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地方財政ダッシュボード

愛媛県内子町の財政状況(2022年度)

🏠内子町

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

人口が令和3年度:15,758人から令和4年度:15,406人へ352人減少(対前年度比:-2.2%)したこと、高齢化率が全国平均を上回る41.5%(前年度:40.8%)になることに加え、町内に中心となる産業が少ないことから、財政基盤が弱く、類似団体平均0.32を大きく下回る0.27となっている。過去5年間でも大幅な税収の増減がない現状である。今後の大幅な増収が見込めない中でも、引き続き町税の徴収事務の強化を図りながら、限られた財源を有効活用することに努める。

経常収支比率の分析欄

例年80%に近い数字を推移しており、4年度は79.9%となった。(詳細については次のシート参照)令和3年度の比率が突出して改善されているのは、普通交付税や地方消費税などの増により、経常一般財源が前年度より402,522千円増加したことがあげられる。類似団体と比較しても8.9ポイント下回っており、良好な状態となっているが、今後も経常経費の見直し・削減を継続し、財政構造弾力性の確保に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費は、職員数の増加や初任給の見直しなどの影響により74,029千円の増加、物件費も新型コロナウイルスにかかる検査キット事業:38,108千円や燃料高・物価高の影響などにより135,130千円増加した。一方で、維持補修費は3年度にコロナ対策のための空調設備の改修など(約1億6,000万円)を行っていたこともあり、148,334千円の大幅な減少となった。人口も前年より352人減少しており、その結果、「人口1人当たりの人件費・物件費等決算額」は8,726円増加した。類似団体と比較すると、37,349円少ないが、今後も支出の抑制・定員管理の適正化に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

昨年度から1.1上昇した理由としては初任給の見直しを行ったことが原因のひとつである。しかし、類似団体と比較すると、直近の5年間でも数値は低く推移している状況が続いており、ワースト2位になっている。今後も引き続き人事評価制度を全職員に適用し、公平かつ均衡のとれた給与制度を推進していく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

職員数は、働き方改革を推進することにより、令和3年度216人から令和4年度226人で10名増加。人口においては令和3年度15,758人から令和4年度15,406人へ352人減少しており、人口減少が数年にわたって続いている状態である。その結果、「人口1,000人当たりの職員数」は令和3年度と比較すると0.96人増加した。今後も少子化対策に取り組みながら、魅力ある町づくりをPRして、U・I・Jターンで定住促進を図り、充実した住民サービスが行えるよう行政効果が反映できる職員構成・職員数のバランスのとれた組織の維持に努めていきたい。

実質公債費比率の分析欄

平成17年度以降に行政改革に取り組み、平成20年度には「公債費適正化計画」を策定し、地方債発行の抑制などの財政運営を行った。その結果、平成19年度に18.1%であった実質公債費比率は、2.2%と着実に改善することができている。しかし前年度より0.5ポイント悪化したのは、災害復旧費等に係る基準財政需要額35,971千円の減、特定財源の公営住宅使用料14,228千円の減が主な要因である。類似団体内順位は1位全国平均、愛媛県平均と比較しても下回ることができているので、健全な財政運営ができている。今後も内子町総合計画を推進していく中で、事業の必要性等を検証し、て「公債費適正化計画」に基づき、地方債の発行抑制をすることで健全財政を図っていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は算定される比率はなく、先を見据えた財政運営ができている。地方債残高は、平成17年度の合併前後に多額の地方債を借り入れをしているが順次、償還終了していること及び「公債費適正化計画」に基づき起債の発行を抑制していることで、260,165千円減少している。債務負担行為に基づく支出予定額は、毎年度確実に支出していることで12,794千円減少している。今後事業の実施は、内容精査・平準化を図りながら内子町総合計画に基づき、「最少の経費で最大の効果」を上げれるように進めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

職員数は、働き方改革を推進することにより、前年度から10名増加の226人。初任給の見直しや消防団員の報酬の見直しなどの影響で、経常的な人件費は9,000万円ほど増加。また経常一般財源(収入)が減少したこと(昨年度が普通交付税などの増加により数字が大きかった)により、人件費の経常比率は2.3ポイント増加の26.4%となった。類似団体と比較すると2.7ポイント高い状態である。今後も充実した住民サービスを行えるよう行政効果が反映できる職員構成・職員数のバランスのとれた組織の維持に努めていきたい。

物件費の分析欄

経常的な物件費は令和3年度:823,180千円から令和4年度:788,433千円へ減少。要因として消防団員に係る各種手当を費用弁償(物件費)から支出していたものを個人支給(人件費)への振替をしたことなどがあげられる。近年では業務の多様化・新しい施策に対応するための電算管理費などの委託料や物価高の影響により光熱水費なども増加傾向にある。今後もPDCAサイクルに基づき経常的経費の点検・分析・見直しを行い、経費の削減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費全体の決算額は、大幅に減少しているが、経常的な支出においては、自立支援給付費や重度心身障がい者医療費などが増加したことにより14,742千円増加した。また、経常一般財源(収入)が大幅に減少したことにより、扶助費の経常比率は0.3ポイント増加の3.4%となった。扶助費は国の制度に基づくものが多数占めることに加え、全国平均を上回る高齢化率41.5%という状況もあり、容易に削減ができない経費である。今後も扶助費の適正給付に努めると同時に、その他の経常経費の削減・抑制を図っていく。

その他の分析欄

その他は特別会計への繰出金が大きい。全国平均を上回る高齢化率41.5%という状況もあり、今後も、一人当たりの医療費の増加や介護給付費の増加が見込まれる。健康増進・介護予防を図りながら、医療・介護費の適正化対策を行いながら、適切な繰出を行うことに努める。

補助費等の分析欄

経常経費の補助費等は令和3年度:766,129千円から令和4年度:788,502千円へ増加。要因として大洲地区広域消防事務組合にかかる負担金の増加などの積み上げがあげられ、結果、経常収支比率0.8ポイント増の11.7%となった。補助金については、事業効果や目標達成度の決算分析を行い、事業効果の少ないものは削減し、適正な事業補助金に努めるなどして経費削減を図っている。

公債費の分析欄

公債費の支出額は、元利償還が終了した起債があったことなどから2,300万円ほどの減少。しかし、経常一般財源(収入)に係る特定財源(町営住宅建設に係る起債の残高減少による)が減少したことにより、公債費の経常比率は0.4ポイント増加の14.2%。しかし類似団体と比較しても3.3ポイント低く、良好な状態である。起債発行額を年間9億円以内という目標を設定し、起債発行抑制をしていることから災害などの臨時的な借入がある年を除き、年々起債残高は減少傾向。今後も各長寿命化計画及び公共施設等総合管理計画により施設の新築ではなく延命化に重点を置き、大規模事業の取捨選択を行うとともに事業の前倒し、先送り及び縮小をしながら起債発行額を抑え、公債費を抑制していく。

公債費以外の分析欄

令和3年度は経常的な収入において、普通交付税や地方消費税などの増加があったことで大幅な比率の改善につながったが、令和4年度においては例年並みの比率に戻った。類似団体と比較すると下回っている状況ではあるが、引き続き経常経費の抑制・住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるように取り組んでいく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

歳入決算総額は住民一人当たり729,386円(前年度:773,455円)、歳出決算総額は住民一人当たり698,738円(前年度:744,741円)となっている。○消防費住民一人当たりのコストは3,823円(前年度比:13.3%)増加している。大きな理由として、消防団に係る報酬の見直しや活動服・保安帽の更新を行ったこと、大洲地区広域消防事務組合への負担金が増加したことなどがあげられる。○総務費住民一人当たりのコストは36,874円減少している。要因として、令和3年度は普通交付税(12月の追加交付)や地方消費税交付金などの増加があり、基金へ多く積立を実施することができたことがあげられる(令和3年度:1,345,479千円→令和4年度:641,836千円)。○教育費住民一人当たりのコストは7,424円(前年度比:9.0%)減少している。主な要因として、建設事業で分析すると、令和4年度に石畳小学校耐震補強工事:110,056千円を実施しているが、令和3年度においては平野自治会館新築工事:76,497千円、和田自治会館新築工事:74,814千円、内子小学校屋内運動場屋根改修工事:22,440千円、田渡地区交流宿泊施設整備工事:61,128千円と3年度に施設の改修・新築が多かったことがあげられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳入決算総額は住民一人当たり729,386円(前年度:773,455円)、歳出決算総額は住民一人当たり698,738円(前年度:744,741円)となっている。○補助費等令和3年度:110,859円から令和4年度:124,005円と増加している。主な要因として、コロナ対策や物価高対策として実施した「生活応援商品券給付事業:152,252千円」や「キャッシュレス決済ポイント還元事業:15,910千円」などがあげられる。○扶助費令和3年度:75,780円から令和4年度:62,658円と減少している。経常的な医療費などの増減は大きくないが、減少に転じた大きな理由として、給付事業の減額(「住民税非課税世帯等に対する給付金事業」:216,400千円(令和3年度)→36,000千円(令和4年度)・「子育て世帯に対する給付金事業」:208,800千円(令和3年度)→300千円(令和4年度)などがあげられる。また新規の事業として、「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付事業」:114,700千円も実施している。○積立金令和3年度:85,384円から令和4年度:41,661円と急減している。要因として、令和3年度は普通交付税(12月の追加交付)や地方消費税交付金などの増加があり、基金へ多く積立を実施することができたことがあげられる(令和3年度:1,345,479千円→令和4年度:641,836千円)。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

令和4年度は、歳入総額11,236,922千円(前年度比:-951,189千円、-7.8%)、歳出総額は10,764,758千円(前年度比:-970,865千円、-8.3%)、形式収支は472,164千円、実質収支は149,364千円を翌年度に繰り越したことにより、322,800千円となった。その結果、「財政調整基金」は取り崩すことなく、預金利子を含み2,309千円を積み立てた。令和4年度の財政調整基金残高は、標準財政規模に対する比率において前年度比で0.75ポイント増加している。単年度収支は33,885千円(前年度比:106,933千円、-146.4%)、実質単年度収支は36,194千円となり、標準財政規模に対する比率においては0.31ポイント増加となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

一般会計、内子高等学校小田分校寄宿舎特別会計、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療保険事業特別会計、介護保険サービス事業特別会計、水道事業会計、下水道事業会計の赤字額はなく、連結においても黒字となっている。今後も健全な財政運営に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

財源対策債7,003千円、過疎対策事業債32,011千円の減少、災害復旧事業債の14,416千円の増加などから元利償還金が-23,805千円(-2.38%)減少し、算入公債費等-52,582千円(-5.03%)減少したことから、実質公債費比率は2.2%となり0.5ポイント悪化した。今後も「選択と集中」により事業費の抑制を図るとともに、基準財政需要額の算入率が高い起債の活用など実質公債費比率の低減に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

財源対策債-7,003千円、過疎対策事業債-32,011千円、合併特例事業債-7,454千円、臨時財政対策債-4,535千円、減税補填債-1,323千円で地方債残高は減少している。将来負担額(A)地方債の現在高-260,165千円(-3.23%)債務負担行為に基づく支出予定額-12,794千円(-49.38%)公営企業等繰入金見込み額-98,076千円(-6.65%)組合負担等見込額-18,951千円(-22.89%)退職手当負担-69,241千円(-4.58%)となり、全体では-459,227千円(-4.12%)の減少となった。公営住宅建設事業債の償還終了により、公営住宅賃借料の充当が減少している。充当可能財源等(B)充当可能基金-11,532千円(-0.15%)充当可能特定歳入-18,342千円(-46.32%)基準財政需要額-494,393千円(-5.75%)となり、全体では-524,267千円(-3.25%)の減少となった。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)・預金利子分及び地方財政法第7条第1項に基づき、積み立てを行っている。・今後の財源不足に対応するため、合併特例債を活用した「地域振興基金」を創設し基金の積み立て行っている。・各基金の目的に即した事業の財源として、取り崩しを行っている。以上のことから、各基金で増減している。(今後の方針)・短期的にみると横ばい傾向であるが、合併後においては基金残高は増加傾向にある。・過疎計画や中長期計画に基づき、将来実施する事業を的確に把握し、その財源に充当するため、各基金に積み立て・取り崩しを行う予定である。

財政調整基金

(増減理由)・預金利子を含め、2,309千円積み立てた。(今後の方針)・財政調整基金の残高は、近年の予算規模の10%程度を維持しているが、短期的には、増減するものの、中長期的には減少する見込みである。・標準財政規模の2割程度を維持できるように、財政運営を図っていく。

減債基金

(増減理由)・預金利子として、219千円積み立てた。(今後の方針)・地方債の償還計画を踏まえて対応したい。・近年の年間償還額は10億円程度とピークを過ぎているが、取り崩して償還財源とすることも考えていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設整備に要する財源に充てる。・地域福祉基金:地域の福祉の増進を図るための財源に充てる。・一般廃棄物処理施設維持管理基金:所為施設の災害、老朽化等による大規模改修、解体に必要な財源に充てる。・いかざき小田川原っぱ基金:小田川流域の自然計画を保全し、再生・創造し子孫に引き継ぐための経費。・災害対策基金:災害の復旧に要する経費とその他災害に関連する経費の財源に充てる。(増減理由)・公共施設整備基金:翌年度以降の財源として、預金利子を含め100,555千円を積み立てた。一方、公共施設の維持修繕等に137,000千円を取り崩した。・地域振興基金:合併特例債を活用して、預金利子を含め455,915千円積み立てた。一方、地域振興事業に37,300千円を取り崩した。・地域福祉基金:寄附講座として22,000千円を取り崩して、充当した。・「エコロジータウン内子」ふるさと応援基金:ふるさと納税の寄附分を積み立てをし、経費となるものを取り崩した。・新型コロナウイルス感染対策資金利子補給基金:利子補給として6,574千円を取り崩して、充当した。(今後の方針)・公共施設整備基金:内子座耐震改修、自治会耐震改修など公共施設の安心安全に係る整備に充当予定である。・地域福祉基金:寄附講座を継続することからも、その財源として取り崩しを行う。・地域振興基金:地域振興のための事業等に活用する財源として取り崩しを行う。・その他の基金についても目的基金であり、条例の目的に即して充当していく予定である。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は前年度に比べて4.9ポイント(7.8%)増加し、類似団体内平均値と比較すると2.2ポイント高くなっている。令和4年3月に内子町公共施設等総合管理計画を改定し、①総資産量の適正化②長寿命化の推進③民間活力の導入の3つを基本方針に掲げ、できるかぎり新規整備は行わない・計画的な修繕をし施設を長期間使用する・民間のノウハウを積極的に導入するなどを進めている。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は前年度に比べて2.2ポイント(1.7%)増加したが、類似団体内平均値と比較しても242.5ポイント低く、債務償還能力が平均より高いといえる。平成20年度に策定をした「公債費負担適正化計画」は、計画期間が終了したが、地方債の発行を年額9億円抑制は継続している。返済が残っている地方債を経常的に確保できる資金で返済した場合に、何年で返済できるかを表す指標であり、起債借入時に民間金融機関への信頼性を担保できるので、適切な起債管理を行い、比率改善を図っていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

平成20年度に策定をした「公債費負担適正化計画」は計画期間を終了したが、地方債の発行を年額9億円抑制は継続しているため、将来負担比率は低下している。しかし、有形固定資産減価償却率は、67.6%と類似団体内平均値より2.2ポイント高い数値となっている。有形固定資産償却率が高くなっている施設は、「幼稚園・保育所」、「公営住宅」、「図書館」、「保健センター」、「消防施設」、「庁舎」である。内子町公共施設総合管理計画に基づき、老朽化対策に取り組んでいくが、地方債の発行額の抑制を図るなど適切な起債管理に努め、計画的に施設整備を進めていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成20年度に策定をした「公債費負担適正化計画」は計画期間を終了したが、地方債の発行を年額9億円抑制は継続しているため、将来負担比率は低下している。一方、実質公債費比率は2.2%(前年度比0.5ポイント増加)となり、数年ぶりに増加に転じた。これは、待機児童の解消を目指し内子児童館第2教室整備で27,600千円、子どもたちが安全で安心して学習できる環境整備のため石畳小学校耐震改修で55,400千円の地方債を発行したことが考えられる。しかし、類似団体内平均値よりは5.9ポイント低い数値となっているため、今後も内子町公共施設総合管理計画に基づき、各施設の修繕(長寿命化)は優先順位をつけて改修・整備を進め、地方債の発行を抑制していき、実質公債費比率の増減に注視していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「認定こども園・幼稚園・保育所」、「橋りょう・トンネル」、「学校施設」、「公営住宅」、「図書館」、「体育館・プール」、「保健センター」、「福祉施設」、「消防施設」、「庁舎」である。「道路」においては、長寿命化計画に応じた改修等が行われていることもあり、有形固定資産減価償却比率は類似団体と同様の水準となっている。「認定こども園・幼稚園・保育所」においては、有形固定資産減価償却率82.4%、前年度より6.9ポイント低くなったものの類似団体と比較しても15.3ポイント高くなっている。令和元年度に「保育園1箇所と幼稚園1箇所」を認定こども園に統合したことから有形固定資産減価償却率は横ばい傾向となっている。ただし、一人あたり面積を見ると令和2年度は0.008㎡、令和3年度は0.008㎡、4年度は0.01㎡広くなっており、類似団体内平均と比較しても0.187㎡広くなっている。人口減少対策で、さまざまな対策を実施しているが出生数の減少により保育園等に預ける全体数が減少していることが要因と考えられる。今後人口減少と施設の維持管理費用を含めて相当的に判断をして計画的な整備を検討していく必要がある。「公営住宅」においては、有形固定資産減価償却率80.1%であり類似団体と比較して6.5ポイント高くなっており、いずれの施設も老朽化が進んでいる。公営住宅においては、昭和40~60年代に多くの公営住宅が建設されており、耐用年数を経過しつつあるためであるが、長寿命化計画に基づいて修繕等を行っており、使用する上で問題はない。「公民館」においては、昭和40~60年代に多くのものが建てられていることから、計画的な整備を行っていることで、有形固定減価償却率は65.8%と横ばい傾向であり、類似団体内平均と比較しても7.1ポイント低い数値となっている。地域の防災拠点となる公民館施設においても、人口減少する中において、施設そのものの規模や施設の廃止・統合を含めた計画的な整備を検討していく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「認定こども園・幼稚園・保育所」、「橋りょう・トンネル」、「学校施設」、「公営住宅」、「図書館」、「体育館・プール」、「保健センター」、「福祉施設」、「消防施設」、「庁舎」である。「図書館」においては、有形固定資産償却率90.0%、類似団体と比較しても33.5ポイント高くなっている。「体育館・プール」においては、有形固定資産償却率72.1%、類似団体と比較しても2.1ポイント高くなっている。「保健センター」においては、有形固定資産償却率73.5%、類似団体と比較しても15.8ポイント高くなっている。「消防施設」においては、有形固定資産比率76.7%であり、類似団体と比較して17.4ポイント高くなっている。各地区に点在している詰め所などについては、老朽化がかなり進んでいるといえるが、年次計画に基づいて修繕等を行っており、使用する上で問題はない。「庁舎」においては、有形固定資産比率は83.3%であり、類似団体と比較して27.7ポイントも高くなっているが、平成27年度に耐震改修を完了していることから、使用する上での問題はない。今後、過疎地域においての統廃合は難しい面もあるが、人口が減少する中において、一人あたりの面積が過大となるようなことのないように留意しつつ、内子町公共施設総合管理計画に基づいた取り組みを進めていく必要がある。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等における資産総額は、前年度より1,682百万円(△2.6%)の減少となっています。固定資産では1,710百万円減少、流動資産では28百万円増加となっており、固定資産の老朽化が主な減少要因であります。流動資産の増加要因としては、歳計外現金や財政調整基金の増加が挙げられます。これらの固定資産(公共施設)は、内子町公共施設個別施設計画に基づき、長期的な視点を持って更新・統廃合・長寿命化等を計画的に行うことにより、財政負担の軽減・平準化を図っていきます。一般会計等における負債総額は、前年度より318百万円(△3.3%)の減少となっています。今年度は地方債の借入額より償還額の方が大きかったことや、退職手当引当金の減少が要因といえます。公営企業会計(2会計)、公営事業会計(5会計)を加えた全体については、資産総額は前年度より1,680百万円(2.2%)の減少、負債総額は571百万円(△3.3%)の減少となっており、負債の減少は公営企業会計の地方債の償還が進んでいることが要因です。一部事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度より1,495百万円(△1.9%)の減少、負債総額は457百万円(△2.5%)の減少となっており、大洲喜多特別養護老人ホーム事務組合や大洲地区広域消防事務組合、大洲・喜多衛生事務組合の数値が与える影響が大きくなっています。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等における純行政コストは、前年度より377百万円(3.9%)の増加となっています。そのうち、経常費用は10,373百万円となり前年度より77百万円(0.7%)の増加となり、職員数が前年度より10人増加したことにより、人件費が前年度より72百万円(4.0%)増加したことが要因です。消耗品費などを含む物件費についても前年度より81百万円(5.9%)の増加、公共施設の補修などの維持補修費は前年度より22百万円(△5.7%)減少しています。また、経常収益は372千円となり前年度より87百万円(△19.0%)の減少となり、主な原因は退職手当引当金の算定により計上した戻入(収益)によるもので、現金の増加を伴うものではありません。使用料及び手数料については前年度より10百万円(8.6%)の増加となっています。全体における純行政コストは、前年度より79百万円(0.5%)の増加、連結における純行政コストは、前年度より352百万円(2.0%)の増加となっています。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等における純資産変動は、税収等の財源(9,537百万円)が純行政コスト(10,877百万円)を下回っており、本年度差額は△1,340百万円となっています。税収等の財源と純行政コストとの差額に、無償所管換等の数値を反映させた本年度末純資産変動額は△1,364百万円、純資産残高は52,444百万円となっています。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が1,682百万円多くなっており、本年度差額は△1,117百万円となり、純資産残高は56,467百万円となっています。連結では、愛媛県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が7,177百万円多くなっており、本年度差額は△1,205百万円となり、純資産残高は57,808百万円となっています。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等における業務活動収支は、前年度より384百万円(△24.9%)減少していますが、令和2年度と同水準なので、令和3年度が特異な年であったことが推測されます。投資活動収支は、前年度より772百万円(46.7%)増加しています。財務活動収支は、前年度より353百万円減少していますが、地方債の発行収入額が令和3年度に比べ334百万円(△32.5%)減少したことで、地方債の償還額が上回ったため、数値がマイナスとなりました。これは、地方債の残高が減少していることを意味しています。全体における業務活動収支は、上水道事業の使用料及び手数料の収入などにより、一般会計等より360百万円増加幅が大きく1,520百万円となり、前年度より371百万円(△19.6%)減少しています。投資活動収支は、国民健康保険事業特別会計や水道事業会計、下水道事業会計で前年度と比べ大きく数値が変動しておりますが、結果として一般会計等と同水準の△880百万円となりり、前年度より913百万円(50.9%)増加しています。財務活動収支は、下水道事業の地方債の償還は進んでいることや、上水道事業で地方債の発行額を前年度より抑えたことにより、△423百万円となり、前年度より558百万円減少しています。連結における業務活動収支は、前年度より354百万円(△19.1%)減少しています。投資活動収支は、前年度より890百万円と(50.0%)増加としています。財務活動収支は、506百万円減少しています。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

資産合計は、前年度に比べ168,145万円(△2.6%)減少、住民一人当たりの資産額も1.7万円(△0.4%)減少となっています。住民一人当たりの資産額は、類似団体平均値と比べると91.4万円多くなり、愛媛県内の町平均値と比べると33.4万円少なくなっています。有形固定資産減価償却率は前年度に比べて1.6ポイント(2.4%)増加し、類似団体内平均値と比較すると2.4ポイント高くなっています。令和4年3月に内子町公共施設等総合管理計画を改定し、①総資産量の適正化②長寿命化の推進③民間活力の導入の3つを基本方針に掲げ、できるかぎり新規整備は行わない・計画的な修繕をし施設を長期間使用する・民間のノウハウを積極的に導入するなどを進めています。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産は、前年度に比べ1,364百万円(△2.5%)減少、資産合計も1,682百万円(△2.6%)減少となっています。純資産比率は前年度に比べて0.1ポイント増加していますが、3年間の平均で見ると極端な変動はなく、約85%を推移しています。純資産比率は、類似団体平均値と比べると9.7ポイント高く、愛媛県内の町平均値と比べると11.3ポイント高くなっています。地方債残高は、前年度に比べ34百万円(△0.6%)減少、有形・無形固定資産合計も2,096百万円(△3.8%)減少となっています。将来世代負担比率は、類似団体平均値と比べると7.2ポイント低く、愛媛県内の町平均地と比べると9.4ポイント低くなっており、将来世代への負担が低いことが分かります。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

純行政コストは、前年度と比べ7,715万円(0.7%)増加、人口も352人(△2.2%)減少となっています。住民一人当たり行政コストは、前年度に比べ2.1百万円(3.1%)増加となっています。住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値と比べると0.5万円高く、愛媛県内の町平均値と比べると5.6万円低くなっています。会計年度任用職員を含めた職員配置は、適正な人員体制を毎年度検証し、行政改革を推進する中で人件費の削減に努めていきます。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

負債合計は、前年度に比べ31,788万円(△3.3%)減少、人口も352人(△2.2%)減少となっています。住民一人当たり負債額は、前年度に比べ0.7万円(△1.1%)減少となっています。住民一人当たり負債額は、類似団体平均値と比べると16.2万円少なく、愛媛県内の町平均値と比べると45.0万円少なくなっています。平成20年度に策定をした「公債費負担適正化計画」は計画期間を終了しましたが、地方債の発行を年額9億円抑制は継続しているため、地方債残高の縮小に努めていきます。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

経常収益は、前年度に比べ87百万(△19.0%)減少、経常費用は291百万円(2.9%)増加となっています。受益者負担比率は、前年度に比べ1.0%(△21.7%)減少となっています。受益者負担比率は、類似団体平均値と比べると0.2ポイント高く、愛媛県内の町平均値と比べると1.1ポイント低くなっています。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,