福井県坂井市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
長引く景気低迷による個人・法人関係の減収などから昨年度の0.75から0.72となったが、類似団体の平均より0.11ポイント高くなっている。これは、平成18年3月20日に合併して坂井市となったことにより、財政基盤の強化が図られたことによるものである。今後も定員適正化計画に基づく職員削減、民間的経営手法の導入による事務事業費削減など行政改革を推進して歳出削減を図るとともに、適正な賦課と徴収の強化による市税等自主財源の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率は前年度比6.5ポイント減の86.4%となり、類似団体の平均より1.5ポイント低くなっている。平成22年度の比率が大幅に改善した要因は、歳入の面では昨年度に引き続き景気の低迷により税収が落ち込んだものの、普通交付税及び臨時財政対策債が大幅に増加したことによるものであり、歳出の面では扶助費や公債費に係る一般財源の負担は増加しているものの、計画的な定員管理に基づく職員数の削減などによる人件費の削減及び下水道事業や一部事務組合に対する補助費等の抑制を図ったことなどによるものである。普通交付税及び臨時財政対策債など国の施策による影響が大きいものの、今後も人件費の抑制、市債の新規借入の抑制等により義務的経費の削減を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たりの人件費・物件費等の決算額は、前年度比1,928円減の110,935円となり、引き続き類似団体の平均を大幅に下回っている。平成22年度の決算額が減少した要因は、大雪に伴い除雪業務の委託料が増え維持補修費が増加したものの、職員数の削減及び人事院勧告に基づく給与表の改訂などにより人件費が削減されたためである。合併前に旧4町で整備された施設がそのまま坂井市に引き継がれたことにより、図書館、体育施設、文化施設及び温泉施設などの多数の類似施設が存在し、それらの施設に係る維持管理に要する人件費・物件費等に多額の費用を要しているため、公共施設の統廃合など公共施設のあり方を見直し、市民1人当たりの負担額の削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数は、類似団体の平均を3.9ポイント下回る93.7ポイントであり、全国平均をみてもかなり低い水準となっているが、給与水準については国に準じた制度としており、引き続き国や他団体の動向を注視しながら実質的な適正化に努める。
定員管理の状況
人口千人当たりの職員数は前年度比0.34人減の7.83人となり、初めて類似団体の平均を下回った。市町村合併により人口が膨らむとともに職員数も膨れ上がったため、定員適正化計画を策定し、退職者補充の抑制、民間委託の推進、指定管理者制度の導入により計画的な職員数の削減に取り組んだことによるものである。今後も市民サービスの低下を招かないように職員削減を進めるとともに、人員の適正配置や職員資質の向上に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率は前年度比1.7ポイント減の14.4%となり、類似団体の平均値より1.5ポイント高くなっている。平成22年度の比率が減少した要因は、一部事務組合などに係る起債の償還が一部終了したこと及び公営企業債に係る元利償還金に充当したと認められる普通会計等からの繰入金が減少したことなどによるものである。実質公債費比率は改善傾向にあるものの、普通会計及び公営企業会計に係る地方債の元利償還金は依然として高い水準にあること及び今後小・中学校の耐震・改修事業が本格化するなど大規模な普通建設事業が継続して予定されていることにより普通建設事業費の増加に伴う地方債の発行額の増加は避けられないため、限られた財源を普通建設事業の必要性及び優先順位などを十分精査したうえで重点的に配分することにより、地方債の発行の抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率は前年度比18.4ポイント減の109.8%となり、類似団体の平均値より21.7ポイント高くなっている。平成22年度の比率が減少した要因は、一部事務組合などに係る起債の償還が一部終了したこと及び公営企業債に係る元利償還金に充当するための普通会計等からの繰入見込額が減少したことなどによるものである。これまでも公的資金補償金免除繰上償還の実施や地方債借入額を元金償還額以内に縮減するなど地方債残高の削減に取り組んでいるが、今後小・中学校の耐震・改修事業が本格化するなど大規模な普通建設事業が継続して予定されていることにより普通建設事業費の増加に伴う地方債の発行額の増加は避けられないため、限られた財源を普通建設事業の必要性及び優先順位などを十分精査したうえで重点的に配分することにより地方債の発行を抑制し、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
人件費に係る比率は前年度比2.7ポイント減の22.9%となり、類似団体の平均より2.3ポイント低くなっている。平成22年度の比率が減少した要因は、国に準じた適正な給与体系を維持するとともに、退職者補充の抑制、民間委託の推進、指定管理者制度の導入及び効率的な行政組織体制の確立による計画的な職員数の削減に取り組んできたことなどによるものである。また、一部事務組合の人件費に充当される負担金などの人件費に準ずる費用を合計した場合の人口1人当たりの歳出決算額についても類似団体の平均を下回る結果となり、人件費関係経費全体について削減が図られていることを示している。
物件費
物件費に係る比率は前年度比0.8ポイント減の12.7%となったが、類似団体の平均より0.8ポイント高くなっている。類似団体と比較して物件費に係る経常収支比率が高くなっているが、その要因は、合併前に旧4町で整備された施設がそのまま坂井市に引き継がれたため、図書館、体育施設、文化施設及び温泉施設などの多数の類似施設が存在し、それらの施設に係る維持管理に要する物件費に多額の費用を要していること及び正職員を削減し臨時職員に振り替えていることなどが挙げられる。
扶助費
扶助費に係る比率は前年度比0.3ポイント増の8.3%となっているが、類似団体の平均より0.1ポイント低くなっている。平成22年度の比率が増加した要因は、子ども手当制度が創設されたこと及び障害者自立支援法の制度定着に伴うサービス利用者数の増加、生活保護費の増加などにより扶助費が大幅に増加していることなどによるものである。年々増加の傾向にあるが、資格審査等の適正化を進めていくことで財政負担の軽減を図る。
その他
維持補修費、貸付金、繰出金等に係る比率は前年度比0.1ポイント減の8.8%と上がり続けていた数値が初めて減となったが、前年度比で105,686千円増となっている。増加した要因は、大雪による除雪対策事業費の増、後期高齢者医療事業、介護保険事業等の公営事業に対する繰出金の増などが挙げられる。今後は、国民健康保険事業会計において国民健康保険税の適正化を図ることなどにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等
補助費等に係る比率は前年度比3.1ポイント減の18.1%となったものの、類似団体の平均より7.5ポイント高くなっている。平成22年度の比率が減少した要因は、下水道事業に対する補助金を抑制したこと及び一部事務組合で実施している清掃センターに対する負担金が減少したことなどによるものである。補助費等の縮減の取り組みとして、公営企業としての独立採算制を前提とした経営健全化の促進及び一部事務組合のあり方などついての検討についても実施している。なお、類似団体と比較して補助費等に係る経常収支比率が高くなっているが、その要因は、消防業務及びゴミ処理業務などを一部事務組合で行っていること及び下水道事業、病院事業などの公営企業に対する負担が大きいことなどが挙げられる。
公債費
公債費に係る比率は類似団体の平均より3.0ポイント低くなっているが、一部事務組合の地方債や公営企業債の元利償還金に係る負担金や補助金などの公債費に準ずる費用を合計した場合の人口1人当たりの歳出決算額は、類似団体の平均を上回る結果となっている。今後、合併特例債の償還開始により比率の上昇が見込まれるため、限られた財源を普通建設事業の必要性及び優先順位などを十分精査したうえで重点的に配分することにより、地方債の発行の抑制に努める。なお、類似団体と比較して公債費に係る経常収支比率が低くなっているが、その要因は、消防業務及びゴミ処理業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。
公債費以外
公債費以外の経費に係る比率は前年度比6.4ポイント減の70.8%と大幅な減となり、類似団体の平均とあまり変わらない数値となっている。減となった要因は、歳入の面において景気低迷による市民税等の減収に伴い税収が落ち込んだものの財源不足を補うための普通交付税及び臨時財政対策債の発行額が大幅に増加したため、結果として分母である経常一般財源等が前年度より大幅に増加したことによるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金の残高は、平成22年度に559,924千円の積み立てを行ったことにより1,646,993千円となった。将来の財源不足に備えるため今後も計画的に積み立てを行い、適正とされている標準財政規模の10%を目指す。また実質収支額については、望ましいとされる標準財政規模の3~5%を目標とし、翌年度の補正財源のため財政基盤の強化に努める。実質単年度収支については、年々改善されてきており、引き続き今後も事務事業費削減など行政改革を推進して歳出削減を図るとともに、適正な賦課と徴収の強化による市税等自主財源の確保に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
年々減少傾向であった連結実質赤字比率(黒字額)であるが、平成21年度から平成22年度にかけては0.1ポイントの増となった。また8会計全てで赤字もしくは資金不足は発生していない。また各会計別でみていくと、公共下水道事業会計については、増加傾向である一方で、一般会計および国民健康保険特別会計が減少傾向にあり、対前年度は一般会計で0.71ポイント、国民健康保険特別会計は0.37ポイントの減少となっている。国民健康保険特別会計については景気悪化による税収の落ち込み及び医療費の増加等が原因と思われる。今後も全体だけでなく、各会計ごと実質収支額または資金不足額・剰余額に注意していく。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
実質公債費比率の分子は年々減少傾向となっている。個別でみると、元利償還金については増加傾向であるが、公営企業債の元利償還金の繰入金および組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等が減少傾向である。また算入公債費等は増加傾向である。対前年度でみると、起債償還の開始等により元利償還金は増となる一方で、組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金は一部起債償還の完了により減となった。今後小中学校の耐震事業等の事業が続くため厳しい状況となることが予想されるが、事業の選択と集中を図り、公債費の健全化に努めていく。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
将来負担比率の分子については年々減少傾向となっている。個別でみると、将来負担額は、一般会計等に係る地方債の現在高は起債の発行を抑制していたことにより、また公営企業債等繰入見込額については企業債繰入見込みの減により減少傾向となっている。また充当可能財源等については基準財政需要額算入見込額にの増等により増加傾向となっている。対前年度については一般会計等に係る地方債の現在高で臨時財政対策債の借入の増により増加し、また退職手当負担見込額についても、退職手当組合の積立額の減により増となっている。また基準財政需要額算入見込額については合併特例債償還費の増等により増加傾向となっている。今後は、小中学校の耐震事業を中心とした建設事業が続くため厳しい状況となることが予想されるが、事業の選択と集中を図り、将来の財政負担を軽減するよう財政の健全化に努めていく。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
福井県坂井市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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