経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は前年度より改善しているが、⑤経費回収率⑥汚水処理原価ともに悪化している。これらは令和元年度からの企業会計移行に伴う打ち切り決算の結果、平成30年度の決算に収入及び支出の一部が反映されなかったことが主な要因である。また、⑦施設利用率は類似団体平均を上回る約80%前後、⑧水洗化率は約90%弱の数値で推移している。農業集落排水事業は対象地域が限られており、使用料体系は公共下水道にあわせているため、単体で経費を賄うことは難しいが、より一層の下水道接続のPR活動等の普及促進が求められる。
老朽化の状況について
本市の農業集落排水事業は事業着手が平成8年であり、耐用年数の50年は経過していないものの、主要管渠が陶管である。管路調査の結果、損傷が激しい箇所については、道路陥没等のリスクを低減させるため、管更生工事を実施している。
全体総括
平成30年度については、企業会計移行に伴う打ち切り決算の結果、各種指標が前年度に比べ大きく変動しているが、依然として①収益的収支比率や⑤経費回収率が低く、引き続き⑤経費回収率の向上、経費の削減等により経営改善を図る必要がある。また、本市の農業集落排水事業は地方公営企業法非適用で運営していたが、計画的な経営基盤の強化と健全で安定的な事業運営を目指して令和元年度より全部適用した。今後、令和元年度策定予定の経営戦略に基づいて経営改善に努めたい。