経営の健全性・効率性について
当事業区域はすでに整備が完了しており、新規接続者の大幅な増加は見込めないため、⑦施設利用率及び⑧水洗化率は現状のように横ばいで推移していくと考えられる。平成29年度に関しては、前年度よりも処理水量が減少しており、①収益的収支比率及び⑤経費回収率は低下、⑥汚水処理原価は上昇している。これらを考慮すると、経営状態の改善には使用料単価の見直しが必要となるため、平成31年度に使用料の改定を行うこととなった。なお、④企業債残高対事業規模比率は、1,625.26ではなく0.00が正しい。
老朽化の状況について
御殿場市農業集落排水事業は、平成12年度より整備を開始し、平成17年度に供用を開始した。このため、管渠施設及び処理場設備が比較的新しく、老朽化は維持管理上の大きな問題とはなっていない。
全体総括
現時点で新規の投資は予定されておらず、大規模な修繕・改築についても喫緊の課題とはいえない状況である。このため、当面は維持管理費と使用料収入との乖離を是正することを目標として、経営を進める必要がある。一方で長期的な観点からは、修繕・改築等にともなう費用の増加が見込まれることから、公共下水道事業との統合を含めた事業運営の検討が必要になると考えている。