福島県浪江町の財政状況(2011年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2011年度)
財政力
平成23年度については市町村たばこ税の基準税額の低下等から基準財政収入額が減少したが、基準財政需要額についても国調人口等、測定単位が低下したことにより基準財政需要額も減少となった、このため単年度の財政力指数も低下することになった。
財政構造の弾力性
平成22年度と比較して26.2ポイントの大幅な減少となっているが、これは平成22年度末におこった東日本大震災及び原子力災害の影響によって町民税を条例による減免及び地方税法による課税免除を実施したことにより、経常一般財源が激減し、その補填財源となった震災復興特別交付税が臨時の一般財源のため大きな変化となった。
人件費・物件費等の状況
人口1人当りの人件費・物件費等決算額については、昨年比微増となった。東日本大震災の津波で亡くなられた方や、原発災害の影響で転出される方等の影響もあり昨年比-1,568人は-7.3%の大幅な減少となった。東日本大震災の影響で浪江町内に居住することができず、新規の転入もできなくなっているため、当面は人口が上昇することはないと思われる。職員数については減少傾向にあるが、通常期からの業務と仮設住宅や全国に避難した住民への対応、復興・復旧業務等の震災後に発生した新たな業務等の増加への対応で人件費、物件費ともに増加している。今後も人口の減少と反して事業及び業務量とともに人件費・物件費が増加すると思われ上昇傾向が続くと思われる。
給与水準(国との比較)
国家公務員の給与の改訂及び臨時特例に関する法律の施行により国家公務員の給与が引き下げられたことがラスパイレス指数の数値に大きく影響している。今後は、国・件に準じて数値が100以下となるよう給与削減について検討していく必要がある。
定員管理の状況
定員適正化計画に基づく職員数の見直し、新規採用抑制策等により類似団体とほぼ同程度の数値となっている。しかし東日本大震災に伴う災害対応業務、復旧・復興業務に対応するためマンパワーの確保が必須であり、業務の効率化や他自治体からの派遣受入れ等定員適正化計画をふまつつ、職員数の適正化に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率については前年度より1.1ポイント下回る結果となったが、これは一部事務組合の公債費充当分のうち東日本大震災の影響により償還猶予となるものがあるため分子が減少したことが要因となっている。
将来負担の状況
平成23年度の将来負担比率については検出されなかった。この一番の要因としては平成23年度末に交付された震災復興特別交付税等を新たに創設した浪江町復旧復興基金へ約35億9,720万円の積立を行った結果、充当可能基金が前年比43億3,600万円増加し、充当可能財源が将来負担額を上回ったためである。復旧復興基金については平成24年度以降はじまる復旧・復興の事業のため今後積立額が目減りするのは確実で、その進捗状況や復旧・復興の事業規模によっては著しく減少する可能性もあることから、平成23年度の将来負担比率については、一時的なものとして考え今後注意していきたい。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)
人件費
人件費は前年度比35,704千円の伸びとなった。職員給のうち基本給については原子力災害の影響による中途退職や、定員適正化計画で職員数が減少しているものの、通常業務に加え災害対応で業務量が著しく増加した結果、時間外手当が4,749万6千円と2倍以上の増加となった。分子が増加となったにも関わらず経常収支比率が12.9ポイントもの増加となった要因は、経常一般財源の大部分占める地方税が、震災の影響もあり減免・課税免除の措置をとっており、かわって増加した財源の震災復興特別交付税が臨時一般財源で分母の減少値が大きいためである
物件費
平成23年度については原子力災害の影響で遠隔地に事業所を設置し、全国に避難する住民に対しての事業展開となった。物件費については1億400万5千円の減少となったが、年度前半は避難所運営などが中心となったことなどから旅費などが、また消耗品等を仮設役場で一括管理したため減少した。一方通信運搬費等は全国に避難する避難者へ情報発信のため増加となった。今後原発事故による避難区域の見直しに対応し、帰町の準備のため、事務所の再編等で物件費については増加が見込まれる。
扶助費
扶助費については前年度比11億870万3千円と著しい増加となった。これは東日本大震災において亡くなられた方や重度の障害を受けた方、津波被災世帯等に対して支給された災害弔慰金・災害見舞金・災害障害見舞金や、避難所の運営経費となる災害援護費等を合わせて12億9,678万3千円の増加となり震災関連の新規の費用が増加したことの影響が大きい。避難所については平成23年度内に閉鎖されるなど一時的な要素が大きく次年度以降は減少が予想される。
その他
その他に係わる経常収支比率が類似団体の数値を大きく下回ることになったが、これは積立金が前年度3億8,521万4千円から42億451万7千円と大幅に増加したことが原因である。平成23年度は東日本大震災にかかわるものとして福島県市町村交付金9億95,67万4千円や、復旧・復興特別交付税19億39万1千円が年度末に交付となった。これら臨時的な財源を新たに創設した浪江町復旧復興基金へ積立てたことにより平成23年度は一時的に経常収支比率の数値が減少したものであるといえる。
補助費等
補助費総額としては前年度比4億498万6千円減となった。減額の主なものは、平成25年度終了となる国営請戸川地区土地改良事業負担金約3,107万円の減少、また一部事務組合分としては2億5,070万2千円減少でこれは東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で双葉地方広域市町村圏組合の塵芥・し尿・斎場等多くの事業が縮小または実施できなくなったことによって負担金が減少したものである。今後事業の再開により負担金事故前の水準にもどる、又はそれ以上になることも十分考えられ、今回の数値については一時的なものとみている。
公債費
公債費の決算額については、1億7,975万1千円の増加となった。このうち1億265万5千円が昨年度末におこった東日本大震災の影響により平成22年度償還予定であったもので平成23年度へ繰越となったものである。分子的要因が増加となったにも関わらず公債費の経常収支比率が10.4ポイントもの大きな伸びとなった要因は、経常一般財源の大きな割合を占める地方税が、震災の影響もあり減免または課税免除の措置をとったため、これにかわる財源としての震災復興特別交付税が臨時一般財源の扱いとなり分母の減少が大きいためである。
公債費以外
公債費以外の経常収支比率は69.4%から85.2%と大きな変動となった。分子の要因としては「扶助費」・「その他」の欄で記載のとおり扶助費・積立金の大幅な増加、分母については経常一般財源の大半をしめる町税が東日本大震災の影響をうけ減免・課税免除を実施し、これにかわる財源となった震災復興特別交付税が臨時・一般財源となったため減少となったことが原因である。
実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)
分析欄
分子を比較すると形式収支で平成23年度は前年度比7,042万6千円程減少となったが、平成22年度は年度末におきた東日本大震災・翌日の原発事故の影響により多くの事業が継続不可能となり年度内完了できなかったため翌年度へ繰り越すべき財源が多く発生していたこともあり、実質収支で比較し直すと平成23年度が3億6,020万3千円の増加となっている。分母については、たばこ税の基準税額が減少した影響で基準財政収入額、標準財政規模も減少し結果実質収支比率が上昇となった。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)
分析欄
自治体財政全体を考慮しながら、各会計ともに健全な財政運営に努めた結果黒字となった。
実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)
分析欄
単年度比でみると4.2ポイント上昇しているが、これは分子の部分で東日本大震災の影響により平成22年度で償還するべき福島県振興基金貸付金の元利償還金102,655千円が平成23年度に繰延されたため平成22年度で減少し平成23年度増加するという一時的な要因があったこと、また、分子から控除される特定財源として、これまで継続的に収入のあった町営住宅使用料が震災の影響により減免としていることがあげられる。5カ年の推移でみると分子は減少傾向にあり、これは震災前に策定済の公債費負担適正化計画に沿って地方債の新規借入を抑制している結果と言える。震災の影響により今後の地方債の状況は分析しづらいところはあるが、今後とも地方債の適正な借入れに留意していきたい。
将来負担比率(分子)の構造(2011年度)
分析欄
平成23年度の将来負担比率については検出されなかった。この一番の要因としては平成23年度末に交付された震災復興特別交付税等を復旧復興のための特定目的基金として、新たに創設した浪江町復旧復興基金へ約35億9,720万円の積立を行った結果、充当可能基金が前年比43億3,600万円増加し、充当可能財源が将来負担額を上回ったためである。復旧復興基金については平成24年度以降はじまる復旧・復興の事業のため今後積立額が目減りするのは確実で、その進捗状況や復旧・復興の事業規模によっては著しく減少する可能性もあることから、平成23年度の将来負担比率については、一時的なものとして考え今後注意していきたい。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
福島県浪江町の2011年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
ページ上部の関連リンクから、この自治体に紐づく地方公営企業ページへ移動できます。