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社会保障関係経費の増加により、基準財政需要額は増加しているものの、税制改正の影響もあり、県税収入が増加したことから、平成27年度は0.02ポイント増加している。しかしながら、グループ内平均を下回っており、引き続き、事業のスクラップアンドビルドや投資的経費の抑制等により、歳出の見直しを行うとともに、増収推進策として、効率的・効果的な賦課・徴収やふるさと納税などを通じた独自の取組等を行い、将来を見据えた財政運営に努めていく。
経常収支比率は、都道府県平均、グループ内平均に比べると良好な数字であるが、平成27年度は、歳入となる臨時財政対策債が減少する一方で、歳出では補助費等や扶助費(主に社会保障関係経費)が増加したことにより、0.6ポイント悪化しており、2年連続での悪化となった。今後も、高齢化の進行により社会保障関係経費が増加することや、公債費が引き続き高い水準で推移することが見込まれ、財政構造の硬直化が予想されることから、「佐賀県行財政運営計画2015」に基づき、財政健全化を図っていく。
平成23年度から155,000円前後で推移している。グループ内平均と比較して高い水準となっているが、これは類似団体比較で人口10万人当たり職員数が多いことが主な要因である。引き続き、「佐賀県行財政運営計画2015」の取組にある総人件費の適切な管理に基づき、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図り、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢を踏まえ、必要に応じて適切な見直しを行う。
ラスパイレス指数は、平成26年度と比べ0.9ポイント増加している。要因としては、平成27年度からの給与制度の総合的見直しの際に、公民較差を給料で解消することとし、国に比べ、級号給に応じて1.64%~1.82%調整したことが考えられる。なお、平成23年度及び平成24年度のラスパイレス指数は、国家公務員の給与削減措置が講じられたことにより、相対的に上昇したものであり、削減措置の影響を除けば概ね横ばいに推移している。
「行財政改革緊急プログラムVer2.1」により、知事部局一般会計職員については、平成16年4月1日を基準とし、平成23年4月1日までに純減数500名、純減率14.2%を目標に取り組み、純減数522名、純減率14.8%と目標を上回る成果がでたところである。ただし、同一グループの他団体と比べて人口規模が小さく、人口10万人当たり職員数は相対的に高くなる傾向にあり、グループ内平均より多くなっている。このため、平成23年10月に策定した「佐賀県行財政運営計画2011」では、これまでのように数値目標を掲げたものとはせず、適正な定員管理や給与管理などにより総人件費の増嵩の抑制に努めることとし、平成27年7月に策定した「佐賀県行財政運営計画2015」においても、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図ることとしている。
実質公債費比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている状況にある。平成27年度が0.9ポイント改善した主な要因は、国営土地改良事業負担金等の減少による公債費に準ずる債務負担行為等の減少である。今後も、将来の県債残高の動向に留意しながら、借換債を前提として償還期間の長期化等、公債費負担の平準化を図るとともに、地方交付税により後年度に財源措置のある地方債を活用することにより、実質公債費比率の上昇を抑えていく。
将来負担比率は、都道府県平均、グループ内平均を下回っている状況にある。平成27年度が1.6ポイント改善した主な要因は、公共事業等債の減少による一般会計等に係る地方債残高の減少や、国営土地改良事業負担金の減少等による債務負担行為に基づく支出予定額の減少である。今後も、これまで同様、地方交付税により後年度に財源措置のある地方債を活用すること等により、県がコントロールできる県債残高を安定的に低下させるなど、将来の健全な財政構造を見据えた財政運営を行っていく。
平成25年度までは、改善傾向にあったものの、平成26年度は、基本給や共済組合負担金などの増、平成27年度は期末勤勉手当の増などにより、増加となった。グループ内平均に比べ高い割合で推移しているため、引き続き、総人件費の適切な管理に基づき、効率的で機能的な人員配置により、限られた経営資源の効率的な活用を図り、職員給与等においては、国や他県の状況、社会情勢を踏まえ、必要に応じて適切な見直しを行う。
平成23年度以降、ICT関係経費などの増加に伴い増加傾向にあり、平成27年度についても、対前年比0.3ポイント増加した。都道府県平均、グループ内平均に比べ割合が多くなっており、事業の選択と集中や効果的な事業執行、事業の見直しを行うことで、財政健全化を図っていく。
平成25年度までは、社会保障関係経費の減少により改善傾向にあったものの、平成26、27年度は肝がん対策などの増により、対前年比0.1ポイントずつ増加している。グループ内平均と同じ割合であり、扶助費は直近5か年で見るとほぼ横ばいだが、今後は高齢化の進行などにより社会保障関係経費の増加することが見込まれる。
維持補修費などその他の経常経費については、都道府県平均やグループ内平均よりも低い割合となっている。また、平成23年度以降ほぼ横ばいとなっている引き続き、平成27年度に策定した「佐賀県ファシリティマネジメント基本方針」に基づき、県有施設の長寿命化を図り、適切な維持管理などに努めていく。
平成23年度以降、社会保障関係経費の負担金の増加等の原因により歳出の決算額も上昇傾向にあり、毎年度増加が続いている。平成27年度についても、子どものための教育・保育給付の増などにより、対前年比0.5ポイント増加となっている。都道府県平均、グループ内平均に比べ低い割合となっているものの、今後も増加傾向が予想されることから、これまで同様、事業の選択と集中において補助金等の重点化を行うことで、財政健全化を図る。
借換債の活用による公債費の平準化などの取組により、年々改善傾向にあり、平成27年度も対前年比0.4ポイントの改善となった。グループ内平均と比較しても低い割合となっているものの、臨時財政対策債の元利償還額は年々増加しているため、引き続き、県債残高やプライマリーバランスに留意しながら、県債の有効活用と公債費の平準化に取り組んでいく。
平成27年度は、補助費等(主に社会保障関係経費)や物件費(主にICT関係経費)の増により、対前年比1.0ポイント増加した。都道府県平均よりも低いものの、グループ内平均よりも高い割合となっており、引き続き、「佐賀県行財政運営計画2015」に基づき、財政健全化を図っていく。