徳島県阿南市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
平成20年度から財源不足団体となっており、平成22年度の財政力指数は前年度より0.08ポイント減となった。近年の税収減が主な理由であるが、これは企業収益の影響を受けた法人市民税の減収、また、火力発電所の固定資産税(償却資産)の減収等が要因となっている。今後、引き続き税の徴収強化等により歳入確保に努めるとともに、定員管理・給与の適正化、実施事業の取捨など歳出の徹底的な見直しを行い、行政の効率化と堅実な財政運営に努めていく必要がある。
財政構造の弾力性
法人市民税の税収増と臨時財政対策債の発行額増により、平成22年度の比率は77.9%となっており、平成21年度と比較して大幅に改善されたように見えるが、法人市民税は景気の変動に影響されやすく、臨時財政対策債もこれ以上の発行額の増は見込めず、むしろ減少傾向にあることから、歳入面については依然予断を許さない状況にある。歳出面をみると義務的経費である公債費は類似団体平均値と比較して決して少ないわけでなく、今後増加が見込まれており、人件費においては平均値を大幅に上回っている。景気の低迷により扶助費の増加も見込まれるなど不安要素も多いことから、「集中改革プラン」に掲げた定員管理の適正化等の行財政改革の推進により経常的支出の削減に努めることが重要である。
人件費・物件費等の状況
人件費、物件費及び維持補修費の人口1人当たりの決算額は前年より3,658円の増となっており、前年度と変わらず全国平均と比べて高い数値で推移している。これは、人口の減少、また、学校施設や保育所等の施設数が多いことによる維持管理経費の増やごみ収集業務等を直営で行っていることが主な要因である。今後も行財政改革推進大綱に基づき、適正な定員管理を行い、公共施設の統廃合、施設運営事業等の民間委託などコストの低減を図り、効率的な行財政運営を進める必要がある。
給与水準(国との比較)
前年と同ポイントの97.6であり、全国市平均より低く類似団体平均値と同値となっている。これは、経験年数階層内における職員分布に変動が生じたことが主な要因である。今後とも集中改革プラン等に基づき、給与の適正化に努める。
定員管理の状況
行政面積が広域であるため、保育所、小学校、公民館、支所等の施設が多く、類似団体平均を上回っているが、集中改革プランに沿って職員数の純減が図られており、住民サービスに配意しながら引き続き施設の統廃合、民間委託、民営化等も視野に入れ適正な定員管理に努めていくことが必要である。
公債費負担の状況
起債発行抑制策(起債発行額を当該年度の償還元金以下に抑える)により10.9%と類似団体平均を2.0%下回っている。今後、庁舎建設、ごみ処理施設建設事業などの大規模事業による地方債発行額の増加が見込まれ、比率の急激な上昇を抑えるため慎重な財政計画のもと地方債の発行に努めていく必要がある。
将来負担の状況
充当可能財源等が将来負担額を上回っているため将来負担比率としての値は無し。将来負担である地方債の現在高については、起債発行額を当該年度の償還元金以下とする発行抑制策により年次的に縮減することを目標としてきたが、平成22年度決算では臨時財政対策債等の発行額増により779,138千円の増となった。今後とも後年度負担等を考慮した地方債の発行に努めることが重要である。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
平成22年度では31.3%と類似団体平均値と比べて高い。これは合併により施設数が増えたこと、ごみ収集業務や保育所の運営を市が直営で行っていることが主な要因である。現在、集中改革プランにより公共施設の統廃合や各種業務の民間委託などによりコスト縮減をはかり、効率的な行財政運営を進めている。
物件費
物件費に係る経常収支比率について平成22年度は11.1%と類似団体平均値より0.8%低く、全国平均よりも下回っている。しかしながら、平成22年度末の時点では、施設維持管理業務の民間委託化は進んでいない状況であり、指定管理者制度の導入については1施設にとどまる。多くの施設を抱える本市においては、今後、こうしたことを本格的に検討していくことが重要であり、市全体でみた経費の節減に努める必要がある。
扶助費
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均値より1.4%下回った結果となっているが、近年、数値は上昇してきている。中でも生活保護費の人口1人当たり決算額については類似団体平均を46.7%上回っている。今後、景気低迷による失業等の要因により比率の上昇が懸念されるとともに、資格審査等の適正化を図るなど財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他に係る経常収支比率(本市平成22年度の該当経費は繰出金9.5%と維持補修費0.7%)は類似団体平均値を下回っている。これは本市が類似団体の中で繰出金の決算額が低いためである。しかし、将来的には介護保険事業、公共下水道事業等に対する繰出金の負担増は避けられない状況であり、今後は独立採算の原則に基づき受益者負担の適正化や基準外の繰出しの見直しに努めることが重要である。
補助費等
当市は旧那賀川町、旧羽ノ浦町と合併したことにより旧1市2町の負担金で運営していた一部事務組合(消防組合・衛生組合)の業務を承継したため類似団体平均値より大きく下回っているが、その分人件費や物件費の割合が高くなっている。単独補助金等については、各種団体の統合や事業再編等により見直しを進めていくことが重要である。
公債費
起債抑制策等により15.8%と類似団体平均値を2.8%下回っている。しかし、地方債元利償還金は年間38億の支出があり、公債費の負担は依然として大きいといえる。今後、小・中学校の耐震化事業やごみ処理施設の建設等大規模事業により起債の増発が見込まれていることから中長期的な財政計画のもと臨時財政対策債も含めて慎重な地方債の発行に努める必要がある。
公債費以外
公債費以外に係る経常収支比率については、62.1%と類似団体平均値より7.2ポイント下回っており、前年度と比較しても5.4ポイント減となっている。しかしながら、歳出に充てられた経常的な一般財源は大きな変動が無いため、今年度の数値改善は歳入における法人市民税の増及び臨時財政対策債の増発による一時的なものである。今後も阿南市行財政改革推進大綱及び実施計画に基づく取り組みを通じて、行政の効率化と堅実な財政運営を進める必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
平成22年度の実質収支比率は7.28%の黒字、実質単年度収支も6.99%の黒字となっており、平成21年度以前についてもほぼ同様の割合を示している。要因としては、減少傾向ではあるものの法人市税や石炭火力発電所の固定資産税の収入があることと合併算定替による普通交付税の増により、財政調整基金の取崩しを行う必要が無かったことが挙げられる。数値としてはやや高めではあるものの概ね望ましい範囲内で推移しており、財政運営の健全性は確保されているといえるが、今後は税及び普通交付税を含めた一般財源の確保が厳しい状況が想定され、よりいっそう堅実な財政運営に努める必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
当市の一般会計及び公営企業会計等については、住宅新築資金等貸付事業会計以外の会計については毎年度黒字もしくは収支0の決算となっており、連結実質赤字比率は生じていない。住宅新築資金等貸付事業会計については、毎年度赤字計上されているが赤字額は縮減しており、引き続き赤字額の解消に向けて努力を続けていく。その他の会計、特に公営事業会計及び公営企業会計については、今後一般会計における税及び普通交付税を含めた一般財源の確保がより厳しくなることも予想されるため、独立採算を原則とした堅実な財政運営を進めていくことが必要である。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
実質公債費比率については、平成19年度以降減少傾向にある。要因としては、地方債発行抑制策及び平成18年度以後の新規発行地方債の借入期間を延長したことによる1年当たりの元利償還金の減少が挙げられる。また合併特例事業債等の普通交付税で財政措置のある有利な地方債の活用により算入公債費についても増加傾向にあるため、実質公債費比率の分子となる額も減少傾向にある。今後、庁舎建設、ごみ処理施設建設等の大規模事業による地方債発行額の増加が見込まれ、比率の急激な上昇を抑えるため慎重な財政計画のもと地方債の発行に努める必要がある。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
将来負担比率は分子となる額がマイナスとなるため無い。その主な要因としては、平成22年度末で250億円を超えた充当可能基金額を有することが挙げられる。また、地方債発行抑制策によりほぼ横ばいとなっている地方債残高とその8割を占める普通交付税の基準財政需要額算入見込額も分子を小さくすることに一役買っている。普通交付税の財政措置がある有利な地方債を発行することにより分子に反映される実質的な地方債残高は60億円程度となっている。今後については、庁舎建設、ごみ処理施設建設等の大規模事業の開始により、地方債発行額の増加や基金の取崩しが見込まれるため、慎重な財政計画のもと地方債の発行と基金運用の適正化に努めることが重要である。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
徳島県阿南市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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