経営の健全性・効率性について
平成29年度末で水道事業と統合したことに伴い、打切り決算を行ったため、決算上の料金収入等が例年よりも減少している。地理的条件等によって建設改良費が割高となっているため、他市町村に比較して企業債残高が多く、給水原価にも影響し、また、このたびの水道事業との統合に伴い、料金収入の一部が反映されていないため、収益的収支比率も類似団体とは14%、全国平均から16%程度低くなっている。また、水道料金は平成17年10月の市町村合併時に統一が行われず、上水道との統合が計画されたこともあって改定が先延ばしとなり、このたび、平成30年10月に料金改定を行ったところであるが、前述の状況と相まって料金回収率も低い状況となっている。しかし、このような厳しい経営環境の中でも高料金対策に係る国からの地方財政措置や市の一般会計からの繰入金等により事業運営が成り立っている。
老朽化の状況について
40年経過した管路割合は3.3%(H27)となっており、アセット・マネジメント(資産管理)に基づく延命化を管路20年とし投資額を平準化する予定。上水道との統合後5年間は管路経年化率の高い上水道の管路更新を優先し、簡易水道も計画的に更新を行う予定。なお、管路更新率において、平成29年度数値が前年度より減少しているのは、簡易水道統合整備事業計画最終年において、施設の新設が多く、管路の新設が少なかったためである。
全体総括
平成30年度から上水道との事業統合により、維持管理体制を集中・強化し、組織体制面の合理化によるコスト削減を図るとともに、計画的な老朽管路更新計画に基づく適正な料金設定を行う等、経営の健全・効率化を図ることとしている。