経営の健全性・効率性について
川西市は、広域的に運営している猪名川流域下水道事業に参画しているため、平成30年度の⑥汚水処理原価は76.35円/.で類似団体の平均値より43.04円/.安く、⑤経費回収率は153.37%と、全て使用料で回収すべき経費を賄えており、①経常収支比率も120.74%で黒字経営であり、③流動比率も173.62%と短期的な支払能力を確保できている状況です。しかし、これまでの設備投資は、主に企業債、国庫補助金、市からの繰入金などの財源によって賄われてきたため、④企業債残高対事業規模比率が639.56%と減少傾向ではあるものの高い数値であり、企業債残高が多額なことが課題となっています。また、これまで管渠を整備した結果、平成30年度の⑧水洗化率は99.36%となり、衛生的な生活環境の向上や公共用水域の水質保全に貢献しています。
老朽化の状況について
現状の管渠老朽化率は0%ですが、昭和40年代に開発された大規模団地をはじめとし、多くの管渠がまもなく耐用年数を超過することとなります。そのため、ストックマネジメント手法を導入し、中長期的な将来予測を行い、施設の維持管理と更新工事を実施していくとともに、現在行っている長寿命化工事や、日常の点検業務を継続していきます。
全体総括
これからも管渠の更生工事や施設の長寿命化工事などを継続して行うために、財源としてはこれまでどおり国庫補助金や企業債などを活用していきますが、利益剰余金の処分や減債積立金の取崩しを行うことで、企業債残高の減少を図って、健全な経営を目指していきます。