経営の健全性・効率性について
経常収支比率は類似団体平均値と比べて6.82ポイント高い113.60%となっている一方、流動比率は類似団体平均値と比べて49.52ポイント低い31.12%となっており、類似団体よりも多額の黒字を計上しているにもかかわらず、資金残高が少ない状況です。企業債残高対事業規模比率が類似団体平均値と比べて高いことから、企業債の元金償還が経営を圧迫し、資金的に厳しい状況を作っていると考えられます。しかし、過去5年間の逓減傾向は今後も続き、今後数年で元金償還額が減価償却費の額を下回る水準まで減少する見込みであり、資金的に厳しい状況は近い将来に改善する見込みです。また、類似団体と比較して経費回収率が低く、平成30年度は88.54%と前年度に比べて1.05ポイント改善していますが、類似団体平均値と比べると13.3ポイント下回っています。資金の状況を改善するためにも、経費回収率が100%となるよう、更なる費用削減等に努める必要があります。
老朽化の状況について
管路老朽化率は0であり、老朽化している資産はありません。昭和50年代に開発した資産が多く、今後10年程度は老朽化が問題になることはないと考えています。
全体総括
下水処理場を有していないため毎年度一定の流域下水道負担金が必要であることや汚水処理原価が類似団体平均値を下回っていることを考えると、これ以上の経費削減は難しい現状ではありますが、「宝塚市下水道事業経営戦略」に掲げた経営健全化に努め、経費回収率を100%に近づけるよう努めます。