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平成27年度においては、単年度の財政力指数が0.50(前年比+0.047ポイント)となるなど、近年は法人関係税の増収等により、平成23年度以降、5年連続で単年度の財政力指数が前年度を上回っており、3年平均値についても上昇傾向となっている。
職員数の削減(平成14年度以降700人程度)等による人件費の抑制に努めたことで、人件費分がグループ内で最も低くなっている一方で、公債費分が高い水準となっていることから、経常収支比率全体では、概ねグループ平均と同等となっている。平成27年度においては、社会保障関係経費の増加などにより前年度から1.3ポイント悪化しており、今後も社会保障関係経費の増加が見込まれるなど義務的経費が県財政を圧迫する厳しい状況が予想される。こうした厳しい財政状況の下で財政健全性を維持していくために、歳入の確保と適正な定員管理、一般行政経費の縮減、投資的経費の抑制といった歳出全般のなお一層の見直しを行い、単年度収支の均衡の維持にとどまらず、将来の公債費負担の増加に備え、公債費負担の平準化を図るなど、持続可能な財政基盤の確立を図ることとしている。
人件費、物件費及び維持補修費といった人及び物にかかるコスト(退職金は含まない)は、業務の効率化をはじめとする行財政運営の見直しに不断に取り組んだ結果、前年度を下回っており、グループ内団体の平均も下回っている。今後とも、県行政の守備範囲の見直しや民間ノウハウの積極的な活用など、業務の効率化を推進し、経費の抑制を図ることとしている。
平成18年4月から実施した給与構造改革や、平成27年4月から実施した給与制度の総合的見直し等のほか、採用と退職に伴う新陳代謝の促進により平均給与は下がっており、本県における指数は、平成26年4月は99.9、平成27年4月は100.1と国とほぼ同水準となっていたが、平成27年度の給与改定において、地域の国家公務員の給与水準との均衡も考慮しながら、国の俸給表に一定水準を乗じた額を加える水準調整を実施したことから、平成28年4月の指数は100.4となったところである。今後とも、民間給与の状況や国・他県の動向等を踏まえながら、一層の給与の見直し・適正化に努めることとしている。
職員数の適正化については、平成15年度から平成27年度まで数値目標を掲げて取り組んだ結果、約700人を削減し、約半世紀前の水準以下となった。その結果、人口当たりの一般職員数については、人口類似県の中でも少ない職員数となっていることから、法で定められる教員、警官を除く一般職員数の削減については一段落としたところであるが、今後とも、県組織や公社外郭団体の見直し、庶務事務等の集約化、民間委託等、不断に組織や事務事業のスクラップ・アンド・ビルドを徹底し、適正な定員管理に努める。
実質公債費比率については、前年度から0.6ポイント減少している。これは、県債の新規発行の抑制やこれまでの繰上償還の実施等により、県債残高が前年度を下回るなど、公債費負担の平準化の効果が現れてきたものと考える。
県債の新規発行の抑制やこれまでの繰上償還の実施等による県債残高の減や教職員数の減少に伴う退職手当負担見込額の減少により、前年度から6.6ポイント減少したところであり、今後も引き続き、不断に改革に取り組むこととしている。
平成14年度より取り組んできた職員数の削減(700人程度を削減)によりグループ内でも最も低い水準となっている。今後も業務のあり方を不断に見直すことにより定員管理を徹底し、総人件費を適正に管理することとしている。
道路保全業務を民間委託したことにより、前年度と比較して0.1ポイントの増加となった。今後とも、県行政の守備範囲の見直しや民間ノウハウの積極的な活用など、業務の効率化を推進し、経費の抑制を図ることとしている。
精神障害者通院医療費(前年比+5%)や児童養護施設等措置費(前年比+6%)などが年々増加しており、義務的経費が増加傾向にある。高齢化の進展による社会保障関係経費の増加傾向は今後も変わらず、これらの義務的経費が県財政を圧迫する極めて厳しい状況が予想される。
大部分を占める維持補修費において、降雪量の減少により除雪経費が減少(前年比-14.6%)したことから、0.1ポイント下降した。今後も施設の老朽化に伴う維持補修費の増加等も予想されるため、歳出全般にわたる見直しに努めていく。
国民健康保険基盤安定負担金(前年比+15.1%)や後期高齢者医療給付金負担金(前年比+2.7%)の増加等により、昨年度より1.1ポイント上昇した。高齢化の進展による社会保障関係経費の増加傾向は今後も変わらず、これらの経費が県財政を圧迫する極めて厳しい状況が予想される。
バブル経済崩壊以降、国の経済対策に呼応して他県に比して積極的に公共投資を実施した結果、社会資本の整備は進んだものの、県債残高の増嵩に伴って公債費が増加しており、グループ内の平均からは高い状態にある。また、今後も北陸新幹線建設費に係る公債費負担の本格化が見込まれている。このため、将来の公債費負担の軽減に向け、公債費の償還期間の延長(20年→30年)などの平準化対策や繰上償還を実施し、将来の財政負担の軽減を図っている。
人件費については、職員数の削減によりグループ内で最も低い水準となっている一方で、その他の経費は概ねグループ内平均とほぼ同水準で推移していることから、公債費以外の率はグループ内の平均を下回っている。今後も適正な定員管理や一般行政経費・投資的経費の抑制など歳出全般にわたるなお一層の見直しを行うこととしている。