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奈良県奈良市:末端給水事業の経営状況(2023年度)

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経営比較分析表(2023年度)

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

経常収支比率、料金回収率はともに100%以上を維持しており、欠損金も発生しておらず、経営の健全性は確保できている。令和2年度は新型コロナウイルス感染拡大に伴って基本料金の減免を行ったため、数値が悪化している。令和3年度は下水道事業会計からの負担金の適正化による収入増となり、大幅に数値が改善したが、令和4年度以降は有収水量の減により数値が低下した。流動比率は100%以上を維持しており、令和3年度から類似団体平均を大きく上回った。これはダム割賦負担金の償還が完了したためである。企業債残高対給水収益比率は、類似団体平均より低くほぼ横ばいで推移しているが、建設改良費を抑制してきたためである。給水原価は有収水量の減及び経常費用の増により、増加傾向にある。施設利用率は50%を下回ったまま横ばいとなっており、施設が過大な状況が続いている。給水人口の減少及び節水器具の普及等によって有収水量は減少傾向であり、類似団体と比較して有収率が低い要因として、法定耐用年数超過管路率が高く管路更新率が低いことが考えられる。

有形固定資産減価償却率

管路経年化率

管路更新率

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率、管路経年化率はともに類似団体平均に比べて高く、老朽化が進んでいる。さらに、管路更新率も低い水準となっている。昭和40年代~60年代に集中的に整備した水道施設が更新の時期を迎えている一方で、ダムの割賦負担金が財政上の大部分を占めていたが、令和3年度に完了したため、今後は更新を加速していく必要がある。

全体総括

経営の健全性は概ね良好といえる一方、効率性には課題があり、さらに施設の老朽化が進んでいる。これは、水需要の減少と必要な更新を先送りにしてきたことが大きく影響している。今後は施設更新を計画的に進める必要がある。

出典: 経営比較分析表,

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