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財政力指数の分析欄依然として類似団体を下回っており、財政基盤が脆弱な状況が続いている。少子高齢化や生産年齢人口の流出による人口減少、基幹産業である農林業の低迷により税収が伸び悩んでいることが大きな要因である。今後も引き続き徴収率向上など自主財源の確保に努め、公債費負担適正化計画の確実な履行により、公債費の圧縮を図る。 | 経常収支比率の分析欄前年比3.4ポイントの増となり、3年連続で硬直傾向にある。公債費負担適正化計画、定員適正化計画に沿って公債費や人件費を中心に経常経費の削減の効果は見られるものの、分母となる地方交付税の減額(-4.2%)の影響が大きく現れたと考えられる。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費については、合併以降、定員適正化計画の下で着実に職員数削減を行ってきたが、平成30年度は育児休業復帰者や中途採用者があったことから増となった。類似団体と比較して職員数が多い状況であるため、適切な定員管理に努めたい。また、物件費については、近年システム化に伴う保守や、救急救命業務などの住民ニーズに応えるための新たな業務など、委託料を中心に増加傾向にある。これらの状況に加え、人口減少に歯止めがかからないことが、人口一人当たりの決算額が増加する大きな要因である。 | ラスパイレス指数の分析欄昨年度と同水準であり、類似団体平均とも差のない状況にある。引き続き国、県、他団体の状況を踏まえながら給与の適正化に努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄合併団体であることから定員適正化計画の下で職員数の削減を実行してきたところであり、早期退職制度や計画的採用、指定管理制度の導入による効果が現れている。しかし、医療機関が3施設(病院1、診療所2)あり、これらは医療基準に基づく職員数を確保する必要がある。したがって、一般事務では大幅な削減が実現しているものの、全体的には類似団体と比較して多い状況にある。 | 実質公債費比率の分析欄起債の償還額については、合併前の借入分の償還は平成18年をピークを迎えたが、それ以降は新発債の抑制により減少傾向にある。そのため実質公債費比率も着実に改善されてきており、概ね良好な状況である。ただし、令和元年度以降、複数年にわたる新規の普通建設事業の計画があることや、標準財政規模が縮小していくことが考えられるので、数値が上昇していくおそれがある。 | 将来負担比率の分析欄平成22年度以降算出されていない。これは、算定の分子となる地方債現在高の減少、充当可能基金の増加が要因である。公債費負担適正化計画の下、今後も引き続き新発債の抑制に努める。 |
人件費の分析欄定員適正化計画の下での計画的な職員管理を行ってきたが、平成30年度は育児休業復帰者や中途採用者の人件費が退職者の人件費を上回ったことに加え、人事院勧告による給与月額の引き上げ等により人件費が前年比1.4%の増となった。今後は、定員管理の適正化により人件費の抑制に努めていく。 | 物件費の分析欄ポイントが上昇傾向にあるのは類似団体と同様であるが、本町のほうが若干高い値で推移している。委託業務を中心に経費が増加傾向にあり、一般財源のうち地方交付税の減額が大きく、全体として前年比200,463千円の減(-4.0%)となったことが大きな要因である。今後は公共施設の統廃合等を推進し、物件費の節減に努める。 | 扶助費の分析欄昨年度よりわずかに微増しており、依然として類似団体と比較して高い値である。これは、高齢化率が他団体と比べて高く、高齢者福祉に要する経費が増大している事が背景にある。また、分母となる一般財源のうち地方税が増額(5,228千円増、+0.8%)となったものの、交付税の減額が大きく(-193,669千円、-5.1%)、全体として前年比200,463千円の減(-4.0%)となったことも要因の一つである。 | その他の分析欄類似団体と同値であるが、昨年度と比較して0.3ポイント増である。近年、維持補修費が増加傾向にあり、これに充当した一般財源が前年と比較して12,384千円の増(+10.7%)となったことが要因である。 | 補助費等の分析欄昨年度よりわずかに微増しているが、ほぼ横ばいの数値となった。依然として全国平均、県平均より高い値にあるので、補助金等改革方針に基づく見直しを行い適正化を図る必要がある。 | 公債費の分析欄公債費については、平成30年度の償還額は前年比で微減(-1.0%)し、全体的に公債費負担適正化計画の下で新発債を抑制した効果が現れ、合併以降、償還額、起債残高ともに減少傾向にある。経常収支比率は0.8ポイント上昇しているが、一般財源のうち地方交付税の減額が大きく、全体として前年比200,463千円の減(-4.0%)となったことが大きな要因である。 | 公債費以外の分析欄前年と比較して2.6ポイントの増となり、近年の推移を見ても類似団体と同じような傾向である。第4次行財政改革大綱、定員適正化計画、公債費負担適正化計画等に沿って、今後も引き続き財政健全化に努め経費削減に努める。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄全体的に一人当たりのコストが高いのは、少子高齢化の進行や生産年齢人口の流出による人口減少が大きな要因の一つである。総務費の減少は、庁舎建設事業、移住定住促進施設整備費の反動減によるものである。民生費の値が年々緩やかに増加しているのは高齢化の影響と考えられる。消防費の増加は、救急業務にかかる費用の増によるものである。教育費の増加は、教職員住宅新築工事、公民館跡地整備工事、学校施設長寿命化計画策定業務費の増によるものである。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄人件費では、合併以降、定員適正化計画のもとで着実に職員数の削減を行ってきたが、類似団体と比較して依然として高い状況である。物件費では、システム化の進行に伴う保守委託料等の増大が見られる。また、消防非常備自治体であるが、高齢化による救急救命業務の需要の高まりから、平成27年度から当該業務を委託し、以後の業務エリアの拡大に伴い委託料が増加してきたことも物件費の増加の要因の一つである。維持補修費では、道路維持管理や農林産物直売施設に係る修繕費の増加が要因となっている。扶助費では、少子高齢化の進行や生産年齢人口の流出が大きく影響しており、類似団体よりもコスト高の傾向は今後も続くと考えられる。 |
基金全体(増減理由)平成27年度で普通交付税の合併算定替が終了し交付額減少が続いている影響で、平成29年度から実質的な財源不足となっており、財政調整基金及び一部の特定目的基金を取崩している。前述のような理由から、平成27年度までは堅実に積み立てを行ってきたところであるが、利息分以外は実質的な積み立てはできていない状況である。(今後の方針)今後大幅な歳入増となる見込みはないため、歳出面を全般的に見直さなければ慢性的な財源不足に陥る可能性がある。特に経常的経費については早急に見直しを図る必要がある。令和元年度は第4次行財政改革大綱の最終年度となることから、事業の見直しを徹底するとともに公共施設等総合管理計画等各種計画の下で、政策的経費についても必要性を十分に検討して堅実な予算執行を行い、特定目的基金(特に公共施設等整備基金、産業等振興基金)を中心に可能な限り積み立てを行う。 | 財政調整基金(増減理由)決算剰余金等の積み立てであり大きな増減はない。(今後の方針)今後は特定目的基金を中心に行っていく方針であるため、財政調整基金について優先的に積み立てを行っていくことは考えていない。しかし、一定額を確保しておくことは予算編成上、また不足の事態への供えとして不可欠なため、極力取崩し・繰入を執行しないで済むよう財政運営の健全化に努める。 | 減債基金(増減理由)増減はない。(今後の方針)平成27年度に10,000千円の積み立てを行って以降、利子分以外の積み立ては行っていない。地方債残高が順調に減少してるため、積極的に積み立てを行っていない状況ではあるが、特定目的基金への積立をしたうえで、余裕があれば少額ずつでも積み立てを行いたい。 | その他特定目的基金(基金の使途)合併振興基金:まちづくり推進、イベント産業等振興基金:商工業振興、農林水産業振興公共施設等整備基金:庁舎以外の公共施設等の整備地域福祉基金:高齢化対策、障がい者施策中山間ふるさと農村活性化基金:集落協働活動支援(増減理由)平成30年度は、漁協への助成金に充当するために内水面魚族繁殖保護基金を1,250千円取崩した以外に取崩した基金はなく、利子分以外の積み立ても行っていない。(今後の方針)公共施設の老朽化が進行しているため、施設の統廃合を進めつつ将来の大規模改修に備えて計画的に積み立てを行う。また、町の主幹産業である農林業では国県補助事業の対象外であるものを単独事業で対応しており相当の需要があるが、年々歳入減となっていくことが予想されるため、財源不足に備えて産業等振興基金を計画的に積み立てる。他の特定目的基金についても、可能な限り積み立てを行っていく。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄合併前の旧3村とも、主要産業である農林業の振興に資するために、農道及び林道の新設改良等をはじめとする整備に取り組んできた。合併後も引き続き主要な施策として取り組んできていることが、類似団体と比較して数値が小さい要因と考えられる。 | 債務償還比率の分析欄公債費負担適正化計画に基づき、年間の起債発行上限額を設定し地方債の発行抑制に努めている。また定員適正化計画に基づき着実に人件費を削減する等、支出を抑制していることが類似団体と比較して数値が小さい要因と考えている。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析道路を除く施設の有形固定資産減価償却率は老朽化のため類似団体と比較して高く、今後改修又は更新の必要が生じ、そのため新発債も検討する必要がある。現時点では、将来負担比率は算出されておらず、起債管理は適正にされていると考えている。今後も引き続き公債費負担適正化計画の下で適正な運営を行う。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析合併前に借入れた起債の償還は平成18年度をピークに減少に転じている。平成25年度から平成27年度にかけて合併特例債を利用した基金造成による起債増で一時的に償還額が増加したが、以降は減少し、実質公債費比率も低い数値で安定している。しかし、今後複数年にわたり新規普通建設事業の計画を予定していることから、数値の上昇が懸念される。将来負担比率は算出されなかったが、これは算定の分子となる地方債現在高の減少及び充当可能基金の増加が主な要因である。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄道路以外については、有形固定資産減価償却率の数値が大きく、施設の老朽化が進行していることが伺える。また、一人あたりの面積も比較的小さいが、これは合併後歳出抑制のために新規のハード事業を控え、既存施設の活用を図ったことによるものと考えている。道路については、有形固定資産減価償却率の数値が小さく、一人あたりの面積が大きい。これは、合併前の旧団体間を連絡する基幹道路や、主要産業である農林業の振興を図るための農林道を計画的に整備してきたことが影響している。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄人口は減少しているが、ほとんどの施設が合併前の施設で統廃合されずに利用しており、保健センター(2ヶ所)、庁舎(3ヶ所)など施設によっては同種のものが複数あるために、一人あたりの面積が大きくなっているものがある。文化施設は、図書館については平成28年度に支所庁舎内に新たに1ヶ所整備したことから、一人あたりの面積が増えているものの、文化施設の整備は充実しておらず、市民会館(1ヶ所)については極めて規模が小さいため、一人あたりの面積が小さくなっている。有形固定資産減価償却率については、体育館・プール、福祉施設、市民会館、消防施設については数値が大きく老朽化の進行が伺える。その他の施設は改修後の年数が浅い、比較的近年に整備された、築年数の浅い施設内への移設等の理由により、類似団体と比較して数値が小さくなっていると考えられる。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況・一般会計等においては、資産総額が前年度末から2,095百万円の減少(△1.8%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が92.4%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。・一般会計等においては、負債総額が前年度から346百万円減少(△3.5%)しているが、負債の減少額のうち地方債の減少は454百万円である。・全体では、資産総額は前年度末から2,311百万円減少(△1.9%)し、負債総額は前年度末から518百万円減少(△4.4%)した。資産総額は、特別会計に属する資産を計上していることにより、一般会計等に比べて4,171百万円多くなるが、負債総額も1,806百万円多くなっている。・連結では、資産総額は前年度末から2,341百万円減少(△2.0%)し、負債総額は前年度末から526百万円減少(△4.4%)した。資産総額は、一部事務組合等の資産を負担割合に応じて計上していること等により、一般会計等に比べて4,567百万円多くなるが、負債総額も一部事務組合で起債した地方債等が要因となり、1,882百万円多くなっている。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況・一般会計等においては、経常費用は8,099百万円となった。今後も大きな金額の計上が予定されるのは社会保障給付(399百万円)であり、純行政コストの4.9%を占めている。高齢者人口の増加に伴い当該支出は今後も増加が見込まれることから、引き続きその他経費の縮減に努める。・全体では、一般会計等に比べて、特別会計にかかる使用料及び手数料等を計上しているため、経常収益が648百万円多くなっている一方、負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が1,322百万円多くなり、純行政コストは1,937百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、一部事務組合等の事業収益を計上していることから、経常収益が857万円多くなっている一方、物件費が394百万円多くなっているなど、経常費用が3,854百万円多くなり、純行政コストは2,995百万円多くなっている。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況・一般会計等においては、税収等の財源(6,349百万円)が純行政コスト(8,117百万円)を下回っており、本年度差額は△1,767百万円となり、純資産残高は1,750百万円の減少となった。地方税の徴収業務の強化やふるさと納税制度の活用等により税収等自主財源の増加に努める。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が612百万円多くなっており、本年度差額は△1,810百万円となり、純資産残高は1,793百万円の減少となった。・連結では、一部事務組合等の歳入が案分の上で含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,092百万円多くなっており、本年度差額は△1,846百万円となり、純資産残高は1,815百万円の減少となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況・一般会計等においては、業務活動収支は708百万円であったが、投資活動収支については庁舎整備事業の完了に伴う基金取崩収入の減により△288百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が発行を上回ったことから△434百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から13百万円減少し、262百万円となった。今後、基金積立に対して取り崩しが多い状況が見込まれるため投資的な経費に対しては熟考する。・全体では、業務活動収支は一般会計等より89百万円多い797百万円となった。投資活動収支は△313百万円、財務活動収支は、地方債の償還額が発行を上回ったため△592百万円となり、本年度末資金残高は前年度から107百万円減少し852百万円となった。・連結では、一部事務組合の収入の一部が業務収入に含まれる一方、人件費や物件費等も案分の上、含まれることから、業務活動収支は一般会計等より119百万円多い827百万円となった。投資活動収支は△329百万円、財務活動収支は、地方債の償還額が発行を上回ったことから△607百万円となり、本年度末資金残高は前年度から109百万円減少し957百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況・住民一人当たり資産額は、類似団体平均を極端に上回っており、有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を極端に下回っている。その原因として、固定資産台帳(道路)の取得年月日の精度が悪く、現在精査中であり、他団体と比べてインフラ資産(工作物)の老朽化が進んでいない状態となり、現状よりも資産額が大きくなっている。今後も引き続き固定資産の精査を進める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率・純資産比率は、類似団体平均を極端に上回っており、将来世代負担比率は、類似団体平均を極端に下回っている。「1.資産の状況」と同様に現状よりも資産額が大きく出ているためである。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況・住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っている。特に、純行政コストのうち34.5%を減価償却費が占めているため、今後、施設の複合化など統廃合を検討する。また、物件費が増加している状況があるので、全体的な事務事業の見直しを行い抑制を図る。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況・住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、地方債の償還等と新たな起債の関係から、前年度から0.3万円とわずかに減少している。来年度以降も計画的な起債及び償還によって、地方債残高の縮小に努める。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況・受益者負担比率は類似団体よりも低くなっている。人口の減少や高齢化により施設全体の利用率も低下していると考えられるので、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化を推進し、経常費用の削減に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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