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地方財政ダッシュボード

鹿児島県和泊町の財政状況(2012年度)

🏠和泊町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2012年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や少子高齢化の進展,相次ぐ大型台風の到来による農作物への被害等により,個人・法人関係の税収が減少するなど,類似団体平均を下回る0.17となっている。集中改革プランに基づく行財政改革や事務事業評価の実施による事業の見直し等を通じた歳出削減と併せて,滞納処分や徴収強化による歳入確保に努め,財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率が前年度から1.8%悪化し,類似団体平均と比較しても15.0%高くなっており,弾力性が低下している。普通交付税の減額が大きな要因の一つとして考えられる。また,物件費や維持補修費は類似団体と比較して低く抑えられているが,補助費や公債費が他団体と比較して高いことが要因として考えられる。公債費については,過去の大型事業の元金償還が開始されたことや,今年度以降実施する大型事業の新たな地方債の発行があることから,今後も高い水準で推移することが予想される。今後は,町税徴収率の向上等の自主財源確保に取り組む必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

決算額が前年度と比較して約5,500円減となっており,また,類似団体平均と比較しても低くなっていることから,経常経費削減の取り組みの効果であると考える。物件費のうち旅費については,離島という地理的特殊性から類似団体と比較して大幅に高くなっているが,その他の項目については低く抑えられている。また,人件費についても,ラスパイレス指数が低いことから,他団体と比較して低く抑えられている。今後も,物件費及び人件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

前年度と同数であり,類似団体平均と比較しても低く,適正な給与水準と考える。国家公務員の給与削減措置が無い場合は91.0となることから,今後も引き続き給与水準の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

前年度より若干減少しているが,依然として類似団体と比較して高い状態となっている。実験農場や有線テレビといった町独自の施設を有していることや,直営により認定こども園を運営していることが主な要因である。民間委託が可能な事務事業について積極的に民間委託導入について検討し,定員の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

前年度と比較して0.7%,類似団体と比較しても5.1%高くなっている。主な要因として,地域情報通信基盤整備事業や防災行政無線デジタル化事業の償還が開始されたことが考えられる。今後は上記事業の元金償還が開始されることや,現在実施している給食センター建設や公営住宅建て替え等による公債費の増加が予想されることから,新規事業の抑制などにより実質公債費比率の抑制を図る。

将来負担比率の分析欄

前年度比4.7%増となったが,主な要因として地方債残高等の将来負担額の増や標準財政規模の減が考えられる。また,平成24年度は大型台風の相次ぐ接近により多くの災害が発生し,その対応のため多額の基金を取り崩したことによる充当可能基金の減少も将来負担比率の増加の一因となっている。今後は,新規発行地方債額が地方債償還額を上回らないように事業を執行し,地方債残高の抑制を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2012年度)

人件費の分析欄

ラスパイレス指数は類似団体と比較して低くなっているが,職員数が類似団体平均よりも多いため,経常収支比率に占める人件費の割合が高くなっている。給与の適正化は図られていることから,今後は事務事業の見直しや業務の民間委託等の推進により職員数の適正化と人件費の抑制を図る。

物件費の分析欄

類似団体平均と比較して低くなっている。離島という地理的な要因から輸送コスト等により物価が高くなる傾向のあるなかで,類似団体の平均より低く抑えられたことは,これまでの経常経費抑制の取り組みの効果であると考えれる。今後も,物件費の大きな割合を占める旅費について,単価の見直しを行い抑制に努めるとともに,これまでの物件費抑制の取り組みを今後も強化し継続していく。

扶助費の分析欄

類似団体平均と比較して高くなっているが,要因として児童福祉費が他団体と比較して高い状況である。これは,認定こども園を町が直営で運営していることが影響していると考えられる。町単独の扶助費については今後見直しを行っていく。

その他の分析欄

類似団体平均と比較して高くなっており,前年度から0.9%増加している。要因として繰出金の増加があり,特に国民健康保険特別会計への赤字補填的な繰出金が多額となっている。保険税率の改正を行うなど財政状況の健全化に向けた取り組みを行っているが,台風災害等による税収の落ち込みなどにより,健全化に向けた取り組みは厳しい状況である。今後は自主財源の確保などの取り組みを強化していく。

補助費等の分析欄

類似団体平均と比較して高くなっており,一部事務組合に対する負担金及び町単独の団体運営補助金が高いことが要因である。平成24年度は沖永良部与論地区広域事務組合への高規格救急車整備事業負担金が増額となった。町単独の団体運営補助金については,団体の事業内容や収支状況等のヒアリング調査を行い,補助金の適正化に努めていく。

公債費の分析欄

類似団体平均を大きく上回っており,経常収支比率の動向に大きく影響を与えている。地域情報通信基盤整備事業や防災行政無線デジタル化事業などの大型事業の償還が開始されたことや,給食センター建設事業や公営住宅建て替え事業等に伴う償還額の増加が予想されることから,今後の財政運営については,新規の地方債の発行抑制などが必要である。

公債費以外の分析欄

類似団体平均と比較して6.5%高くなっており,補助費や人件費が類似団体と比較して高くなっている。個別の要因については分析欄に記載したとおりである。全体的に類似団体平均及び前年度と比較して高くなっていることから,補助金の見直しや定員適正化などの行財政改革を更に強力に進める必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2012年度)

分析欄

実質収支比率は平成20年度を除き4~5%台で推移しており,一般的に望ましいとされる範囲内であるが,実質単年度収支が2年度連続の赤字となっており,年々増加していることから注意が必要である。民間委託の推進や事務事業評価による事業見直しを行い,収支状況の改善を図っていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2012年度)

分析欄

連結赤字は生じていないものの黒字額は年々減少しており,一般会計から特別会計への繰出金も年々増加していることから,一般会計への負担が増加している。水道事業会計においては黒字額が年々減少傾向にあり,現在は独立採算を維持しているが今後の財政状況の悪化が懸念されることから,繰上償還の対象となる起債の償還や修繕事業の民間委託等の経営改善に向けた取り組みが必要である。その他の特別会計については,国民健康保険特別会計において,一般会計からの繰入金が増加してきており,財政状況の悪化が懸念される。国保税率の見直し等を行い財政状況改善に向けた取り組みを行っているが,厳しい状況である。今後は,特別会計の財政健全化に向けた取り組みを強化し,一般会計負担の軽減に繋げていきたい。

実質公債費比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

元利償還金の減少に伴い算入公債費等も減少しているが,今後防災行政無線デジタル化事業の償還が始まることや,公営住宅建て替え事業や給食センター建設事業等の大型事業が実施されることから,今後増加することが予想される。一般会計のみならず公営企業や一部事務組合等の財政状況も厳しいことから,新規事業の実施にあたっては,費用対効果を十分に検証し,町財政負担の少ない方法で実施するよう事業内容について十分に精査し,必要な事業のみを効率的に実施できるよう取り組んでいく。

将来負担比率(分子)の構造(2012年度)

分析欄

将来負担額の大きな割合を占める一般会計地方債残高は増加し,充当可能基金が減少したことから,将来負担比率は増加した。平成24年度においては,相次ぐ台風襲来による災害復旧に対応するため多額の基金を取り崩したことが影響している。地方債残高については,新規発行額が償還額を上回らないよう抑制し,地方債残高の減少に取り組んでいる。また,繰上償還も積極的に行い将来負担の軽減に努めている。今後も,経費抑制や地方債残高抑制に取り組むとともに,基金積立を積極的に行い財政の健全化を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,