経営の健全性・効率性について
①経常収支比率一般的な目安である100%を下回っており、健全な事業運営に向けて、一層のコスト縮減や収益向上に取り組むとともに、維持管理負担金単価の適切な設定を検討する。②累積欠損金比率一般的な目安である0%を上回っており、健全な事業運営に向けて、一層のコスト縮減や収益向上に取り組むとともに、維持管理負担金単価の適切な設定を検討する。③流動比率一般的な目安である100%を上回っており、十分な支払能力を有している。④企業債残高事業規模比率類似団体と比較すると平均値を上回る数値となっているが、一般会計負担額を見込むことで150.65%となり、平均値を下回る数値となり、投資規模は適切であると考えている。⑥汚水処理原価類似団体と比較すると平均値を下回る数値となっており、効率的な汚水処理が行われている。⑦施設利用率類似団体とほぼ同等の数値となっており、処理能力に見合った適正な施設規模であると考えている。⑧水洗化率類似団体ほぼ同等の数値となっているものの、100%を下回っており、今後も、面整備の促進、接続率の向上などを流域関連市に働きかけ、水洗化率の向上に努めていく。
老朽化の状況について
本県の流域下水道は、昭和57年の供用開始から39年が経過し、部分的に老朽化が進みつつある。老朽化による更新投資の増加を見据え、令和2年度に下水道ストックマネジメント計画を策定し、予算の平準化や施設の長寿命化等による最適化等、計画的かつ効率的な施設更新に努める。
全体総括
本県の流域下水道は、概ね健全で効率的な経営を行っていると判断できる。一方で、昭和57年の供用開始から39年が経過し、サービスの提供に必要な施設等の老朽化が進むことでその更新投資が増大している。また人口減少により下水道料金収入も減少が進んでおり、事業経営は厳しさを増している。今後は、令和2年度に策定した経営戦略に基づき、健全な事業経営を目指す。