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福島県南相馬市:南相馬市立総合病院の経営状況(2019年度)

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経営比較分析表(2019年度)

地域において担っている役割

当院は、地域災害拠点病院及び原子力災害拠点病院として指定を受け、相双医療圏の中核病院として二次救急医療を担っている。また、地域内の医療機関で受け入れができない透析患者への対応のため、平成30年3月から透析医療の提供を開始している。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

令和元年度途中から小高病院を廃止し、附属小高診療所とし、合算して指標を算出していることから、旧小高病院の解体に伴う資産減耗費を計上している附属小高診療所の影響で医業収支比率が昨年度より悪化しているものの、総合病院単体で比較すると、内科や消化器科の常勤医配置などによる外来収益の増やベンチマークなどの活用による原価低減などの取組に伴う材料費節減等により、前年度より2.3ポイント増の83.6%となった。また、算定方法の見直しによる他会計繰入金の増などにより、総合病院単体での経常収支比率は前年度より5.8ポイント増の97.1%となり、類似平均並みとなった。しかし、増収・増患に向けた様々な取組により入院患者数は増え、病床利用率は前年度より改善したものの、手術件数の減少や入院患者の高齢化に伴う平均在院日数の長期化などにより、入院診療単価が低下したことで入院収益は前年度よりも悪化したため、引き続き経営健全化に向けた取組を進めていく必要がある。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

令和元年度に230床から300床に許可病床が増加したことにより、1床あたり有形固定資産は大きく減少となっている。平成28年度に脳卒中センターを建設したことに伴い、有形固定資産減価償却率・器械備品減価償却率が一時的に低下したものの、本館については平成4年度の建設以降は大規改修等を実施していないことから設備の老朽化が進んでおり、数年以内に改修工事等の対応が必要となる可能性が高い。また、器械備品については類似平均及び全国平均より老朽化が進んでいる状況から、設備同様に更新が必要となるものと予想される。

全体総括

増収・増患に向けた各種取組、経費節減などの取組により、附属小高診療所分を除いた総合病院単体でみると各指標は前年度数値よりも概ね改善傾向にある。しかしながら病院経営の根幹となる入院収益の減など経営健全化に向けた課題は残っている。また、設備・器械備品の老朽化が進んでいる現状を踏まえ、計画的な設備投資が必要となってくると予想されるが、赤字が続いている現状では難しい状況である。今後は経営健全化に向けた取組を強化し、地域で必要とされる医療機能の充実及び地域に不足する医療の提供を安定的にできるように努めていかなければならない。

出典: 経営比較分析表,

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