交野市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

経常収支比率は100％を超え、類似団体平均を上回っていることから、安定した経営ができている。流動比率は100％に満たないが、上昇傾向にあり、現金残高が確保できつつある。企業債残高対事業規模比率は前年度比減だが、これは前年度より事業が抑えられた結果であり、今後の事業予定を鑑みれば増加に転じることが予想される。ただ本市は類似団体平均値より大きく下回っており、投資規模拡大に十分耐え得ると考える。経費回収率は前年度より改善しており、100％を超え、類似団体平均と比べても高水準であり、使用料の設定が適切な状態であると考えられる。

老朽化の状況について

令和3年度においては、開発事業に係る新設工事に重点を置いたために、老朽管渠の更新が大きく疎かになった。管渠老朽化率の悪化、管渠改善率の著しい減少を見るに明らかである。有形固定資産減価償却率も着実に増している。

全体総括

総合して、使用料収入で必要経費を賄うことができる、健全な経営状態を維持できていると判断する。ただし、使用料収入そのものは微減傾向を続けており、物価上昇による維持管理経費の膨らみも懸念される。また、老朽管渠の更新投資も今後本格化することから、使用料の改定も視野に入れつつ今後の収支状況の動向を注視する。