吹田市:公共下水道

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率については、維持管理経費を抑えることにより前年度並みの数値を保っています。なお、平成25年度においては、3か所あった下水処理場の一つを機能停止し、残債を一部繰上げ償還したため、地方債償還金が一時的に増加し、その影響により比率が下がっているものです。④企業債残高対事業規模比率については、事業着手年度が比較的早く償還も進んでいるとともに、安全を確保しつつ事業の必要性、緊急性を精査し毎年度の新規借入額が元金償還額を超えないよう事業実施し企業債残高を減らしています。このため全国平均より低い比率を保っているものと考えています。⑤経費回収率及び⑥汚水処理原価については、普及率が99%を超えるなかで収入と経費のバランスが保たれている状態にあるものと考えています。昨年度に比べて⑤経費回収率が改善するとともに⑥汚水処理原価が下がっている主な要因は、元金償還にあたって資本費平準化債の借入によりこれを一部平準化したことと、平成25年10月に分流式の下水処理場を廃止し対象処理区を流域下水道に編入したことによる汚水処理費の削減効果が表れてきたことによるものです。なお、近年の上水道の給水量の減少に伴う下水道使用料の減少傾向に備えて、退職者不補充等による人件費の抑制や、建設事業を精査し企業債借入を抑えて公債費を抑制したことなどの経費削減を図ってきたことも汚水処理原価を安定させ経費回収率を押し上げる要因になっているものと考えています。

老朽化の状況について

管渠の老朽化状況については、管渠延長約864kmのうち約12.49%が標準耐用年数を超えており、今後も増加が見込まれます。このような状況の中、緊急度を勘案して効果的に老朽化対策を進めるため長寿命化計画に基づき改築更新を進めているところです。③管渠改善率については、平成26年度まで下降し平成27年度に微増していますが、これは下水道事業全体での事業費の平準化を図っているためです。

全体総括

普及率と⑧水洗化率がともに99%を超えているため、今後新たな供用開始による下水道使用料の大幅な増収は見込めないことから、経費を抑制することで汚水処理原価を適正に保ち、現在の経費回収率を維持する必要があります。本市ではこれまで施設の効率的な運営、適正な人員配置、公債費の抑制などで経費の抑制を図るとともに、複数ある下水処理場のうち1処理場を廃止し流域下水道に編入することで効率化を図りました。管渠においては、ストックマネジメントの導入、実践を進め、適正な維持管理と効果的な改築更新を実施します。管渠改善率は、長期的なスパンで増減しますが、概ね0.3%~0.6%程度の範囲で推移する見込みです。今後は施設の老朽化に伴う改築更新や統廃合を含む投資計画をもとにした経営戦略を立てる必要があり、概ね平成30年度の完成を目途と考えています。また、平成29年度から地方公営企業法の一部(財務規定等)を適用し、経営のより一層の透明化と安定化を図っていきます。

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