経営の健全性・効率性について
御殿場市公設浄化槽整備事業については市債による借入れは行わず、国や県からの補助と事業の対象地域にある一般社団法人からの寄附で造成される基金を主な財源としている。御殿場市公設浄化槽整備事業は平成27年度の収益的収支比率が133.92%、経費回収率が121.28%と高い値になっている。これは以下の2点の理由によるものである。①次年度に行う浄化槽の保守点検、清掃及び法定検査等に係る費用を使用料として月割りで徴収している。②浄化槽使用開始後3~8か月後に行うことが法律で定められている法定検査の費用を設置前に徴収している。実質的な収益的収支はほぼ拮抗するものになると思われる。平成27年度の汚水処理原価は平成26年度の約1.7倍になっている。これは平成26年度に供用開始した浄化槽に浄化槽法で決められた年1回以上の清掃を行う時期が来たことにより清掃費用新たにが発生したため汚水処理原価が上昇したものである。
老朽化の状況について
公設浄化槽整備事業は平成25年度より整備及び供用を開始した。このため最も古い浄化槽でも経過年数が3年を経ていないため、老朽化は維持管理上問題となっていない。
全体総括
公設浄化槽整備事業の資本的収支については全支出を国や県からの補助と「1.経営の健全性・効率性について」で述べた基金等で賄えている。収益的収支についても支出を使用料で賄えている。そのため、現在は健全な経営が行われているといえる。