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地方財政ダッシュボード

愛知県岩倉市の財政状況(2011年度)

🏠岩倉市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

財政力指数は、類似団体平均、全国平均を大きく上回っているものの、県平均よりは0.17ポイント低い値となっている。ここ5年は0.8強の値で推移しているが、平成23年度は前年度から0.03ポイントの悪化となった。単年度の値では、23年度は0.77であり、前年度比0.03ポイントの悪化となっている。これは、市民税の減、地方特例交付金の減等により、基準財政収入額が前年度比で7,800万円弱減少していることを主な要因とするものである。今後も、地方税の徴収強化など一層の歳入確保に努め、財政基盤の強化を図る。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、85.5%となり、類似団体平均、全国平均、県平均のいずれと比較しても良好な値となったが、前年度比では3.1ポイント増と悪化した。分母となる経常一般財源等では、普通交付税が大きく増加した一方で、臨時財政対策債の借り入れを前年比で2億円強抑制したため、合計では8,000万円ほどの減となった。また、分子となる経常経費充当一般財源では、公債費充当額は減少したものの、人件費・扶助費・物件費・補助費等への充当額が増加し、全体で2億円強の増加となった。分母の減と分子の増により比率が悪化したものである。引き続き、義務的経費の抑制、税収確保に努め、弾力性のある財政運営を目指す。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たり人件費、物件費及び維持補修費の合計額は、類似団体平均と比較して5万円以上下回っている。これは、高い割合を占める人件費と物件費のいずれもが類似団体平均を大きく下回っているためである。前年度比では2,545円の増となったが、これは、維持補修費が若干の減となったものの、人件費及び物件費がそれぞれ増となったこと、また、分母となる人口が減少したことによるものである。人件費では議員共済費の増、物件費では予防接種委託料、総合体育文化センター受付等業務委託料の増などの影響が大きいが、今後も、職員数・給与の適正化、経常経費の削減や事務事業の見直しに努め、コスト削減を図っていく。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数は、国家公務員の時限的給与減額措置が無いとした場合では102.4となっている。国家公務員より高い水準となっている要因は、平成23年4月1日に職務職階の見直しを行ったこと、最近10年で約100人の職員を削減し、同時に最近5年で1/3の職員が入れ替わったことにより、昇任する年齢が以前と比べ5年以上早まっていること、初任給の格付けが国家公務員と比較して2号給から4号給高であることが挙げられる。今後、昇任の抑制などの措置を講じ、100を上回らないよう、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

人口千人当たり職員数は、前年度とほぼ同じ7.55人となった。当市では、従来から、積極的な子育て支援により、保育園や児童館など民生部門の充実を図っている。平成22年度までの定員適正化計画により、清掃業務の一部民間委託等や技能労務職の退職者不補充、退職者の補充採用を必要最小限に留め、最近10年で約100人の職員の削減を行った。その結果、類似団体平均よりも1.93人下回っている。今後、高齢化の進展などによる福祉関連業務の増加も考えられるが、引き続き民間などでできることと公務で行わなければならないことを見極めながら、職員数の適正化に努める。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は、前年度と比較して1.2ポイントの改善となり、県平均は上回っているものの、類似団体平均、全国平均を下回る比較的良好な値で推移している。これは、標準税収入額、臨時財政対策債発行可能額が大きく減少したことにより、分母となる標準財政規模が減少したものの、分子では、借り入れを抑制してきたことにより、地方債の元利償還金が減少したことに加え、一部事務組合の地方債償還に充当する負担金の減少のため、全体としては比率が改善したものである。今後も、起債に大きく頼ることのない、安定した財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率は、前年度と比較して11.3ポイントの改善となり、類似団体平均、全国平均、県平均いずれと比較しても良好な値で推移している。これは、標準税収入額、臨時財政対策債発行可能額が大きく減少したことにより、分母となる標準財政規模が減少したものの、分子では、借り入れを抑制してきたことにより、一般会計等の地方債現在高が減少してきたことに加え、充当可能基金の残高、都市計画税見込額が増加したため、全体としては比率の改善となったものである。引き続き、地方債の発行の計画的な抑制に努め、健全な財政運営を進めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は、前年度比で1.4ポイント上昇し、類似団体平均と比較しても3.6ポイント高い値となっている。人件費が上昇した要因は、平成23年4月1日に職務職階の見直しを行ったことが挙げられる。最近10年で約100人の職員を削減したことに伴い、業務の民間委託なども進み人件費を削減してきたが、民間委託等により職員人件費から委託料へのシフトが起きていることから人件費全体について検討していく必要がある。今後も職員数の適正化に努め、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均を1.1ポイント下回っており、全国平均、県平均よりも低い値ではあるものの、前年度比では0.6ポイント上昇した。近年は低下傾向にあったが、総合体育文化センターの受付等業務や予防接種事業の委託料の増加等の要因により上昇したものである。今後も、経常経費等の削減や事務事業の見直しを行い、物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は、前年度比で0.4ポイント上昇し、類似団体平均と比較しても1.7ポイント高い値となっている。子ども医療費助成を拡大したことや、生活保護扶助費の増加等が値を上昇させる要因となった。今後も、市単独事業の見直しを含め、扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、前年度比で0.7ポイント上昇し、類似団体平均を1.5ポイント上回っており、全国平均、県平均と比較しても高い値となっている。この値は、国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療、公共下水道事業の各特別会計に対する繰出金が大部分を占めているため、引き続き、各事業について、経費の節減、負担の適正化などの見直しに努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を4.0ポイント下回っており、全国平均、県平均と比較しても低い値となっている。これは、予算編成の段階などで、随時、補助金等の見直しを行ってきたことによるものである。前年度比では、補助費等に係る経常的経費が増加したため、0.6ポイントの上昇となっている。今後も、縮小や廃止を含めた補助金等の適正化を図り、補助費等の抑制に努める。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を5.2ポイント下回り、全国平均、県平均と比較しても低い値となっている。前年度比でも0.6ポイントの低下と改善している。近年、地方債の借入額を抑制してきたことにより改善傾向にあり、平成23年度の人口1人当たりの地方債元利償還金の決算額は類似団体平均を37,000円ほど下回っている。今後も、地方債の発行の計画的な抑制に努める。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、前年度比で3.7ポイント上昇し、全国平均、愛知県平均は下回っているものの、類似団体平均と比較すると1.7ポイント高い値となった。前年度比では、人件費で1.4ポイント上昇したのをはじめ、扶助費、物件費、補助費等、繰出金それぞれで数値が上昇している。また、類似団体平均との比較では、物件費、補助費等に係る経常収支比率が低いことが特徴的である。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

財政調整基金については、近年取り崩しを行っておらず、今後の施設整備により増加が見込まれる小牧岩倉衛生組合負担金の対応として、毎年5,000万円ずつ積み立てを続けている。さらに、23年度においては、将来的な財政需要に備えるため、2億円を積み立てたことにより、基金残高は9億6,417万2千円となり、前年度比で3.01ポイント増と大きく比率が上昇した。実質収支額については、歳入は、市税、地方交付税等で増収となったことなどにより前年度比で8,653万円の増となった。一方、人件費の増や扶助費の増などにより、歳出が前年度比2億4,457万円の増と、歳出の増が歳入の増を上回ったため、実質収支比率は前年度比で0.88ポイント低下した。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

平成19年度で、その他会計(老人保健特別会計)における赤字が見られたが、それ以外の会計はいずれも黒字で推移しており、健全な財政運営がなされている。特に、一般会計及び上水道事業会計では、標準財政規模比で5%を超える黒字で推移している。平成23年度においては、国民健康保険、介護保険特別会計などで黒字比率が増加したものの、一般会計の黒字比率の減少により、全体では、前年度比0.23ポイントの減となる18.63%の黒字となっている。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

実質公債費比率は年々低下しており、健全化の傾向にあるが、ここでは実質公債費比率の算定に用いる分子の構成要素について分析する。元利償還金の額は、近年、地方債の発行を抑制してきたことにより、緩やかな減少傾向にある。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、公共下水道事業に係る償還の財源へ充当する繰入金が増加している。組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は、一部の償還が終了したため減少した。一方、分子から控除される算入公債費等については、災害復旧費等に係る基準財政需要額の増を主な要因として増加しており、分子全体としては減少を続けている。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

将来負担比率は、近年、低下傾向にあり、健全化が進んでいるが、ここでは将来負担比率の算定に用いる分子の構成要素について分析する。一般会計等に係る地方債の現在高は、地方債の借り入れを抑制していることにより、緩やかに減少を続けている。公営企業債等繰入見込額は、公共下水道事業特別会計に対するものが主であり、70億円前後で推移している。組合等負担等見込額は、減少を続けているが、今後、小牧岩倉衛生組合がごみ焼却施設整備を進めることにより、増加に転じることも予想される。一方、分子から控除される充当可能財源等については、積み立ての増による充当可能基金残高の増加や都市計画税見込額の増により、増加しており、分子全体として減少傾向にある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,