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基金造成のため発行した合併特例債の元金償還開始に伴う公債費等の増により基準財政需要額は前年度と比較し1.8%の増となったことに加え、市民税法人税割等の減により基準財政収入額は前年度と比較し1.1%の減となったことから、単年度では0.01の減となり、近年の人口減少や高齢化の進展により、市税等の収入が落ち込む中で、3か年平均では類似団体平均値を下回っている。今後も人口減少・少子高齢化が進むことが予想されることから、平成25年度に策定した第3次長門市経営改革プランに基づき、歳入規模・構造に見合った歳出構造への転換を図るとともに、事務事業・公共施設の在り方について、抜本的な見直しを進めていく。
人件費等の減により経常経費充当一般財源が前年と比較して0.4%の減となったことに加え、普通交付税の増により経常一般財源歳入額が2.0%の増となり、臨時財政対策債を除く経常経費比率では、2.2%改善したが、臨時財政対策債の発行を抑制したため、比率については前年度よりも1.5%悪化した。今後も人件費や公債費の削減など、財政健全化へ向けた取り組みを進め、経常経費抑制に努める。
定員適正化計画に沿った、退職者不補充により人件費が減少した一方で、物件費については増となったことから、分子となる人件費・物件費の決算額は前年度と比較してほぼ横ばいとなったが、人口の減少により、昨年度と比較し若干の増となっている。また、職員数の削減は行われているものの、人口減少に歯止めがかからない状況において、相対職員数が多いことや、公共施設の老朽化等により維持補修費が増加する傾向にあり、類似団体平均値を上回っている状況にある。このため、第3次長門市経営改革プランに沿った行政組織の一層のスリム化と、公共施設の在り方について抜本的な見直しを進め、経常経費の抑制に努める。
国家公務員において平均7.8%の給与削減に係る特例措置が終了したことに伴い、前年度と比較して、7.8%の減となったが、類似団体平均と比べても依然として高い状況にある。このため、定員適正化計画と合わせて、給与構造の改革や諸手当の適正化などの削減措置を講じ、人件費総額の抑制に努める。
定員適正化計画による職員数の削減効果は年々表れているものの、旧1市3町による合併市であり、近年の人口減少と合わせて職員数が依然として高い数値となっており、類似団体平均値を大きく上回っている。なお、第1次定員適正化計画による平成21年度末までの削減目標55人は実績で121人と大幅に達成し、第2次定員適正化計画においても着実に目標を達成しており、今後も計画前倒しによる削減により、適正な定員管理に努める。
合併後の大型建設事業にかかる起債の償還に伴い、近年では類似団体平均値を上回っているものの、普通交付税の増に加え、市債の発行抑制と近年に実施した繰上償還により比率は、1.3%の改善となった。しかしながら、市税等の自主財源に乏しく、建設事業の財源の多くを市債に頼らざるを得ず、今後も合併特例債を活用した大型建設事業を予定しているため、引き続き市債の発行抑制に努め、市債残高の削減を図る。
第2次長門市経営改革プランに沿った定員適正化や、市債の繰り上げ償還等による財政健全化の効果が表れており、比率は年々改善している。特に平成25年度においては、臨時財政対策債をはじめとする市債発行の抑制に加え、職員数の減や職員の早期退職等に伴い退職手当負担見込額が減少したことにより、前年と比較して22.1%と大幅な改善となり類似団体平均値を下回った。しかしながら、新市建設計画に沿った大型建設事業は平成31年度まで予定されていることから第3次長門市経営改革プランに沿った行政機構のスリム化や公債費等の義務的経費の削減を中心とする財政健全化の取り組みを進め将来負担軽減に努める。
定員適正化計画の削減目標を前倒しで達成するなど、人件費の大幅な削減を実施しているものの、旧1市3町の合併市であり、人口規模に比べて職員数が多いことから、依然として類似団体の平均値を上回る状況にあり、引き続き、定員適正化計画による職員数の削減や、諸手当等の減額、市独自の削減措置を講じ、人件費総額の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均値をやや下回っているものの、市の区域面積が比較的広く、行政効率が低いことや、合併時に抱えていた旧団体ごとの公共施設等の整理統合が進んでいないことに加え、施設の老朽化による修繕等が増加傾向にあることから、比率は0.6%の増となり、依然として高止まりしている。今後も、第3次長門市経営改革プランに基づいた経常経費の削減策を実施しながら、アウトソーシングと合わせた公共施設の統廃合や有効活用を図る。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均値を下回っているものの、近年、介護給付費や福祉医療費は増加傾向にあり、平成25年度においても、社会情勢を背景に介護給付・訓練等給付、生活扶助費などが大きく増加している。今後も資格審査等の適正化や各種福祉施策の見直しを行い、市民生活に与える直接的な影響を考慮しながら施策の重点化を進め、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均値を上回っているのは、合併後の生活基盤平準化のための下水道施設整備等による公営企業会計への繰出や、国民健康保険事業会計等への赤字補てん的な繰出が要因となっている。また、財政調整基金への430,000千円の積立を実施したことも要因となっている。
平成17年度以降、補助費等に係る経常収支比率が類似団体を大きく下回っているのは、市町合併時に一部事務組合を構成していた、消防及び清掃部門を直営としたことによる。今後も、第3次長門市経営改革プランに基づき、補助金の交付に関する基準も含めて、毎年度見直しを行うことで、適正な支出に努める。
平成19年度から平成23年度に実施した公的資金補償金免除繰上償還から一定の効果が表れ、公債費の決算額については前年度と比較して、10.4%の減となったものの、臨時財政対策債を発行抑制したため、比率は前年度からほぼ横ばいとなった。平成25年度においては、臨時財政対策債をはじめ、市債発行の抑制をしたものの、新市建設計画に沿った大型建設事業が平成31年度まで予定されていることから、公債費の負担割合は増加するものと推測されるため、公債費の負担水準を勘案しながら、普通建設事業を実施していく。
地方税等一般財源は減少傾向にあることから、公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体平均値を下回っており、今後も、第3次長門市経営改革プランに基づく事務事業コストの削減に努める。
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