経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率については、H27よりも低下しましたが、災害復旧における国庫補助対象分が減少したことによるものと考えられます。④企業債残高対事業規模比率については、比較的下水道整備が落ち着いており、企業債の償還が進んでいることから、平均値に比べ下回っております。⑤経費回収率は、徐々に東日本大震災前の数値へと回復傾向にあり、平成28年度は70%超まで回復しました。これは、災害復旧にかかる費用が減少してきていることが要因の一つと考えられます。⑥汚水処理原価については、⑤と同様に回復傾向にあり、H27年度よりも低減しました。⑦施設利用率については、単独処理施設が存在しないため、該当数値がありません。⑧水洗化率については、97%を超えており、概ね整備が完了してきていることが要因と考えられます。
老朽化の状況について
管渠改善率については、東日本大震災の影響により被害を受けた管渠等に関して災害復旧工事を行ったことから、平成25年、26年と一時的に上昇していましたが、平成28年度については平成27年度に引き続き更新をしていないため、改善率は0となりました。本市には設置より50年を経過した管は現状ありませんが、老朽は年々進んでおり、更新設備の平準化を図るなどストックマネジメント計画を策定のうえ老朽化に対応していく予定です。
全体総括
国庫補助事業の災害復旧工事については終了し、引き続き付帯工事や工事事後補償等実施しており、今後はストックマネジメント計画策定による管路の更生や改築を検討しているところです。一方で、平成32年度には、地方公営企業法適用化を予定しており、法適化することにより経営の健全性や透明性の向上を図るとともに、維持管理費とのバランスを考慮した適正な下水道使用料算定等、経営基盤の強化に取り組んでいきます。