な買戻しを行っており、ピーク時に比べると将来負担比率はほぼ半減しているが、依然高い数値であることに変わりはない。今後も計画的な買戻しを進め、負債の圧縮を進める。
人口千人あたりの職員数や職員給は、各種平均を下回っているものの、正規職員の削減に対する欠員補充として雇用している非常勤職員の報酬が人件費を押し上げている。また、経常経費全体を大きく下げてきたなかで、人件費については一定の削減となったため、結果的に全体に占める人件費の割合が大きくなる結果となった。今後も適正な人員配置を進め、効率的な人事運営のもとで人件費の抑制を図る。
類似団体、全国の平均を下回る結果となっている。指定管理者制度の導入による民間活力を用いた効率的な運営や、入札による物品の一括調達などにより、支出額の削減を行った結果であり、今後も支出の抑制、事務の改善に努める。
特に障がい者自立支援給付費が急激な伸びを見せていることから、類似団体、全国の平均を上回る結果となっている。この傾向は今後も続くことが予想されるため、事業の適正化や、対象者への扶助以外の支援などを進め、扶助費の増加を抑制する取り組みを進める。
類似団体、全国、大阪府の平均をそれぞれ下回る結果となっている。この要因としては、他会計への繰出金が抑制されていることなどが考えられる。今後、特別会計の収支改善に関する繰出金等も予定されていることから、今後も適正な支出と、特別会計事業の事業改善への取り組みを行う。
類似団体、全国、大阪府の平均をそれぞれ大幅に下回っている。この要因としては、補助金制度の見直しを行い、明確な基準を設け、不適当な補助金の廃止、見直しを行ってきたためである。今後も補助金の適正な支出に努める。
類似団体、全国、大阪府の平均を全て上回る結果となっている。この大きな要因は、平成の初頭から遅れていた都市基盤整備事業を進めるにあたり、その財源の大部分を地方債に頼ったことによること、また、土地開発公社の多量の保有地を買戻しするために起債を続けていることにある。過去の都市基盤整備に関する市債の償還は終了しつつあるが、今後も施設の新設・更新のための起債が見込まれるため、元金償還以上の市債の発行を極力抑制し、公債費の削減に努める。
類似団体、全国、大阪府の平均をそれぞれ下回っている。この要因としては、公債費が大きなウエイトを占めているため、それ以外の支出を抑制していることがあげられる。今後、市債の償還終了に伴い相対的に数値が上昇することが考えられるが、公債費以外の支出についても、引き続き精査、効率化を進め、支出の抑制に努める。