経営の健全性・効率性について
当流域下水道事業は北海道が主体であり、資産は北海道が保有しています。当組合は構成団体(流域関連市町(帯広市、音更町、芽室町、幕別町))が十勝川流域下水道に関する事務を共同処理するために設立した特別地方公共団体(一部事務組合)であり、事務、下水道処理及び施設の維持は、構成団体の分担金収入により管理運営を行っています。このため、流動比率や経費回収率等は、該当数値がありません。また、施設は供用開始から40年が経過しており、近年、維持管理費の増加から汚水処理原価は上昇傾向にありますが、令和元年度については臨時経費(工事請負費)の減により前年度より減少しています。資産については北海道が保有していることから全国水準よりも低くなっています。このことから、当組合における下水道事業は安定的な経営状況にあるといえます。
老朽化の状況について
当施設は、北海道が設置・所有者であり、老朽化対策については北海道が主体となり、長寿命化計画に取り組んでいます。なお、耐用年数を経過した管路はありませんが、今後の老朽化に伴い、構成団体の負担に影響を及ぼしていく可能性があります。
全体総括
当流域下水道事業では構成団体からの流入汚水を処理し、分担金により維持管理を実施していることから、構成団体と密に連携を図ることが不可欠です。今後も事業主体である北海道と協議の上、計画的かつ合理的な維持管理に努めていきます。また、構成団体の中には経費回収率が100%を割る団体があり、施設利用率も全国平均より低いことから、今後は単独公共事業の処理統合等の抜本的な対策が必要となると考えられます。