福井県おおい町：簡易水道事業の経営状況

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経営比較分析表（2023年度）

収益的収支比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

徐々に収益的収支比率が100％に近くなり、類似団体の平均値を大きく上回るようになった。総収益のうち一般会計繰入金は約3.6％であり、今後もこの傾向を維持していきたい。企業債残高対給水収益比率は、類似団体をはるかに下回る200％弱で推移している。これは事業に対し電源立地地域対策交付金等を充当し、新規の起債の抑制と債務残高が減少していることによるものである。料金回収率については、類似団体よりも高い水準で回収していると言えるが、100％には達しておらず、適正な料金設定を見直す余地がある。給水原価については、類似団体よりも低く推移しているが、給水単価に対して約1.5倍の費用がかかっており、やはり料金の見直しの余地がる。施設利用率については、類似団体よりも高く推移しており、遊休施設は少ないと判断できるが、今後の給水人口の減少を考えると利用率は下がっていくと思われる。有収率については、年々下がってきており、また類似団体と比較しても低い水準にある。これは管路の老朽化に伴い多発する漏水が原因であり、抜本的な管路更新が必要であると思われる。

管路更新率

老朽化の状況について

上述したように、管路の老朽化が進んでおり、数年のうちに法定耐用年数を超える管路が、配水管で約６割になる見通しである。また、法定耐用年数は迎えずとも耐震管又は耐震適合管でない管路が多数存在しており、漏水事故の多くが塩ビ管（VP）によるもので、漏水事故は年々増加傾向にある。今後は、経営戦略とともにアセットマネジメント計画を策定し、計画的な管路更新を実施していく予定である。

全体総括

水道事業に関しては、非常に重要なインフラとして町全体に整備できてており、99.31％と高普及率を果たしている。しかし、整備から３０年、４０年以上経過し施設の老朽化に伴う修繕、改修費用が今後も増加するものと考えられるため、経営状態を正確に把握し、料金設定の見直しも選択肢に入れた経営健全化対策の検討が必要である。経営戦略とアセットマネジメント計画を策定し、健全で安定した経営と施設の長寿命化を目指すものである。

出典：経営比較分析表,

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