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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
ここ数年0.09ポイントで推移しており、類似団体平均と比較して下回っている状態が続いている。村内に大きな企業はなく、村の基幹産業である観光関連業は、平成30年の観光客の入込み数は約2万人となり、近年とほぼ変わらない状況である。同じく基幹産業である漁業は、漁獲量の減少や後継者不足により、産業の不振が続いている。漁業・観光関連業ともに衰退傾向にあるため、今後も村税の増収を見込める状況にはない。財政基盤が脆弱な当村においては、限られた財源を確実に確保するため、村税や使用料及び利用料の収納に向け、滞納者を出さないよう歳入確保に努めていく必要がある。
ここ5年の中では経常収支比率が85.2%と高く、類似団体平均と比べても0.3ポイント高い状況である。公債費が昨年度より13.8%増加しているのが大きな要因である。起債の新規発行抑制に努める。昨年度より扶助費は減少しており、人件費は横ばいである。
近年増加傾向にあるが、昨年度とは大きく変わっていない。類似団体平均と比較するとかなり高い状況である。これは、人口規模が小さくなるほど、この指数の値が増加することが避けられないためである。人件費、物件費ともに昨年度並みではあるが、高い値であるため、職員数・給与水準の適正化をバランス良く進めるとともに、事業峻別により物件費の削減も進めていく。
過去5年間で比較すると、類似団体平均と比べ、ポイント差が縮小してきているのがわかる。これは、職員数が少なく、人員構成の違いによるものや、国よりも給与の水準が高い経験年数階層の職員構成が少数でも増となることで、寄与率に差が出て、大きくその影響が反映されてしまうことにある。今後も引き続き給与の適正化に努めていくが、人事評価制度を推進し、職務・職責に応じた給与制度への転換を図って行く。
人口規模が小さい上に小規模離島であるため、地域にゴミ収集業務や保育園等の施設を民間委託できる業者がおらず、広域化も経費がかかってしまうため、直営で運営しており、それにより相応の職員数が必要となり、類似団体平均をかなり上回る結果となっている。今後も定員適正化計画に基づき職員数の適正化を図っていくが、近年、雇用しても早期に退職していく職員が見受けられ、それにより人材不足が生じ、村民サービスに支障をきたさないよう、また、年齢構成に歪を生じさせないように適正化を図っていかなければならない。
過去5年間において、類似団体平均より下回っているが、住宅建設事業、ごみ処理施設の更新事業など公共施設等の老朽化に伴った普通建設事業による起債の償還が見込まれ、公債費比率は年度を増す毎に高くなる見込みである。今後は、村債発行額を公債費元金償還額より小さくするよう抑制し、公債費負担の中長期的な平準化を図っていく。
将来負担比率は、基本充当可能財源が将来負担額を上回る状態であり、算出されない。これは、小規模自治体であるため、財政規模に対しての被災等の影響が大きく、被災しても自治体が機能を継続できる財源を確保しなければならないためである。今後も5年後10年後を見据えた長期的な行財政計画に基づき、健全な行財政運営に努めていく。
人件費は33.7ポイントとこの5年間において一番高くなっている。その主な要因は、昨年度より看護師等の専門職の人材を確保するために、医療職給料表の水準を国より高めに設定する見直しを行ったこと、看護師をこれまでより1人多く採用し、3人体制としたことによるものである。今後は、これを機会に有資格者を含めた職員の適正配置及び事務配分を検討し、引き続き、定員管理計画を着実に遂行し、人件費の適正水準の確保に努めて行く。しかし、離島保育士も今後、給料表等の見直しを行っていく必要があり、人材確保と人件費に課題が残る。
今年度は前年度に比べ、1.5ポイント増加した。ここ5年間は類似団体平均とほぼ同程度で推移している。しかし、当村において、この5年間は右肩上がりで数値が伸びており財政圧迫の要因となっている。事業峻別し、抜本的な物件費削減を進めていく。
扶助費は、増加傾向にあったが、平成28年度をピークとして減少傾向にある。平成30年度は、前年度に比べ0.3ポイントの減少となった。また、類似団体平均と比較しても1.7ポイント下回っている。引き続き、効果と必要性を検証し、財政を圧迫することのないように注視していく。
今年度は、前年度に比べ2.2ポイント減少した。類似団体平均よりも低い水準にある。内訳として、特別会計への繰出金の減少が挙げられる。今後も高齢者の介護や医療費の増加に注視しつつ、後期高齢者医療特別会計や介護保険特別会計、国民健康保険特別会計等において保険料(税)の適正化により財政基盤の強化を図り、普通会計からの繰出金を縮減していくように努めて行く。
今年度は前年度に比べ、補助費の経常収支比率が0.4ポイント減少し、類似団体平均と比較しても8.2ポイント下回っている。この主な要因は、粟島汽船株式会社の国の補助金が対象年度の翌年度に計上されることから数年に1度ある黒字となり「離島航路運行維持補助金」が発生しなかったことである。来年度以降は、発生予定である。今後も、各種団体等への単独補助金については、常にその必要性と効果を検証しながら、見直しを行う。
平成25年度まで類似団体平均を下回る形で推移していたが、平成26年度から上回る結果となっている。この主な原因は、平成23年度の高速船建造事業の大型事業の元金償還が平成26年度より始まったためで平成34年度まで償還が続く。平成28年度は前年度の辺地対策事業債の一部償還金完済で昨年度より0.9ポイント下がったが、平成30年度より再び増加傾向となっている。今後は、村債発行額を公債費元金償還額より小さくするよう抑制し、公債費負担の中長期的な平準化を図っていく。
公債費以外に係る経常収支比率は、今年度は前年度に比べ0.2ポイント増加したが、依然、類似団体平均より4.2ポイント下回っている。主に人件費、物件費が主なものであり、今後も引き続き適正な定員管理による人件費の適正化等により各費目の歳出削減に努める。
(増減理由)・事業峻別することなく、事業の拡大を図っていった結果、財源不足へ陥り、その対応として基金を取崩していったため減少していった。(今後の方針)・基金の使途を明確化するとともに、特に財政調整基金においては万が一のことを考え、なるべく余剰金を積立てていくことを基本とする。
(増減理由)・地方活性化事業を進めていった結果、財源不足に陥ったため、減少した。(今後の方針)・事業を峻別さらに進め、当面は取り崩さないように進める。
(増減理由)・小額である。資金の活用なし。(今後の方針)・借金返済に充てていく。
(基金の使途)・開発整備基金:村の開発整備事業の資金に充てる。・ふるさと創生基金:歴史や伝統及び文化や産業の振興並びに人材育成、後継者対策等の事業により、地域の活性化に充てる。・地域福祉基金:地域における保健福祉活動の推進に充てる。・ふるさと粟島応援基金:ふるさと納税による寄附金で、村づくりのための様々な施策の財源に充てる。・災害救助基金:災害救助に必要な費用の財源に充てる。(増減理由)小額減少のみ。(今後の方針)・ふるさと粟島応援基金:今後も地域活性化のための事業に充てていく。・ふるさと創生基金:交流活性化事業特別会計への資金として充てていく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値よりも高い水準となっている。これは、財政的な面から維持管理・修繕によりできるだけ長期間施設を利用するようにしていることからである。このことは、同時に老朽化の進行を意味しており、結果、維持管理費は増加傾向にあるため、各分野の個別施設計画を早期に策定し、施設等の維持管理を適切に進めていくことが課題である。
債務償還比率は、類似団体内平均値と比較して低い傾向にあるが、前年度と比較して103.0%も比率が上昇した。当村では、近年、過疎ソフトを原資に事業を行ったり、自然災害等に見舞われたこともあり、村債残高が増加傾向にあるが、小規模自治体でもあることから、今後、債務償還が重荷にならないよう村債残高の抑制に努めることが課題である。
当村の将来負担比率は低いが、債務償還比率は増加傾向にあるため、財政健全化計画等により、地方債発行額を抑制する必要がある。また、有形固定資産減価償却率は高い水準にあることから、公共施設の個別施設計画を策定し、各分野の長寿命化計画の進捗状況を把握しながら、施設等の維持管理を適切に進めていくことが課題である。
将来負担比率は、低い水準となっている。一方、実質公債費比率は、類似団体内平均値よりもやや低い水準が続いているが、平成29年度以降は増加傾向にあり、今後も数値が悪化することが懸念されることから、村債残高の抑制を図ることや、交付税措置の大きい地方債を優先的に活用するなど、財政健全化に努める必要がある。
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