経営の健全性・効率性について
本市の公共下水道事業は、急激な人口増加に伴う市民生活の改善、浸水被害の解消等を図るため、昭和42年度より事業に着手しました。現在では、山間部における下水道未普及地域を残しほぼ整備が完了し、維持管理の時代を迎えています。本市は全て流域関連公共下水道のため、スケールメリットが働き汚水処理原価が全国平均より低い額となっています。そのため、下水道使用料が20㎥あたり1999円/月(税込み)と全国平均よりも低いにもかかわらず、経常収支比率がほぼ100%となり収支が均衡しています。企業債の残高もほぼ全国平均となっており、これまで計画的に下水道施設整備が行われてきたと判断することができ、健全な経営状況となっています。今後は、下水道施設の老朽化に対し、平成32年度までに経営戦略を策定し予防保全型の維持管理をしていけるよう、検討を進めていきます。
老朽化の状況について
平成27、28年度に、下水道の管路施設について、敷設からの経過年数が長い等、リスクの高いものから順次テレビカメラによる調査を実施しました。調査結果等から、管路施設の健全度を判定し、今後の修繕及び改築更新計画を策定する予定です。
全体総括
近年頻発している集中豪雨や局地的大雨に備え、雨水排水のための施設整備は継続的に行う必要があるものの、汚水排水のための整備はほぼ終わり、今後は老朽化対策として下水道施設の維持管理・更新を計画的に行っていく必要があります。そのためにも、経営戦略の策定が急がれているところであり、平成32年度までに計画策定に向けて管路施設の健全度の調査や財政シミュレーション等を進めてまいります。