2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度
令和2年度と比較し、基準財政需要額が増となる一方、基準財政収入額が減となったため、財政力指数は0.02ポイント減少し、グループ内平均と同水準の0.34となった。基準財政需要額の増は、再算定による臨時経済対策費及び臨時財政対策債基金償還費の創設、基準財政収入額の減は、特別法人事業譲与税、法人事業税等の減が主な要因である。今後、社会保障関係経費の増嵩や、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催をはじめとした将来の佐賀の発展のために必要な事業の実施により歳出の増加が見込まれるため、県税収入をはじめとする歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
経常収支比率は、グループ内平均と同水準。令和3年度は、普通交付税や地方税の増など、経常的な歳入が増加したことにより、5.0ポイント改善した。今後、子ども・子育て支援の充実や医療・介護サービス保障の強化等により、社会保障関係経費が増加することや、公債費が引き続き高い水準で推移することが見込まれ、財政構造の硬直化が懸念されることから、「佐賀県行財政運営計画2019」に基づき、財政健全化を図っていく。
グループ内平均と比較して高い水準となっているが、これは人口規模が小さいため、住民一人当たりの人件費が類似団体と比較して多いことが主な要因である。引き続き、「佐賀県行財政運営計画2019」の取組にもある総人件費の適切な管理に基づき、効率的かつ機動的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図り、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢を踏まえ、必要に応じて適切な見直しを行う。
本県のラスパイレス指数は、前年から変動なし。平成27年度の給与制度の総合的見直し以降、国家公務員は、主に手当を引き上げることにより官民格差を解消したところ、本県は、主に給料を引き上げることで公民較差を解消することとしていたことから、給料のみを比較するラスパイレス指数は高止まりの状況が続いていた。その後、本県の給与改定が、国の改定率よりも低い率での改定となったことや組織の新陳代謝等により、逓減し、100以下の数値を維持している。
平成27年7月に策定した「佐賀県行財政運営計画2015」では、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図ってきており、「佐賀県行財政運営計画2019」においても、同様の取組を継続してきた。令和6年に佐賀県で開催される国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会に向け職員数が微増するものの、任期付き職員の活用や開催後の採用調整を行うなど、引き続き、定員管理を徹底し、適正な職員数を維持していく。
実質公債費比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている。令和3年度が令和2年度から増減なしであった主な理由は、算定の分子にあたる元利償還金等が増加した一方、分母にあたる標準財政規模も増加したためである。国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催にむけた施設整備をはじめとした将来の佐賀の発展のために必要な大型事業の実施による公債費の増加が見込まれるため、30年償還の県債を発行し、公債費の平準化を図るとともに、後年度に財政措置のある地方債を活用するなど歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
将来負担比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている。令和3年度が3.1ポイント改善した主な要因は、算定の分子にあたる将来負担額に充当可能な基金が増加したことである。今後、国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催にむけた施設整備をはじめとした将来の佐賀の発展のために必要な大型事業の実施による公債費の増加が見込まれるため、県税収入をはじめとする歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
令和3年度は、期末手当の減などにより、人件費の歳出決算額が減ったこと、分母となる経常一般財源等総額が、普通交付税や地方税の増などで増加したことにより、経常収支比率は2.9ポイント減少している。グループ内平均に比べ高い割合で推移しているため、引き続き、総人件費の適切な管理に基づき、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図り、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢の変化を踏まえ、必要に応じて適切な見直しを行っていく。
令和3年度は、SAGAサンライズパーク管理運営費の増や防災ヘリコプター管理運営費の増などにより、物件費の歳出決算額が増えたものの、分母となる経常一般財源等総額が、普通交付税や地方税の増などで増加したことにより横ばいとなっている。グループ内平均に比べ高い割合で推移しており、事業の選択と集中や効果的な事業執行、事業の見直しを行うことで、財政健全化を図っていく。
令和3年度は、対象施設の増加に伴う障害者自立支援給付費及び障害児通所給付費の増などにより、対前年度比0.1ポイント増加となった。今後も社会保障関係経費の増加が見込まれることから、その動向に注視していく。
平成30年度は、国民健康保険制度の改正に伴い、新たに設置した国民健康保険事業特別会計への繰出金が生じることにより、2.6ポイントと大幅に増加しているが、令和元年度~令和3年度は同程度で推移している。グループ内平均よりも低い割合で推移しているものの、引き続き、平成27年度に策定した「佐賀県ファシリティマネジメント基本方針」に基づき、県有施設の長寿命化を図り、適切な維持管理などに努めていく。
令和3年度は、企業債元利償還額の増加に伴う佐賀県医療センター好生館運営費負担金の増や、高齢者の増加に伴う後期高齢者医療事業費の増などにより、補助費等の歳出決算額自体は増加したものの、分母となる経常一般財源等総額が、普通交付税や地方税の増などで増加したことにより、経常収支比率は1.0ポイント減少している。補助費等の傾向としては、今後も社会保障関係経費の増加により、上昇が見込まれることから、社会保障の充実には適切に対応しつつ、補助金等の重点化や見直しを行うことで、財政健全化に努めていく。
借換債の活用による公債費の平準化などの取組により改善傾向にあり、令和3年度は対前年比1.2ポイント減少している。グループ内平均と比較して、1.1ポイント下回っているものの、引き続き、県債残高やプライマリーバランスに留意しながら、県債の有効活用と公債費の平準化に取り組んでいく。
令和3年度は、佐賀県医療センター好生館運営費負担金などの補助費等の増や、SAGAサンライズパーク管理運営費などの物件費の増などにより歳出決算額自体は増加したものの、分母となる経常一般財源等総額が、普通交付税や地方税の増などで増加したことにより、経常収支比率は3.8ポイント減少している。都道府県平均、グループ内平均と比較して高い水準となっているが、今後も、「佐賀県行財政運営計画2019」に基づき、財政健全化に努めていく。
(増減理由)財政調整積立金を36億円取り崩した一方、将来の公債費増加に備えるため、減債基金に70億円積み立てたこと、施設の長期保全整備事業費の増加に備えるため大規模施設整備基金に30億円積み立てたこと、佐賀県国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会運営基金に15億円積み立てたこと等により、基金全体としては117億円の増となった。(今後の方針)特定目的基金の規模の適正化を図り、戦略的に活用する。また、「佐賀県行財政運営計画2019」において、令和4年度末の財源調整用基金残高を約130億円(標準財政規模の5%程度)確保する目標としている。
(増減理由)収支調整のため36億円の取崩しをした一方、決算剰余金の積立て等により10億円の増となった。(今後の方針)「佐賀県行財政運営計画2019」において、令和4年度末の財源調整用基金残高を約130億円(標準財政規模の5%程度)確保する目標としている。
(増減理由)公債費償還のため、4億円を取り崩した一方、将来の公債費の増加に備えるため70億円を積立てにより、66億円の増加となった。(今後の方針)特になし
(基金の使途)・大規模施設整備基金:県が設置する大規模な公用又は公共用の施設の整備・SSP育成・SAGA2024運営基金:国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会の円滑な運営・地域医療介護総合確保基金:地域における医療及び介護の総合的な確保のための事業の実施・新型コロナウイルス感染症対応中小企業金融支援基金:新型コロナの影響を受けた県内の中小企業者に対し金融上の支援を行い、その経営の安定化を図る・発電用施設周辺地域振興基金:発電用施設の設置、運転の円滑化に資する知識の普及等に要する資金に充てる(増減理由)・大規模施設整備基金:施設の長期保全整備事業費の増加に備えるための積立等により30億円の増・SSP育成・SAGA2024運営基金:新規積立により15億円の増・地域医療介護総合確保基金:病床機能分化・連携推進基盤整備事業費の積立てにより7億円の増・新型コロナウイルス感染症対応中小企業金融支援基金:中小企業への貸付金残高減に伴う所要額19億円減・発電用施設周辺地域振興基金:電源立地地域対策交付金の積立てにより0.4億円の増等により、その他特定目的基金全体としては41億円の増となった。(今後の方針)・SSP育成・SAGA2024運営基金:SAGA2024(国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会)の開催経費の財源として活用するため、令和4年度中に新たに約30億円を積み立てる予定
有形固定資産減価償却率は、グループ内平均並みで推移している状況にある。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、今後も公共施設等の点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、適正管理に努める。
債務償還比率は、都道府県平均、グループ内平均並みとなった。今後、大型事業の実施による県債発行の増加に伴い公債費の増加が見込まれるため、県税収入をはじめとする歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。
将来負担比率は、グループ内平均を下回っており、有形固定資産減価償却率はグループ内平均を上回っている状況にある。有形固定資産減価償却率は上昇傾向にあり、長期保全計画に基づき、計画的な更新を行うことで施設の適切な管理に努める。
将来負担比率、実質公債費比率はともに、グループ内平均を下回っている状況にある。今後、大型事業の実施による県債発行の増加に伴い公債費の増加が見込まれるため、歳入確保対策の強化や徹底した歳出の見直し等を行うことで、安定的かつ弾力的な財政運営に取り組む。