収益等の状況について
収益的収支比率については、96.5%・前年度比▲0.5%であり、他会計補助金比率35.9%が示すように、不採算部分の多くを一般会計からの繰入金に依存している形となっている。これは、町直営施設という性質上、特別会計による会計手法を取っており、減価償却という概念を持たずに、修繕料を含めた繰入を一般会計から行っていることに加えて、施設稼働率や客単価の低さも要因としてある。また、温泉施設以外にも、イベントホール運営の収支も特別会計事業として含まれていることに加え、町直営施設であることから、条例により料金体系が定められており、季節に応じたキャンペーンや利用者に応じた宿泊パックなど、弾力的な運営ができにくいことも要因としてある。
資産等の状況について
町直営施設という運営を行っている関係から、減価償却という概念の中での施設更新ではなく、年次計画の中で、一般会計からの繰入金により施設の更新・修繕を行っている。しかしながら、経年による施設及び施設の劣化が著しい状況にあるため、より計画的な更新・修繕が必要であり一般会計の過度な負担とならないよう、投資的事業を平準化しながら計画的な対応を実施していく。
利用の状況について
日帰り入浴利用者については、近年横ばいの状況にあるものの、宿泊者数やイベントホールの利用者は伸び悩んでおり、減少傾向にある。食事を含めたサービスの在り方や、効果的な広告によるPRの在り方などを再度検討し、客単価を上げる努力をしつつ、利用者の増加に努める。
全体総括
宿泊施設及びイベントホールについては、施設更新・修繕を含め、利用料金だけでの経営は困難であるため、一般会計からの繰入金に依存せざるを得ない状況にある。そのような状況にあって、一般会計の過度な負担とならないよう、施設並びに設備の更新・修繕については中長期的な計画の中で、平準化を図りながら実施していく必要がある。また、町直営での運営には、サービス提供や弾力的な料金体系の在り方にも限界があるため、指定管理者制度の導入も視野に入れながら、経営改善を模索していく。